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野瀬泰申著「文学ご馳走帖」

図書館で偶然みつけた本。野瀬泰申著「文学ご馳走帖」
様々な有名文学作品に登場する様々な食べ物についての解説をした本です。

文学


第一章は織田作之助作「夫婦善哉」に登場する紅ショウガの天ぷら。

アタシ、この小説「夫婦善哉」大好き。生活能力ゼロの妻子持ちぼんぼんに惚れてしまった芸者蝶子の物語で、二人は駆け落ちするんだけど、蝶子は苦労に苦労を重ねて、、、って有名なお話ですよね。
で主人公蝶子の父親が営むのが屋台の天ぷら屋。その様子を表したくだり。
(↓)
”路地の入り口で牛蒡、蓮根、芋、三つ葉、蒟蒻、紅生姜、鯣、鰯など一銭天麩羅を揚げて”
蒟蒻?え?紅ショウガの天ぷら。ええ?紅ショウガを天ぷらにするのぉ?野瀬泰申氏によると近畿圏では普通のことで、しかもウスターソースをかけて食べるそうな。ホント?



第二章は正岡子規著「仰臥漫録」に書かれた菓子パン。

「仰臥漫録」は、子規の最晩年の日記。結核を病み、寝返りも打てないほどの体で、とじた半紙にその日々を綴ったそう。9月2日の食事はというと。
(↓)
朝 粥四椀、はぜの佃煮、梅干し砂糖つけ
昼 粥四椀、鰹の刺身一人前、南京一皿、佃煮
夕 奈良茶漬け四椀、なまり節煮て少し生にしても 茄子一皿
二時過ぎ 牛乳一合ココア交ぜて 煎餅菓子パンなど十個ばかり 昼飯後梨二つ 夕飯後梨一つ

恐るべき量!死期が近い病人とは思えない!アタシの入力ミスじゃないですからね!
(シルバニアファミリーが使うくらいの食器に盛られているわけじゃあないだろう。なんて大量)


この本には、他にも、志賀直哉作「小僧の神様」に登場する寿司、夏目漱石作「三四郎」の牛鍋、林芙美子作「放浪記」のあんパンなどなどたくさん解説されています。
寿司の章には江戸から現在までの寿司の歴史が、
牛鍋の章には日本人が牛を食べるようになった経緯が、
あんパンの章にはあんパンがパンを日本人が好きになっていくきっかけになった様子が詳しく解説され、
たいへん興味深いです。

小腹の空いた冬の夜の読書にオススメです。
ますますお腹が空くことでしょう。ふふふ。




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[ 2023/12/20 18:23 ] | TB(0) | CM(12)

教科書よりネット

ということで、分ったような気がして前の記事で偉そうなことを書いてしまいましたが、
あらためて本を読むと、全くといっていいくらい半導体、ダイオード等のことが分らず、
改めて電気のことを学んでみようと、図書館で小学校中学校の理科教科書を
読んでみました。

そこには、アタシの求めるものは全く無く、
「実験したらこうでした。終わり」
といったものでガッカリ。

しかしネットで調べてみると、
「仕事で電気について知らなければならなくなったけど
 全く知識が無いアナタ!今からでも学べる電気のイロハ」
という、神の助けのようなサイトもあり、読むと、電子原子の話もあって
インターネットというもののありがたさをしみじみと感じています。

思えば、中国語の勉強でも、ネットはとっても役に立ちます。
疑問に思ったことを簡単に調べられます。
ひとつのサイトで分らなかったら、複数のサイトを読みます。
その解説方法の違いなど、楽しいです。

自分が学生だった若い頃、インターネットがあったら
もう少しましな勉強が出来ただろうにと悔しいです。

ま、これから勉強頑張ります。 

アタシのような頭の悪い中年女子が、これから何を学ぶんだ馬鹿じゃないかとも思えるのですが
西澤先生の著書(前の記事)を読んで
人になんと思われようと、自分の知りたいことをしろうとする強さを持ってもいいんじゃないかと思ったのです。

西澤先生は、
敗戦後の日本を豊かにするには科学技術の力しか無いと確信され、
ありえないほどの努力をされて研究に邁進されました。

戦争に負け、大学にはろくな研究設備が無いどころか、雨漏りがひどくて機材をあっちに持って行ったりこっちに持っていったりし。
トランジスタの研究をしたくても、ゲルマニウムが日本に無い。
仕方が無いから、大学にたまたまあった科学専門誌を読み、書き写す(当時はコピー機なし)。
(その写した紙は2メートルの高さになったそうな!)

で、紆余曲折、その後、

PINダイオードを発表しても「田舎の若造が生意気に何を言うか。アメリカやヨーロッパの学問が一番なのだ」と馬鹿にされる。
(ありえない・・・)

そのほか、著書には、日本の企業が技術者を正当に評価しないから韓国の企業に多く引き抜かれたとか、役所が助成金を出す先を決定する不合理さとか、いろいろと書かれていました。

アタシは、それでも探求し続けた心と体の頑強さに、心打たれました。
人から馬鹿にされ(西澤先生ほどの人を馬鹿にする人がいることにビックリ)ても、社会情勢が思うようにいかなくても、へこたれないのです。

かっこいいなあ。
西澤先生は、見た目も格好いいのですが、中身も格好いいです。

nishi.jpg



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[ 2023/10/24 17:42 ] | TB(0) | CM(14)

森村桂「天国にいちばん近い島」 三宅一郎「桂よ。その愛その死」

薫子さんがブログで紹介していらして興味を持ち、読んでみました。

森村桂「天国にいちばん近い島」 三宅一郎「桂よ。その愛その死」

森村

「天国にいちばん近い島」、
著者がニューカレドニアに旅行した際のことを描いた本です。

幼い日に亡き父が語っていた「ずっとずっと南の地球の先っぽに天国にいちばん近い島がある」と言う言葉が忘れられない著者は、ある日、勤務している出版社の編集長がフランス領ニューカレドニアについて語るのを聞きます。
「気候は常に暖かく、一年中花が咲き、マンゴーやパパイヤがたわわに実り、現住の土民は二日働けば、あとの五日は遊んでくらしている」
「そこだ!そこが天国にいちばん近い島だ!わたしを待っている」
桂は会社を退社します。そして友人知人に頼み込んで借金し、鉱石運搬船社長に手紙を書いてその船に無理矢理乗せてもらい、はるばるニューカレドニア島にむけ出発します。

日本人が海外旅行など珍しい時代(1964年)に、なんという行動力かと驚くのですが
その文章がものすごく上手いのにも驚きます。

全文章うなるほど上手いのですが、一部載せます。
ウベア島に招待され、車にのせられて目的地に向かうシーン↓

トラックは、ヤシ林の中の道を走り出した。両側からトラックのホロすれすれにヤシの葉がたれかかっている。途中出会う人はまったくない。年に何回かしか車の通らない道なのだろう、おそろしくデコボコの道を全速力で走る。その揺れ方たるやすさまじい。私は何度も床からとび上がり、ふりおとされそうになりながら、マチルダやアナに、しがみつく。彼らはこの震動がたまらなく愉快らしく、その度に歓声をあげ、島中聞こえるくらいの大声で歌を歌う。私にも歌え歌えというのだが、こっちはそれどころではない。振り落とされまい、舌を噛むまい、盲腸の傷口が開いてしまうのではないかと、気が気ではない。ホロのすきまから、たれ下がっているヤシの葉がとびこんできては、頭を打ち、首すじを打つ。それがとてつもなく痛い。うっかりすると、首すじを切られてしまう。土人たちは日ごろのんきなくせに、こういうときはパッと身をふせているが、運動神経のにぶい私は、そういうあっちにもこっちにも気を使ってはいられない。顔を切られないように手で押さえたいが、その手を使うと、人につかまる手がなくなってしまう。しっかりと、柱に左手でしがみつき、右手で盲腸をおさえ、みんなの手前、口だけは動かして歌うふりをした。

ユーモアあふれて楽しく、
そして読んでいる自分まで、トラックに揺られている気持ちになりました。
だからこそ読者は、この突拍子もない旅行を、面白く楽しく夢があるように思うのだと思います。

この才能。天才だわとおもったところで、
夫(2番目)の三宅一郎氏著「桂よ。その愛その死」を読みました。

天才の奇行というかなんというか、常識では計り知れない森村桂の行動が描かれています。トイレで大便まみれになりながら死のうとお腹をナイフで傷つけていたシーンなど、壮絶でした。
母親から愛されずに育ったから、精神的に病んでいたと著書には書いてありますが、母親がいないで育った人だって沢山います。その人々が全て精神を病むかというとそうではないと思うので、本人のもって生まれた気質や、人気作家としてのプレッシャー、お金目当てで群がってくる詐欺師たちとの葛藤なども、原因としてあったのではないかとアタシは思います。

結局は自死を選んでしまった森村桂氏。
残念で悲しいけれど、彼女はそうしか出来なかったんだと思いました。
常人には理解不可能な純粋な天才なのです。



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[ 2023/06/28 12:56 ] | TB(0) | CM(8)

宮部みゆき「理由」

宮部みゆき直木賞受賞作「理由」
怪しい隣人さんが紹介していらして、興味を持ち、図書館で借りて読んでみました。

理由

あらすじは↓

高級マンションの一室で、4人の死体が発見される。
1人は転落死で、残りの三人は居室内で殺されていた。
当初、4人はそのマンションに住む一家族だと思われていたが、
捜査が進むうち、実は居住者とは全く違う他人だと判明する。
本来の居住者は何処へ行ってしまったのか?
なぜ、居住者とは違う他人が住んでいたのか?


てな感じで、

読み進めていくと、

元の居住者がローンを払えなくなり、裁判所の競売物件となったが
不動産屋が間に入り、
買受人にすんなり渡さないため、買受人に何らかの立ち退き料を支払わせるため
占有家に住んでもらっていた
ことが判明してきます。

仕事でちょっとだけ、借家人の権利とかを勉強したことがあり、
こんな風に悪用する人がいるのかと驚いて、鮮烈なドキドキ感が味わえました。

ですが、
沢山の登場人物たちの生き様が丁寧に描かれているわりに、
肝心の犯人の心情をあまり描いてなくって、不満でした。
そこがキモじゃあないのかと思うアタシは、
宮部ワールドをわかっていないのでしょうか。

ま、
自分がもくろんだより、かなり読了に時間がかかり、
年だなあって痛感したから、そんな良くない感想が浮かんできたのかもネ。

人間とは、勝手なもの。ふぅ
本の内容に、今の自分の状況がからまるのは、良い読書と言えるのでしょうか?




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[ 2023/06/20 22:36 ] | TB(0) | CM(6)

「ツレヅレハナコの食いしん坊な台所」

図書館で何気なく借りて読んだら、なかなか面白かった。

「ツレヅレハナコの食いしん坊な台所」

つれづれはなこ

何やら、食に関する仕事をしているらしい著者が、愛する台所道具を紹介する本。

↓照宝のせいろ

照宝せいろ

↓トルコの二段式ティーポット。チャイダンルック。

ティポット

↓ オリーブの木のまないた

オリーブまないた

なんてワクワクするのかしら。幸せ!

自分ではあまり意識していなかったのだけれど、
人から「あかりちゃんは料理好きね~」と言われることが多いです。
朗読仲間、読み聞かせ仲間、実母、妹、娘、職場の人、近所の人、などなどから言われます。

唯一、姑からは「お前の作るものなんて料理とは言えない」と叱られましたが、それは置いといて、
というか、料理と言えるかどうかは主観の問題ということに無理矢理しておいて、
アタシ、料理が好きなんだろうと思います。
だって、台所道具の本を見て嬉しいんですから。

大好きな道具を使って大好きな料理を作れたらどんなに幸せだろうかと想像し、
来年は、少しずつでも、揃えようと決意しました。

あと何年、元気でいられるか分からない。
「照宝のせいろでシューマイ作ってみたかったのに、もうお陀仏だ」なんて後悔、嫌だもんね。




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[ 2022/12/28 18:07 ] | TB(0) | CM(18)

鴻上尚史「名セリフ」

鴻上尚史著「名セリフ」

名セリフ

劇作家であり演出家の鴻上尚史氏が
古今東西の演劇作品を、その名セリフとともにストーリーなど含め
解説、紹介してる本です。
そのウンチク、語りぶりはエッセイみたい、、、。

ロミオとジュリエットのロミオの恋愛遍歴とか

松尾スズキ作「マシーン日記」の恋愛不条理とか、
唐十郎とか、チェーホフとか、三谷幸喜とか別役実とか
バラエティに富んだ、その解説がとても面白く、楽しく読みました。

特に、野田秀樹作「赤鬼」の解説が面白かった。
野田氏作品は、溢れるイメージで紡がれていくとした上で、
(論理的にお話が進まないという意味か?)
鴻上氏の演劇論が述べられています。

以下、抜粋

「(演劇を)つなげるものとしては論理とイメージの他に、言葉と俳優というのもあると思いますよ」
(中略)
「言葉」は「論理」に近く、「俳優」は「イメージ」に近いものです。
大きな意味で論理的につながっていなくても、一行の言葉が、次の展開につながることもあります。
演劇では、その瞬間、その言葉の説得力があれば、次の場へ進むことが可能なのです。
そしてそれは、俳優の力でも可能なのです。論理的に破綻していても、言葉に力がなくても、ただそこに魅力的な俳優がいて、俳優の一言が、物語を紡いでいくことだって演劇にはあるのです。
そして演劇的興奮とは、「論理」だけでも「イメージ」だけでも「言葉」だけでも「俳優」だけでもなく、それらがさまざまな配分で混じり合った一瞬に生まれるのです。

以上、抜粋おわり。   演劇的興奮かあ。かっこいいなあ。


↓鴻上尚史氏。文章かっこいい!

文章がかっこいいです


長く朗読を習っていて、先生の指導で、テンポを速くしたり、声色を変えたり、っていうんをやってるんだけれど、「だから何?」と思うことがあったのです。先生の、作品に対する思い、演出を、生徒がそのままロボットのように再現して、そして生徒は何になるんだ?意味あるのか?と。
でも、上記を読んで、そうだ、それだ!と超納得しました。表現者の人間力って、にじみ出て消えないもので、論理とかイメージとか言葉とかと同等に、操れるようで操れないようで。制御されるようで制御されないようで。そこが面白い。

演劇と朗読は違うけれど、通じるものがあるってね。
朗読って趣味に、また彩りが加わったよ。

また、楽しみます。







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[ 2022/11/01 18:15 ] | TB(0) | CM(12)

中野信子著 「シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感」

脳科学者、中野信子著「シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感」

シャーデン

シャーデンフロイデ」とは、誰かが失敗した時に思わず沸き起こってしまう喜びの感情のこと。
それは、脳内物質「オキシトシン」が深く関わっている。
「オキシトシン」は、親が子を思う愛情のもととなる幸せホルモンなのであるが、その性質から、集団を壊す変わった人を快く思わない、ついては、その不幸を願う感情と発展してしまうのだ。
集団を壊す、イコール、愛すべき我が子を脅かす脅威だから。


というような本でした。

古来より農耕民族として生きてきた日本人は、協力なくして生活することができないため、個よりも集団を大事にする気風があったと言われています。家族や仲間と接することでオキシトシンが増え、幸福度は高まりますが、一方でそれを守るために、全体を乱す個性的な他者に対しては、快く思わない。

人間の醜いと思われる、その一面を脳科学的に解明したのを読ませてもらうと、知識が無いよりも、自分がどうすべきか、より良く考えられるような気がして、面白く読みました。

そしてこの本、どことなくユーモラスなのです。
笑いを狙っているのかどうなのか、微妙な感じがするのはアタシだけ?
以下、引用します。長いけど、入力してしまいましたので、
時間のある方、よろしければお読みになって~(^_^)

**************

個体の生命より、社会が優先

 極限まで働き続け、結果、死を迎えることになってしまった若い人に関するニュースが立て続けに報道されました。
 よく耳にするのは「俺の若いころはもっと大変だった」という中高年の言葉です。どうもこの言葉の意味を吟味すると、二つの点から、知的水準のやや劣る人の発言のように感じられてしまいます。
 一つには、かつて自分を見えないところでサポートしていた社会状況、会社などのシステム、他者からの好影響に関する考察が欠けている点、もう一つは、いま現在、大変な思いをしている人の「大変さ」を測ることは、ほぼ不可能であるということに、思考が及んでいない点です。
 特に後者については、主観と客観の差異があるために、「もっと大変」というのは研究者でも比較することは難しいことです。第三者が定量化できる基準を導入して、ようやく測れるかどうかというところでしょう。
 これらの点が、想像力と論理的な思考力に、ついにその年になるまで恵まれることがなかった人なのだろうかと、ちょっと悲しい印象を周囲に与えてしまうかもしれません。でも、ご本人は、ご自身の過去を誇らしく思い出すことができるだけの日々を送られているはずで、きっと毎日お幸せなことだろうと想像します。
 良いか悪いかは別として、いずれにしてもあまり知性に優れた人であるとは考えにくい。上司であったとしたら、その程度の能力しか無いのに生き延びてくることができた運のいい人、と捉えることができるかもしれません。そうした観点からは、尊敬に値する人物ということもできましょう。
 決して、頭の良さや鋭さが、生き延びるのに重要なわけではないということを、私たちは肝に銘じなければなりません。
 これまで生き延びてきた、適当なことを言う人々の振る舞いをよく観察し、その鈍さや頭の悪さをひっくるめて、取り入れるべきところは取り入れたほうがよい特筆すべき資質である、と一つ一つ捉えなおす作業が必要だろうと思います。

↑ 笑うところでしょうか???


中野信子氏、お綺麗な方と思います。

nakano.jpg




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[ 2022/10/07 18:31 ] | TB(0) | CM(12)

逢坂冬馬「同志少女よ敵を討て」

本屋大賞受賞、一時期は本屋さんの平台に沢山並んでました。話題作。
逢坂冬馬「同志少女よ敵を討て」

同士

本の表紙裏(そで、と言うの?)によると内容は↓

独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?

です。  

で、読んでみたら、、

女性スナイパーの壮絶な戦争体験は読んでいると心臓が痛くなるほどの迫力でしたが、
盛り上がりに盛り上がったその戦いが、急の撤退命令とか
味方が大勢やってきたから後ろに引っ込むとか
突然止まって、急展開で次の場面になることが多くて
それはそれで小説ですから納得しなければならないんだろうけれど
どうしても許せなかったです。

また、

一緒に、ソ連軍の女性スナイパーとして戦っている仲間たちが
出身がそれぞれで、なんとそれは!と、ぐっと胸をつかむくせに
(旧貴族の娘で、それを恥じているシャルロッタ)
(ソビエトからコルホーズでとんでもない目にあわせられ(餓死者何百人)たウクライナ出身のオルガ)
その過去を語らないのも不満でした。

さらに言えば

文章が超分かりづらい~から

(例  
 本国は降伏したフランス、1942年、徹底抗戦を主張していたド・ゴール将軍率いるその亡命将校たちのうち、ソ連で戦うことのなったパイロットの一群、「ノルマンディー」は、譲り受けたソ連最新の戦闘機を駆りドイツ空軍と戦った。

↑ 分からないわけではないけれど・・・読みにくい
   アタシの頭が悪いからなんですが・・・。


嫌になってしまい、エピローグ読みませんでした。

ネットで感想を読むと、皆様大絶賛でした。
アタシの理解力が無いから、
この名作の良さが分からないのだろうなあと、反省。

上に書いた内容も、もしかしたら違ってるのかも。
でももう、いいやって感じ。





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[ 2022/10/04 10:12 ] | TB(0) | CM(12)

林真理子著「小説8050」

林真理子著「小説8050」

80.jpg

父の代からの歯科医院。町内では一目置かれる存在であるはずの大澤家。
しかし実は、7年もの間引きこもっている息子がいた。
息子翔太は、中学生のころに不登校となり、それ以来7年も、引きこもっているのだ。公共の相談窓口にいってみたり、精神科医に相談してみたり、父親も母親も手を尽くすが、翔太はいっこうに部屋を出ようとしない。
しかし、ちょっとしたきっかけにより、父親は知ることとなる。翔太は中学時代の壮絶ないじめにより、不登校になってしまい、結果、引きこもりになったと。そして決意する。いじめた相手に復讐しよう。息子と一緒に復讐しよう。
有能な弁護士に出会ったことで、少しずつ進展していくが、いじめた側や学校は、いじめを認めるはずはなく。。。

というようなお話で、

以下、上記以上にネタバレですが、お話続きとしては

結果、親切な証人等により、民事裁判で勝訴し、いじめた側に損害を賠償させることができたのです。翔太は親に感謝し、未来を築こうと歩き出します。


そんなにうまく行くケースはまれであろうと、現実は甘くないだろうと、すぐに思います。
小説では、親御さんは知的で常識もあり思いやりにも溢れ、さらには経済的に裕福であるから弁護士に頼むことも出来る。でも、そんな親ばかりではないでしょう。

8050問題って、80代の親が、その年金で、50代の引きこもりな子供を養っているってことで、この小説とは少しテーマが違う気もしましたし。

ただ、こんな風に立ち直れるケースもあるのかもしれないと、
現実に引きこもり子供がいる親御さんには、希望の光になる本なのかもしれないとも思いました。

林真理子氏の文章の巧みさ、素晴らしいですし。
情景描写に無駄が無く、短文長文テンポが良くって、2日で読み終えました。長いのに。

最近は、わざとなのか、読みにくい文章を書く作家の小説ももてはやされているような気がするけれど、わかりやすく読みやすい小説がアタシは好きなのさ。





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[ 2022/05/05 22:20 ] | TB(0) | CM(14)

マリオ・プーゾ著「ゴッドファーザー」

濃い。とにかく濃い。マリオ・プーゾ著「ゴッドバーザー」↓

ゴッドファーザー

アタシ、小説を読むスピードは速い方かと思うんだけれど(そう言われるので)、これは約二ヶ月かかってしまいました。なんてったって、濃いんですもの。

想像してください。

豆板醤は好きでも、1分以内に1㎏食べなさいと言われたら困惑するでしょう?
ニンニクは好きでも、1分以内に10キログラム食べなさいと言われたらつらいでしょう?
白ご飯は好きでも、炊かない生米状態のを1分以内に100㎏食べなさいと言われたら無理でしょう?

そんな感じ。食べ物で表現するのもなんなのだが・・。

イタリアマフィアの抗争、生き残るための戦略、結果バイオレンス、あふれる家族愛、絡み合う男女の恋愛、全て濃く熱く強く生命力に溢れていて圧倒され、倒れそうになり、続けて読んでいると正気を失いそうになるのです。現代に生きるアタシが、どんなに弱っちいか薄いか思わされるの。休み休みじゃないと、進めない。

例えば、コルレオーネ一族(この小説に描かれるイタリア系マフィア)のドンの娘、コニーが、その夫カルロから暴力受ける場面。うう。迫力暴力シーンなので、嫌な方は読まないで飛ばしてください。

コニーが身動きしないでいると、カルロは、彼女のぼってりと張り出したお尻にベルトをたたきつけた。ベルトだと、鋭い痛みのわりに傷がつかないのだ。コニーは戸棚のほうに後ずさりし、彼女の手は、引き出しの中の長いパン切りナイフを探り当てていた。彼女は身構えた。
カルロは笑い声を上げた。「コルレオーネ一族は女までもが人殺しか」そしてベルトを食卓に放りだし、彼女につかみかかった。コニーは、恐ろしい真剣さで股の付け根めがけてナイフを突き出したが、妊娠中の重い身体が動きを鈍らせ、カルロは難なく身をかわした。そして次の瞬間には彼女の手からナイフを取り上げ、それから、皮膚を傷つけないように、ゆっくりとほどよい強さで、彼女の顔を殴りはじめた。彼女は食卓伝いに逃げ回ったが、やがて寝室の中へ追い込まれた。カルロは、手に噛みつこうとするコニーの髪の毛をつかんであおむかせると、痛みと屈辱から彼女が小さな子どものように泣き出すまで、顔を平手で殴りつけた。(中略)それから腕を伸ばすと、妊娠しているコニーの太ももの肉を、彼女が悲鳴を上げて許しを請うまで、思い切りつねり上げた。


ひどいでしょ~。怖いでしょ~。カルロが許せないでしょ~。頭にくるでしょ~。ドキドキして深呼吸が必要でしょ~。
翻訳の一ノ瀬直二氏の文章が良いからとも思うんだけれど、すごい迫力。淡々と、同じくらいの長さの文でつないでて、怖さ倍増。

暴力シーンをあげてしまったけれど、ほかのシーンもいろいろたくさんアレでして、とてもここに紹介できませんな感じで、やられましたよ。大興奮。息が出来ない。びっくりして。

とにかく濃い。上記のような、ストーリーというか出来事全て濃いけれど、登場人物がみんな、コテコテに濃い。上記のマフィア一族たちはもちろんのこと、マフィアに頼ってくる一般人も、出てくる人はみんな濃い。その濃さに、これでもかこれでもか、と噛みつかれ、もう勘弁してくださいと土下座して逃れようとするのだけれど、不思議な魅力に捕らわれて逃げられない読者。

濃い生命力に、人が、ホントに生きるって、どう生きることなんだろう、アタシは、ちゃんと生きているんだろうかと思わされました。
そして、そんなマフィアのドンが、臨終の際に言う言葉は、「人生はこんなにも美しい」

ドン、あなたのそんな人生は、


美しいのね! (゚д゚|||)




書き遅れましたが、この小説は、1945年くらいのアメリカニューヨークで活躍した、イタリア系マフィアのお話です。映画が有名ですよね。迫力の名作映画です。

映画 ゴッド


映画、もう一度観てみよう。


   追伸 ネタバレになりますが、女房に驚愕暴力をふりつづけていたカルロは、数年ののち、二代目のドンになったマイケル(コニーの兄か弟)に殺されます。復讐です。小説内では「復讐という料理は、冷えた頃がいちばんうまいものさ」と書かれています。そうなのか。そうだったのか。




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[ 2022/01/26 17:43 ] | TB(0) | CM(18)

塩田武士「騙し絵の牙」

図書館で、映画になった小説特集ってのをやってて、たくさん展示されてて、
つい借りちゃった中の二冊目。


塩田武士「騙し絵の牙」

騙し絵の牙


大泉洋主演で映画になっています。

映画 鳩の

当初から映像化を視野に入れて企画され書かれた本だそうです。それはもちろん大泉洋主演。ネット見ると、大泉洋を当て書き、とありました。そういうのを当て書きというのですね。

大泉洋をイメージされているらしい主人公の速水は、カルチャー誌「トリニティ」の編集長。
「トリニティ」は、昨今の出版不況で、廃刊の危機に立たされていた。雑誌存続のために奔走する速水。奇策といっても良いほどの働きを見せたが、、、しかし、彼の努力むなしく、、というお話です。

題名がなんともハードなので、もっと、過激な内容を期待して読み始めたんだけれど、出版社社員の速水が大物作家にこびを売ったり、スポンサーと作家の間を取り持って太鼓持ちのようにふるまったり、得意の物まねでテレビ局への営業活動を成功させたりするのが、なんとも浅ましく、さっぱり「牙」という感じがしなくって、がっかり。
だからか、読んでる途中にもかかわらず、ネットであらすじを先に調べてしまいました。あらすじだけ知ればいいか、って感じで。

あらすじ読んだら、ますます、がっかり。

ネットで他の方の感想を読んでみると、ラストに感動したとか驚いたとか、そんなのが多く、人それぞれ、好みなのでなんとも断言はできないけれども。


以下↓、ちょっとネタバレふくみます☆良かったら読んでください。


編集者である速水が、自分の個人的な過去を理由に、人々を騙すというかはぐらかすというか、そんな行動をするのは、フェアじゃない気がする。そもそも活字離れ、印刷物離れは、個人の思いだけではどうしようもないし。
自分の作戦を誰にも悟られることなく成功させ、お、頭いいなあ速水、かっこいい!って、なる?
小説として、あんまり好きじゃあないなあ。←個人の好みです。
今時の小説を理解できない、古くさい頭になってきたのかなあ、アタシ。とほほ。




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[ 2021/12/26 20:05 ] | TB(0) | CM(4)

佐藤正午 「鳩の撃退法」

行きつけの図書館に行ったら「映画になった原作本特集」と銘打って、たくさんの本が展示されていました。ついつい、たくさん借りてしまいました。。。図書館司書さんにやられました!

一冊目。佐藤正午「鳩の撃退法」

鳩の撃退法

藤原竜也さん主演で映画になっています。

映画鳩の撃退法

直木賞を受賞したことがあるものの、鳴かず飛ばず、かなりポンコツな小説家が主人公です。女の子を、客の待つトコロに送迎するドライバーで小遣い稼ぎをしていますが、基本、女のヒモとしてくらしています。
その彼の、ちょっとした知り合いが亡くなり、形見のキャリーケースを受け取ったら、中には3000万以上もの現金が入っていました!なんと!亡くなった知人は、流行らない古書店の主人で、大金を所持していたとはどうしても思えない!
???と思いながらも、何気なく使ってみたら、え?偽札?どういうこと?

と、面白そうなのですが、

説明文章はくどいし、過去も現在も未来も混在して進んでいって、超わかりにくい!
冒頭に提示された謎に触れられないまま、関係あるのかないのかわからない事象の説明が爆走していて、かなり努力しない挫折してしまいそう・・・というか、はい、アタシ挫折しました。

さようなら。

下に少し内容文章を入力してみます。

社長とは幼稚園からの同級生だという床屋「まえだ」の店主が、あるとき予約の客が途切れて店の窓を開け放って煙草をくゆらせているところへ、前の道をパステルカラーのキューブが徐行して通りかかり、運転席にいたのは僕で、隣に例の早朝パン焼きが趣味の銀行員を乗せて小麦粉の買い出しに向かう途中だったのだが、窓越しに目配せで挨拶をかわしたその話がすぐ社長に伝わり、社長は週に一度は顔そりとフェイシャルマッサージに「まえだ」を訪れるし店主とはツーカーなのでなんでもすぐ伝わるのだが、翌日か翌々日の昼間、やることがないので散歩に出て房州書店で時間をつぶしてまた床屋を通りかかると、仕事中の店主が両手に鋏と櫛を持ったままわざわざ窓を開けて呼び止めて、車の運転ができるのなら時間のあるときドライバーの仕事をやる気はないか?

挫折をわかっていただけましたでしょうか?

ネット見たら、文章がうまいという感想が多いので、アタシの胆力が無いのかも。

他にも読みましたのは、明日以降に記事にしたいと思います。




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[ 2021/12/22 17:13 ] | TB(0) | CM(18)

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ著

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
2019年に話題になった本。図書館に予約してて、やっと順番が来ました。
読めるまで、に、にねんかかっている!  

ぼくはイエロー



英国在住で、イギリス人を夫に持つ著者が、
中学生の息子の学校生活を通し、イギリスの社会を語ります。

息子は、名門カトリック小学校から、公立中学に進学しました。
公立中学には、
カトリック小学校では見られなかった、複雑な差別思想がまん延していました。

保守党政権が始めた大規模な緊縮財政は、貧しい層を直撃し、
困窮家庭の子供は着るものにも食べるものにも事欠き、
教師がこっそり援助する始末。
その貧しさを、経済的には成功した移民家庭の子供が馬鹿にします。

筆者の息子は、時に自分も差別を受けながら(顔がアジア系なので)
母親や教師などと話し合いながら、いろいろを経験し、
素直に成長していく、、、、

というお話。

イギリスって、こんな現状なのね!と驚きましたし、
親子で、多様性(LGBTQ)についての話や、差別用語の話などを
じっくりしているのにも驚きました。

お国柄なのかもしれないけれども、
こんな、親に対して素直な中学生っているのかと、
ちょっと戸惑いました。

この息子ちゃん、歌は上手いし、水泳は得意だし、学級委員もやるくらい人望があるし、理想の中学生息子。なんだかなあって、なんでモヤモヤするんだろう。子育ての現実は、たまに親子でぶつかりあったりすることもあるんじゃないかって思うから?そのハテナ感で、描かれているイギリスの現状についてまで「ホントかな~」って思ってしまいました。

アタシが、疑り深いだけだね。きっと!




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[ 2021/10/25 11:03 ] | TB(0) | CM(12)

「中国語はおもしろい」新井一二三著

↓ こんな本を読みましたら

中国語はおもしろい新井

中国はとてつもなく大きく、広さは960万平方キロメートルで日本の約26倍であり、人口は13億人で、ヨーロッパとロシア、アメリカを足したよりまだ多い。

とか、

そのため方言により、異なる地方で言葉が通じないことに昔からほとほと困り果てていた。

とか、

そもそも、科挙を受験しようと思えるような識字階級は一部の人間で、ほとんど非識字階級。一生を肉体労働に費やすことが定めだった。第二次世界大戦後まで、非識字率は七割を超えていた。

とか

第二次世界大戦後、中華人民共和国の成立して七年のちの1956年に普通語が制定され、政府により国語教育が推し進められた。方言があっても、中国人はなんとか普通語で渡りきろうとする。多少間違っていてもなんとかなる。


と、中国語勉強の励みになることが沢山書いてあって、明るいやる気を取り戻せるかと思ったところ、頭をガツンと叩かれるような、強烈な文章が!!!


「残念ながら、独学は不可能だ」


(。´・(ェ)・)


発音のことです。発音。
中国語は文法はあまり難しくないわりに発音が難しいと言われ、発音を正確に出来るようになったら、もう中国語の半分はマスターできたと言っていいそうなんです。
自分の発音をちゃんと矯正指導してもらわないと、中国を勉強しているとは言えないわけね。

わかってはいたけれど、あたらめて、頭をかかえてしまいました。

ネイティブの先生に教えてもらえるような講座に習いに行きたい。行きたい。行きたい。で、でも

アタシは既に、朗読教室に通っていて、
ま~それはそんなにお高くないというか、はっきり言って、道具もいらないし、先生もあまり欲の無い人だし、レッスン料、とってもお安く済んではいるのだけれど、
そのほかに、中国語のレッスン通うとなると、、、どうしよう。
あっちもこっちも出来るほどの時間的余裕も無い気も。

どうしようかなあ。





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[ 2021/10/23 18:02 ] | TB(0) | CM(16)

地球のごはん 世界30か国の”いただきます”

世界30か国 80人の一日の食事を 紹介した 写真と文章の本です。

地球のごはん

地球のごはん2

総摂取カロリーの少ない順になっています。
最初に紹介されているのが、ケニアのマサイ族。
一日の推定総接種カロリーは800キロカロリーです。

地球のごはんマサイ族

地球のごはんマサイ族2


次はボツワナ↓。900キロカロリー。

地球のごはんボツワナ

地球のごはんボツワナ2


次はインド↓。1000キロカロリー。

地球のごはんインド

地球のごはんインド2


ページが進むにつれて、摂取カロリーが多くなっていきます。
中国は曲芸師の女性↓。1700キロカロリー。

地球のごはん中国

地球のごはん中国2


ベトナムの稲作農家が2500キロカロリー。エジプトのラクダ商人が3200キロカロリーなど、たくさん紹介されていきます。
これは、イタリアの修道士4000キロカロリー↓。

地球のごはんイタリア

地球のごはんイタリア2


ラストを飾るのはイギリスの主婦↓でした。
なんと、12300キロカロリー。

地球のごはんイギリス

地球のごはんイギリス2


食事の内容から生活の様子まで紹介され、知らないことだらけで
とても驚き興味深く、ボリュームのある本でしたが飽きずに夢中で読みました。

一番印象に残ったのがイエメンのカート商人さん。

地球のごはんイエメン

カートって何?
と思いました。紹介されている文章によると
「カート(アラビアチャノキ)の葉は、イエメンの男性の90%と女性の25%がたしなむ
国内最大の娯楽だ。カートの葉を噛むと幸福感に包まれ、覚醒効果が何時間も続くという」
だそうです。

↓これ
地球のごはんイエメン2

「イエメンの首都サヌアでは、木曜日の午後に友人同士で集まり、
5~6時間かけてカートを噛みながらたばこを吸う習慣がある」
とも紹介されていました。

「男たちはビニール袋をかきまわしては次にかむ葉を選び、
一枚かみ終えるとほおにため、葉のかたまりがゴルフボール大になるまで
口から出さない」
だって!

麻薬とたばこの中間みたいな感じ?わ、わからない・・・!





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[ 2021/08/20 16:15 ] | TB(0) | CM(16)

凪良ゆう「流浪の月」感想

150ページくらいまで読み進めてから、
ああこれは、ラブストーリーなのか気がつかなかったと、
自分の読解力のなさに嫌気がさしたけれど、
さらにあと100ページほど進んだら、
ああ、そういうわけじゃなくって、もっと深いわけね、
気がつかなかったと、自分の読書力のなさにあきれました。


流浪の月

主人公子の更紗(さらさ)は、自身が小学生のころに父親を病気で亡くし、そのショックから立ち直れない母親は彼氏を作って出て行ったので母親をも亡くし、叔母の家に引き取られた。
居心地の悪いその家には、中二の息子がいた。彼の更紗へのいじめは、性的暴行へと進んでいく。
日々を愕然と過ごしていたところを、公園で偶然会った男子大学生の文に「うちにくる?」と誘われ、文の家について行く。文は、更紗の様子が尋常にない暗さだったのを見抜いていたのだ。文の家は、今までにない快適な住まいだった。二人は仲良く過ごすが、世間では、更紗が行方不明と大騒ぎになってしまった。文と更紗が動物園にパンダを見に行った際、テレビ報道で顔を知られていた更紗を見つけた周囲が通報したことで、文は誘拐監禁容疑で逮捕され、更紗は保護され、二人は引き裂かれる。そして・・


と、そこからがまた、切ないストーリーが進んでいくのですが、このへんでやめときます。



文は、小児性愛という性癖を持つ人だけれども、自分の個性を人に押しつけない、というか、どころか、それに傷つき、戸惑い、否定し、でも、他者には思いやり深い人物として描かれています。更紗に何かしたわけではないのに、周りに勝手に誤解され、犯罪者とされます。
いっぽう、更紗も、誘拐された被害者として、周りから善意の誤解を受けて息苦しく生きていきます。


人それぞれ、個性があり、他者からはわからない何かがある。他者を自分の感覚で決めつけ、それを押しつけるのは傲慢だと思わされました。


2020年本屋大賞受賞のこの作品。図書館に予約してやっと順番になり、借りることが出来ました。
1年半くらい順番待ちしたのかなあ。

とても意味深い小説でしたが、流行の時期に読むべきだったとも思いました。
小説の主張の芯が、少し昔風と思ったのでした。

それは当たってるかしら?ま、当たってなくてもいいのだろう。





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[ 2021/08/03 22:40 ] | TB(0) | CM(10)

東野圭吾「白鳥とコウモリ」

暑い夏。コロナ心配。
そんな日々にはこれこれ、家でミステリーを読むのだわよ~(^^)/

白鳥と

善良と評判の真面目な弁護士、白石健介が遺体で発見された。
白石弁護士事務所の受電リストから、倉木達郎という人物が容疑者として浮かび上り、
捜査は進められていたが、ほどなく倉木は、あっさりと自分の犯行だと自供する。

しかし、その供述内容に、殺された白石の娘と、逮捕された倉木の息子は、
違和感を覚え、独自に調査していくうちに、驚くべき新事実が!
二人は、被害者の子、加害者の子、という相反する立場を超え、
協力しあっていくのだった。。。。!


白鳥と2

作家生活35周年記念作品なのね。
幻冬舎による、特設サイトまである。すごい!→白鳥とコウモリ特設サイト

そういうことは全然知らず、たまたま知人に貸してもらって読んだのだけれども
なかなか面白かったわよ~。

最初の100ページくらいで倉木容疑者が自供し、
これで終わったら小説が続かない、続きに何かどんでん返しがあるなと
わくわくして読み進めていきました。

   まあ、被害者の親族、加害者の親族、それぞれのつらい心持ちのところが多少
   長くてつまらなかったけど

登場人物たちは、倉木のウソの供述の、ほんの少しの隙に気がつき、つきつめ、
状況証拠を積み重ね、最後の最後には、決定的な証拠をつかんでいきます。

ふとしたきっかけから謎が解明されていくときもあり、
それはまるで、絡まった糸が、何かの拍子にふっと解けるようで、
超、気持ちよかったです。

続きが読みたい、止まらない、と、ミステリーを読む時間、最高でした。






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[ 2021/07/22 16:11 ] | TB(0) | CM(12)

上村松園全随筆集「青眉抄・青眉抄その後」

明治8年生まれの女流日本画家、上村松園の随筆集を読みました。

松1

青眉


1948年(昭和23年)、女性として初の文化勲章を受章された偉大な画家のお話は
恐れ多いと思えるほど清廉潔白で、ブログ記事にするのも申し訳ないのですが、
ちょっと、内容をそのまま入力してみたので、
長いけど、お時間のある方、読んでみてください。


↓ これは有名な文章。

 私は大てい女性の絵ばかり描いている。
 しかし、女性は美しければよい、という気持ちで描いたことは一度もない。
 一点の卑属なところもなく、清澄な漢字のする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである。
 その絵を見ていると邪念の起こらない、またよこしまな心をもっている人でも、その絵に感化されて邪念が清められる・・・といった絵こそ私の願うところのものである。
 芸術を以て人を済度する。
 これ位の自負を画家はもつべきである。
 よい人間でなければよい芸術は生まれない。


ははぁ~とひれ伏してしまいそうです。
確かに、おっしゃるとおり。その通りです。

娘深雪


この↓有名な絵「遊女亀遊」についてのお話も面白かった。

亀遊

 《遊女亀遊》は明治三十七年京都の新古美術展覧会に出品したもので、私の二十九歳の作です。
 この絵について憶い出すのは、会場の悪戯事件です。
 画題がめずらしかったので、会場ではこの絵は相当の評判になって、jこの絵の前にはいつも人だかりが絶えなかった。
ところが、女の私の名声をねたむ人があって、ある日看守のすきをねらって、何者とも知れない不徳漢が、亀遊の顔を鉛筆でめちゃめちゃに汚してしまったのです。
 そのことを発見した事務所の人が、私の家へやって来て
「えらいことが起こりました。誰かしらんがあなたの絵を汚しました。それであのままにしておいてはみっともないから朝のうちに来て直してください」
 との挨拶でした。それだけ言ったきりで、陳謝の意も表さず、責任のない顔をしているのが私には気に入りませんでした。亀遊をかいた当時の私は「女は強く!」ということを心から叫んでいたので
「誰がしたのですか。卑怯な行為です。おそらく私にへんねしをもっている者があyったのでしょおうが、それなら絵を汚さずに私の顔にでも墨をぬって汚してくれればよい。かまいませんからそのままにしておいて下さい。こっそり直すなんて、そんな虫のいいことは出来ません」
 私は胆がたったので、そう答えました。
 女とみてあなどっていた事務所の方も、私の態度があまりに強靱でしたので、慌ててあらためて取締不行届を陳謝して参りましたので、私もそれ以上追求しませんでした。
 間もなく会期も終わるので、そのままにしておきましたところ、物好きな人がいて、あの絵をぜひ譲ってほしいと行ってきましたの で、私は念のために鶯の糞で汚れをふきましたら綺麗にとれたので、それを譲りましたが、犯人はそれきり判らずじまいでした。


上村松園ほどの大画家でも、女ということで侮られるとは、大変な時代だったのだと思わされます。しかしそれに、猛然と反対した松園、かっこいいです。



そんな松園先生の↓ここんとこも素敵だった

私にはこれという友人がなく、つきあいらしい交際もしたことがない。
昔から独りぼっちといった感じである。
女の人で当時絵を進んでやるという人もほとんどと申してよいくらい少なく、たまたまあったところで自分よりも歳下の女性と話し合う気もおこらず、また男の方だと、画学生や絵画の集会などではとにかくとして、親しく交際するということは思いも寄らなかったものである。だから絵の方でもまあ、独りぼっちの独り研究といった形であった。
かぇって女流の歌人だとか、絵にあまり関係のない女の方とつきあうほうが多かった。
私の友人は、支那の故事とか、日本の古い物語や歴史のなかの人物である。
小野小町、清少納言、紫式部、亀遊、税所敦子・・・そのほかいくらでもある。楊貴妃、西太后・・・数えればきりがない。
心の友は永久に別れることがない友である。
私は友人に逢いたくなると画室に入って、その人たちと対座する。

彼女たちは語らない。
私も語らない。

心と心が無言のうちに相通じるのである。
私はたのしい友人をこのようにしていつも身辺に置いてある。
だから、沢山の友人をもっているといってもいいのかも知れない。





彼女ほどの大画家ならば、小野小町、清少納言、紫式部、亀遊、楊貴妃、西太后という歴史上の人物さえも「友達」となるのかしら。きっと上村松園が、それほど絵の対象に真摯に真剣に向き合っていたからなのでしょう。素敵です。


楊貴妃


歴史上の人物、故人を真剣に思い向き合えば、自分の中だけで「友達」と思っていいかな。あくまで、自分の心の中だけで。
アタシの場合はもちろん・・・

マイケルいっぱい

毎日、歌を聴き、動画も見てます。







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[ 2021/07/09 09:42 ] | TB(0) | CM(12)

フレッドリック・バックマン著「ブリット=マリーはここにいた」

知人が勧めてくれた本です。「ブリット=マリーはここにいた」
その勧め方が、こうですよ。

「この本の主人公、あかりにそっくりなのよ。努力が独特 な 様が!」


努力が独特って、何だよ!  (`・ω・´)


ということで、気になって仕方が無く、当然、読んだわよ。 勧め方がうまいなあ

フレッドリック・バックマン著「ブリット=マリーはここにいた」

ブリッド・マリー


舞台はスエーデン。
ブリット=マリーは、結婚して40年、ただいま63歳。
ずっと夫と夫の連れ子たちの世話をすることのみに、人生を費やしてきた。
夫は、ブリット=マリーが作った食事をおいしいと言ってくれたことが一度もないし、それどころか、「お前はイケアの家具も組み立てられない」と馬鹿にするし、さらには「お前は社会不適合者」と罵る。
そんな暮らしでも、ブリッド=マリーは夫を愛し、家事を完璧にこなしてきた。

しかし、夫が浮気相手の女性のところで心臓発作を起こし、
その浮気相手から電話がかかってきたことで、彼女は人生を変える。
「今までだって、ずっと気がついていた。気がつかないふりをしてきた。でも、こんなにあからさまにされたら、もう、我慢できない」

彼女は家を出、40年ぶりに仕事を探す。職業紹介所から紹介された、ユースセンターの管理人の職になんとか就くことが出来た。戸惑うことばかりだったが、突然、その土地の子供サッカーチームのコーチを頼まれる。なぜか、子供たちに慕われていくのだ。

彼女の運命はいかに!???



さて、このブリッドマリーさん、かなり変な人として描かれています。
職業紹介所でお茶が提供されると(スエーデンでは職安でお茶が出るのか!)、
コースターが無いと文句を言います。
カップを直にテーブルに置くのは許せないのです。

こだわりが強い。
ほかにも、夕食は必ず6時きっかりじゃなくちゃいけないし、
カトラリーケースのナイフフォークスプーンは、順番にならんでいないといけないし。
そのこだわりは、鋼鉄より堅いのです。

アタシ、そんなに自分の主義主張が強かったかなあ。
努力が独特って、どういうこと?

以下、激しいネタバレなので、一応、追記に書きます。














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[ 2021/06/08 21:19 ] | TB(0) | CM(12)

花森安治著「一銭五厘の旗」

花森安治著「一銭五厘の旗」。

一銭表紙1 一銭表紙2

昭和46年10月10日初版発行。
たくさんの随筆がありましたが、全て時代を感じさせる感性、内容。
興味深く面白く読み進めています
(まだ全部は読んでいない。ボリューム多し)

「札幌」と題した章では、開拓使が置かれてからの札幌の歴史が書かれていました。

↓一部の要約と抜粋

明治政府が、みはるかす原野に、都市計画のとおりに道をひらき、家を建て、工場を経営し、学校を立て、遊び場さえつくった。
しかし、政府の様々な事情、思惑でわずか10年で解散となる。
政府の保護がなくなった後も、しがみついて生きた人々があった。
冬、零下十何度、ときに二十度をこえるとき、板壁一枚の家では、いろりにスコップで炭を投げ入れるのだが、それでも炉端においた盃の酒は、じゃりじゃりと凍った。
内地からの物資は、津軽海峡を越えなければならない。荒天で青函連絡船が何日も欠航すると、北海道では、また物の値段が上る、と心配する。
その人たちの心の底に、しだいに一本の太い線となってつらぬかれていったもの、それを<開拓者精神>と呼ぶのである。

↓ 掲載されていた写真

一銭札幌1

一銭札幌2

一銭札幌3

札幌は、娘が学生時代の4年間をお世話になった土地です。
アタシも数回訪れたことがあります。
寒く厳しい風土にも、最高の美味しい食物と最良のあたたかい人情が、
今も心に強く残っています。
(移住したいと思っていたこともありました)

北海道のコロナ感染者増のニュースに心が痛みます。
頑張ってください。
アタシも頑張る!手洗いうがい拭き掃除換気よぉ!
(換気は北海道の人は大変だよなあ・・・・寒い・・・((+_+)))




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[ 2020/11/20 10:41 ] | TB(0) | CM(10)

読書の秋 

友人二人とアタシの三人で、とりとめのないお喋りしていたところ、アタシ以外の二人が、村上春樹ファンだということで村上春樹の話に盛り上がりはじめました。アタシは、2~3冊読んだくらいで、特段好きというわけではなかったので、フムフム、とありがたく村上春樹の良さを拝聴していました。友人たちの言うところによると、村上春樹の小説の登場人物たちの多くが「善人」なのだそうです。そうですか?前述のとおり、アタシはあまり村上春樹を読んだことがないからわからない。わからないのが悔しいからというわけではないけれど、そこでついつい言ってしまいました。

「登場人物が善人だと読んでいて楽しい?」

なんと答えていいのか困った顔の友人たちに、調子に乗ったアタシは続けました

「登場人物が悪人というのも、かなり楽しいよ。例えば、西村賢太の私小説シリーズ。働かず、同棲する女のヒモのように暮らし、女の実家に土下座の勢いで頼み込んで借金までし、そのうえ、ちょっと気に入らないことがあると女を殴る蹴る・・・」

西村賢太さん
↑ 力強い文章がステキ、とアタシは思う芥川賞作家、西村賢太氏。

友人Aはナイスな発言をしてくれました。
「わかる~。アタシ、有吉佐和子の「悪女について」を思い出した!」

そんなことを教えてもらって、読みたくなってしまい、
ということで、有吉佐和子の「悪女について」を読んでみたわけです。

有吉悪女
↑ 素敵な表紙だなあ。内容にピッタリ!


「悪女について」
成功した金持ちの女実業家としてテレビにも出演している有名人、富小路公子が突然、自社ビルから転落し、謎の死をとげる。一代で財を成した美貌の彼女について、彼女を知る人物27人が彼女を語る・・・天使のような善人だったという証言もあれば、悪魔のような詐欺師だったという証言もあり、彼女の人物像は、その死と同様に謎に包まれて・・

というお話なのですが、人によって、証言が違いすぎるのが面白い。ある人にとって公子は善人であり、また、ほかのある人にとっては悪人なのです。真実は闇の中。いや、真実なんて、無いのかもしれない。と思わされて、夢中になって読みました。1978年に連載されていた小説のようですが、お話は戦中戦後で、貧しさをベースにした土臭さ風俗も興味深かったです。

それから、アタシの中で、有吉佐和子祭が続いています。

こないだ「芝桜」を読み(長い小説だった・・・)、おととい、「非色」を読了。
「芝桜」は対照的な性格の芸者さん二人を描いた作品で、「非色」は戦後すぐ黒人アメリカ人と結婚した女性のお話です。

どちらも、深く芳醇な印象を持ったのですが、それは、豊かな風景情景社会風俗描写はもちろんのこと、いろんなタイプの人間を登場させ、個性が絡み合い、それがまた時間の変化によって曲がりくねって変化する 面白さ妖しさ、から湧いてくる気がしました。

祭りはまだまだ続きそうです。



追伸  

 ふとしたきっかけから、知り合いがマイケルジャクソンのファンで、マイケル関連の本を何冊も所有していらっしゃると知りました。ありがたくも裁判についての本を貸してもらえたので、それも熱心に読書中です。マイケル祭りは1年と数か月続いていますが、有吉佐和子祭りは、あとどのくらい続くかしら~笑




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[ 2020/10/13 20:48 ] | TB(0) | CM(12)

エドワード・ケアリー著「おちび」

「おちび」

1761年、スイスの田舎町に産まれたマリー(小柄なため おちび と呼ばれる)が主人公です。
移り住んだフランス革命期の パリ を、懸命に生きぬく彼女のたくましさに圧倒されました。

おちび


やっと戦争から帰ってきたお父さんは、大けがをしており、すぐに亡くなってしまいます。
幼いマリーとお母さんに残されたのは、赤貧 のみ。
家政婦の職があるという話を頼りに、スイスのベルンに行く二人でしたが、雇い主である医師、クルティウスは、病院の依頼で蠟で人体の模型を作る人で、死者の体の一部が家に運び込まれ、部屋には、得体のしれない物体が入ったガラス瓶が置かれ、不気味な人体のパーツ(内臓)模型が置かれ、奇妙な道具が置かれ、、、、
手伝いを求められたお母さんは、なじめず、突然、自殺してしまいます。

マリーは毛布をかぶって泣きます。
でも、思いつきます。自分の鼻がお母さんそっくりだということを。この鼻があれば、お母さんを思い出すことができる。誇らしい、と。
マリーは、クルティウス医師を助けながら、蠟でほんものそっくりの臓器や人形を作る技術を身に付けて行きます。

しかし、その後も、これでもかこれでもかと、マリーに不幸が舞い込みます。

経済的に困窮したクルティウス医師と一緒にパリに移り住むも、大家の未亡人に徹底的にいじめぬかれ
頼みのクルティウス医師は、未亡人に心奪われ、かばってくれないし、
好きになった人は、未亡人の策略で、他の女性と結婚し、
クルティウス医師の蝋人形が評判になったことがきっかけで王宮に移り住むも、人間扱いされない、扱いをされ、
革命期の騒動に、スイス人であるとかどうとか、わけわかんない理由で逮捕され、あわや処刑されそうになり、

こんだけ不幸の連続であったら、人間性が破壊されてもおかしくないと思うのですが、マリーは、けっして卑屈にならず、いつも堂々としているのです。権力に媚びないし、生きるためにであっても自分を偽らないのです。ぶたれても、面と向かって自分の意見を言います。お見事。

ラストの方で、物語が突然早くまわりはじめ、無理やりまとめられた感はあったのですが、なかなか楽しめました。
エピソードいろいろのダイナミックな猥雑さが半端ないのよ。

心に残ったひとつが、マリーアントワネットの最初の出産のシーン。王妃の出産は、当時の習慣により公開で、大勢に見られるのですが、マリーもどさくさに紛れて見に行きます。押し合いへし合いで大勢が押しかけ、出産が見えないので、マリーは戸棚の上によじ登ります。そして、見ます。卑猥で騒々しい様子がリアルで、今では考えられない習慣が不気味でしたが迫力でした。

それと、マリーが逮捕されて、幅6メートル、奥行き9メートルの牢に女ばかり20名ほどと一緒に牛のように閉じ込められて処刑を待つシーン。いつ名前を提示され、ギロチンにかけられるかわかりません。(結局は免れるのですが)
それを
「わたしたちにはありあまる時間があった。
 わたしたちには一刻の猶予もなかった。」

と表現しています。なんという緊張感か。なんという客観か。皮肉か。
掃除洗濯なんてとんでも無理。排泄には、皆で一つのバケツを使う、家畜のような状況。でも、マリーは負けません。屈しない精神的強さは、恐ろしいほどで、クルティウス医師が作る、内臓の模型や、医師に蝋人形を作ってもらうために持ち込まれる死体を想像するより寒気がします。

マリーの生き様が、美しいのか醜いのか、と言われると美しいのですが、何が美しくて何が醜いのか、頭ぐるぐるで迷宮に迷い込んだ気持ちになりました。文章の混沌としたパリの雰囲気に酔ったようです。

ああ、炭酸飲料飲んで スッキリ したい。



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[ 2020/09/11 15:51 ] | TB(0) | CM(12)

暑いからお料理の本を

暑いですね。(ノ_<)
テレビの報道を見ていると、もっともっと暑い地方もあるようで、暑いと言っては申し訳ないのですが、ここ 東北 も、十分暑いよ~。
暑くて、食事の支度がつらいです。やる気が出ないよ~

と、そんなとき、本棚から取り出すのがこれらの本たち。少し、やる気が出るかな。

1.田辺聖子の味三昧

田辺聖子の

田辺聖子氏の小説に出てくる美味しそうなおかずをレシピ入りで紹介しています。小説の文章も少し載っていて、雰囲気バッチリ。たとえば、素朴な心を持つハイミスが不覚にも恋してしまった大学生につくってあげるオニギリ、とか。できあがった おかず に、濃い人情がミックスされる情緒。

2.向田邦子の手料理

向田邦子の

これも、向田邦子氏の小説やエッセイに出てくる料理が、小説内の文章とともに沢山紹介されています。向田邦子氏のエプロン姿だけじゃなくって、水着姿の写真もありますよ。凛として美しくお茶目な人だなあって思いました。
う の ひきだし」が紹介されていました。向田邦子さんは、美味しいものを食べたとき、その商品説明のメモや包装紙、パンフレットなどを保管しておく、専用の ひきだし を作っているよ、とのこと。アタシも真似しています。

3.森瑤子の料理手帳

森瑤子の

イギリス人の旦那様と沖縄の島で過ごすリラックス料理とか、お洒落でハイソな気分になれる本です。食事に招きたい男として下の方々が!


ヘミングウェイ森瑤子の

森瑤子の小説にたびたび登場する「二人がこれから犯すすべての過ちに乾杯」というフレーズは、ヘミングウェイの「海流の中の島々」っていう小説から拝借されてるんだって!それは!乾杯でございます!アタシのそれにも!


森瑤子のドミンゴ

ドミンゴの歌声は、森さんいわく「黒光りするテノールで美しいだけでなく、胸をかき立てるようなセンセーショナルなものがある」そうです。 確かアタシ、CD持ってたよ。歌声を聴きながらお料理したら、センセーショナルな味に?


森瑤子のクラークゲーブル

森さんは「クラーク・ゲーブルの妻になりたい」と夢想したそうでございます。やっぱ、アシュレイよりレット・バトラーよね!ね!


と、参考にコレを作りました~と記事にすればいいんだろうけど、まだ、全くつくっていません。とほほほ。

これも読んで頑張ってみよう。

グッチ裕三のレシピ

暑いよ~。  裕三さんの顔が、じゃないよ。気温がだよ~!





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[ 2020/08/16 15:14 ] | TB(0) | CM(16)

江國香織 著 「神様のボート」

アタシだって、捕物帳ばかり読んでいるわけではないのです。江國香織だって読むのです。

神様のボート


ネタバレています。よろしくお願いいたします。


葉子は、幼い娘の草子とともに、二人きりで暮らしています。
二人は、一つの土地に長くとどまらず、すぐに、引っ越しをします。一年?数か月?葉子は、「わたしたちは旅がらす」と草子に言います。
葉子は、昼間はピアノの先生をして、夜はお酒を出す店で接客の仕事をして、生計を立ててるのですが、すぐに辞めてしまい、引っ越しを繰り返します。草子は、小学校を何度も転校することになります。
貧しい暮らしを、文面から察することができます。オンボロのアパート。あめ色にまで変色した畳。

親子は、どうしてそんな暮らしをしているんでしょうか?

読み進めるうちに、葉子には昔、だいぶ年上の夫がいたこと、しかし、草子のパパは、その、葉子の夫ではないこと。葉子とパパは、骨ごと溶けるような恋をしたこと。でも、パパは、何らかの理由で失踪したこと、などが、読者に、もったいぶった謎解きのように、少しずつ、説明されていきます。

葉子は、愛しい彼を想像し、彼の夢を見、彼のことを草子と繰り返し話します。そして、草子のパパが、自分たちを必ず探し当ててくれることを信じています。また、草子パパがいない土地になじんでしまうことを恐れています。

引っ越しを繰り返す二人でしたが、草子が成長し、自分の意思を持つようになると、葉子の思いだけで生きることが難しくなってきます。成長し、中学生になった草子は葉子に「ママは現実に生きていない。アタシは現実に生きたい」と言います。草子は離れていきます。

葉子は、彼との恋に、支配されています。幼い子供、愛する子供の今の生活に生きているのではなく、彼との恋、もう、過去になってしまった恋に、生きているのです。


で、ラスト。
解釈はいろいろだと思いますが、アタシは、葉子の妄想だと思います。切ないラストでした。


葉子の、吸うたばこ、食べるチョコレート、散歩する砂浜、身に着けるフレアースカート、口ずさむロッドスチュワート。物語を彩る、江國香織ならではの描写が美しく、悲しく、空々しく、アタシが夢中になって読んだこの物語。

あとがきで、作者は
「小さな、しずかな物語ですが、これは狂気の物語です。そして、いままでに私の書いたもののうち、いちばん危険な小説だと思っています」
と書いています。





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[ 2020/08/07 11:24 ] | TB(0) | CM(12)

「御宿かわせみ」「半七捕物帳」

カリスマ料理研究家、みんなのアイドル 栗原はるみさんは、その著書「もう一度ごちそうさまがききたくて」

もう一度

で、主婦がつくる日々の料理を「連続ドラマだ」と書いてらっしゃいました。
主婦にとって、料理は一回作れば終わりってもんじゃなくって、朝ごはんのあとは昼。そして夜と、次の食事つくりがありますもんね。なるほど~と思ったものですが、最近のアタシの読書もそんな傾向でして、

以前、記事にした「みをつくし料理帖」あたりから、ず~っと連続で、江戸の市井ものとでもいうのかしら?そんなんを読み続けています。

たとえば、平岩弓枝の「恩宿かわせみ」

御宿かわせみ


人気のシリーズで、図書館の順番待ちが待ちきれず、購入したのですが(ただし古本屋で)、これは、人それぞれの好き好きだと思いますが、アタシにはちょっと、大人すぎてついていけなかったなあ。
メインキャストである 南町奉行所与力を勤める家柄の次男 神林東吾 と、彼の恋人である 宿かわせみの女主人 るい の、色っぽい恋が、許せないの。身分違いを悩む るい なのだけれど、ずるずる関係を続けてる。東吾は、一緒になろうと思っているんだけれども、るい が、はっきりしないのよねぇ。まるで、ぬめぬめした二匹の蛇がからみあって、こんがらがって、ほどけなくなって、知恵の輪のぬるぬる版みたいになってる気がする。捕物帳としては面白いんだけどなあ。二人の関係のところを読むのが苦痛で、シリーズものなのに、一冊しか読んでいないのでした。
大人の恋がわからない、お子ちゃまなアタシね。 ← 個人の意見です。



そこで、次は「半七捕物帳」へジャンプ。

半七捕物帳_

歌舞伎の作者だった岡本綺堂が、1917年に発表した「お文の魂」が、大人気シリーズの始まりだそうで、ずいぶん昔だなあ。捕物帳の原点にして最高傑作と言われているそうでございます。
事件現場の、ちょっとした状況から、犯人を推理し、聞き込み、追い詰めていく半七、威勢よくってかっこいいよ。ただ、状況証拠のみってパターンが多い気がするわよ。捕物帳に本格推理小説の「読者への挑戦状」的なものを求めてはだめですね。
江戸の町の雰囲気、人情や非情を味わうのが良いんでしょうなあ。たぶん。

「半七捕物帳」の「槍突き」って作品の、襲われる描写がカッコよかったので、打ってみます。お時間がある方はお読みください。

 提灯はたちまち叩き落された。こっちは内々覚悟していたので、すぐその手首を捕えようとすると、両手はしびれるほどに強く打たれて、数珠の緒は切れて飛んでしまった。さすがの七兵衛もはっと立ちひるむひまに、女の姿は早くも闇の奥にかくれて、彼の眼のとどくところにはもう迷っていなかった。

「あれが化け猫か」

 追ってもとても追いつきそうもないのと、また執念ぶかく追い回す必要もないのとで、七兵衛は先ず足もとに叩き落された提灯を拾おうとして、身をかがめながらくらい地面を探っている時、どこから現れたのか、一つの黒い影がつかつかと走って来て、声もかけないで彼のかがんでいる左の脇腹を突こうとした。その足音に早くも気のついた七兵衛は、小膝をついて危うく身をかわしたので、槍の穂先はがちりと土を縫った。その柄をつかんで起き上がろうとすると、相手はすぐに槍をぬいて、稲妻のような速さで二の槍をついて来た。これも危うく飛びこえて、七兵衛はようようまっすぐに起き上がると、槍はつづいて彼の腹か股のあたりへ突き下ろしてきたが、どれも幸いに空を流れて彼の身には立たなかった。




か、かっこいい。  (*゚Q゚*)

    もう、文章に惚れるわよ。


しかし、今のアタシは、池波正太郎の「鬼平犯科帳」が気になって気になって仕方ないので、次は鬼平よ。浮気なアタシ。読書の、この勝手気ままな自由さがたまらないのサ。ああ、楽しみ。「銭形平次」や「人形佐七」にも手を出して、またゆっくり、半七を読むのもいいかなあ。夢は広がるわ~。

気分は、お江戸長屋の町娘~。 ← 自分の中だけでそう思っているわけですので、広い心でお許しください。




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[ 2020/07/03 12:21 ] | TB(0) | CM(12)

「文豪と借金」って本を読みました

「文豪と借金」って本を読みました。

文豪と借金


太宰治、石川啄木、芥川龍之介、樋口一葉、などなど、名だたる文豪たちが、知人に借金を申し込むために書いた手紙の文章を集めたもの、と思って図書館から借りましたが、読んでみると、日記あり、作品とした小説内の一節ありで、ちょっとガッカリでした。
林芙美子んところは「放浪記」の一部なのよ。ううむ。
自分の思い込みです。いかんなあ。

でも、古今亭志ん生のトコは面白かった。
志ん生が自らの人生を語った「びんぼう自慢」という本からの抜粋のようです。

良い笑顔h

志ん生がまだ、馬きんって名前で出ていたころ、上野鈴本(演芸場)の大将が、ある日
「どうだい、そろそろ看板あげたら (真打になったら、の意) ?」
と言ってきたもので、
「金がない」
と断ると
「用立ててあげるよ」
と、ポンと200円も貸してくれたそうなのです。

真打披露には、着る羽二重の着物や袴、羽織、それから、くばりものの手ぬぐいや扇子を用意しなければならず、相当なお金がかかるのを、大将が貸してくれたってわけ。

それ持って、呉服屋行けばいいものの、そこは志ん生ですから、その足で 吉原行っちゃったって。案の定、バクチにお酒ですっからかんになった彼。本番に寝間着みたいなナリで登場すると、大将はビックリ。そこで志ん生の言いっぷりが面白い。

「旦那のほうから勝手に貸してくれた金でしょう。今頃あるわけないでしょう」
「アタシは、噺家だ。ナリを見せるんじゃない。芸できかせればいい」

啖呵を切った手前、満員の観客の前で、うけなかったら負けだ、かっこ悪い、と、死に物狂いでつとめると、立って帰る客は誰もいなかった。次の日も大入り。

「なあに。芸人さんから金をもらおうたあ思わないよう」
大将は、お金を貸したことなど、すっかり忘れたような顔してたそうな。


はははは。

借りたお金は返さなくちゃダメでしょう。そんな常識を超えてしまうほど、志ん生の芸はすごかったのでしょうか?良い時代だったのもあるんだろうけれど、破天荒な芸人さんらしい逸話で、興味深く読みました。





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[ 2020/06/04 20:35 ] | TB(0) | CM(8)

泥水飲んで 「みおつくし料理帖」の又次 がカッコいい

今朝、洗濯物を干していた時、すぐそこのマンホール蓋に溜まった水を、熱心に飲んでいる猫を見つけました。あの毛並み黒白の具合を見ると、近所のアパートで飼われている猫と思われます。あんな泥水を飲まなければいけないくらい、飼い主に水をもらえていないのでしょうか?いやいや、そうじゃなくって、猫って、マンホール蓋の水を、この上なく好きなものなのかな??

以前、当ブログでも紹介させてもらった高田郁著「みをつくし料理帖」の登場人物、又次を思い出しました。

又次は吉原の遊郭、翁屋の賄い料理人であり、用心棒のような役割も担っている設定です。ひょんなことから、ヒロインである澪が働く料理屋「つるや」の料理を手伝うようになります。

自分の生い立ちのことはあまり語らない又次でしたが、ふっと
「(俺は女郎屋で)泥水飲んで生きてきた」
ともらしたシーンがありました。
彼は、人間性を破壊されるほどのヒドイ仕打ちを受けながら、貧しくとも歯を食いしばって生きてきたのでしょう。

遊郭の雇われ料理人であり用心棒ですから、目つき鋭く、場合によっては、殴る蹴るなど、恐ろしい行動をとることもある又次ですが、「つるや」で働くうち、穏やかに柔らかい面も見えてきて、下働きの娘、ふき に料理の手ほどきをするようになってきます。ふきは両親に死に別れ、借金を背負っています。小さい弟がいますが、弟は奉公に出ています。ふきが料理の腕を磨き、それで身を立てることが出来れば、借金を返し、弟と一緒に暮らせるようになる、又次は、そう思ったのか、ふきに、一(イチ)から料理を教え込もうとします。

料理の腕良いのはもちろん、彼は人間関係の機知にも富み、控えめながら守るべき弱い女性は誠実に守ります。褒められるのは苦手だけど、澪やふきの料理が良ければ、きちんと褒めてあげます。

泥水飲んで育ったって、誠実で素直で優しい人間になれる、悲惨な前半生だって、絶対に卑屈な人間になるってわけじゃないって、思わされて、「みをつくし料理帖」の登場人物の中では、アタシは、又次が一番のお気に入りでした。又さん、超かっこいいのよぉ♡

しかし、しかしですね、アタシは、作者の高田郁さんに文句言いたいのよ。(♯`∧´)

ネタバレなんですが、又次は、物語の途中で、死んでしまうのです!火事で。ちくしょ~なんで又次を殺しちゃうのよぉ。頭に来たので、又次が亡くなってしまってからの続きは読んでいません。か~!大体、みをつくし料理帖は、家事とか水害とか疫病とか、不幸が多すぎるのよ。韓ドラか!

そんでもって、宮部みゆきさんの時代小説に浮気よ!き~!o(o・`з・´o)ノ






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[ 2020/04/14 14:00 ] | TB(0) | CM(10)

藤沢周平 「蝉しぐれ」

藤沢周平「蝉しぐれ」を読みました。
アタシがストーリーを説明するまでもない気がするのですが、一応少しだけ。

主人公は、東北の小藩に暮らす武家の息子、牧文四郎。しかしある日、父が、藩の権力闘争に敗れ、切腹させられてしまう。家禄を減らされ不名誉な家と蔑まれるが、友に恵まれ、剣術に熱中し、たくましく成長していく。のちに家禄を戻され、役目も与えられ、平穏な日々をおくることが出来るかと思いきや、またもや、藩の勢力争いに利用され・・・

蝉しぐれ_


文四郎の精神力の強さ、判断能力の的確さ、迷いながらも進んでいく様子がかっこよかったなあ。
そして、東北の小藩の風景がいい。丁寧なその描写を辛抱強く読んでいると、突然大きな物語の変化があって、びっくりさせられたりもしました。

しかし、ちょっとだけ、納得できないところがあったわ! (○´・Д・`)ノ
文四郎に縁談話が持ち込まれるシーンよ。↓

「禄高は七十五石で、ここよりはだいぶ多いけれども、ご夫婦も娘御もごく気さくな方たちで、禄高を気にするようなご家風じゃありませんからね。この話は登世さま、少し身を入れてお考えになったらどうでしょうか」
「・・・・」
それに答える母の声はずっと低くて、文四郎の耳には届かなかった。
「ええ、ええ、もちろん」
母が何か言ったことに、上原の妻女はしきりにうなずいてみせているようである。
「お顔もよし、
背丈もあり、気性もやさしくて、母子二人の家の嫁には、うってつけの嫁御だと思いますけれど」

なぜ、背丈があるのが、母子二人の家の嫁に うってつけ?
縁談話をもってきた上原の妻女さんに説明してもらいた~い!

アタシ、身長が高いために、なぜか「愚鈍」で「繊細な感情を理解できない」で「少しくらい叩いたり蹴ったりしても感じない」と思われることがあったのよ。そんな感じ?全然別?

名作の、そんなところが気になるとは、アタシの ひがみ根性も大したもんさ!



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[ 2020/03/11 17:32 ] | TB(0) | CM(10)

高田郁 「みをつくし料理帖 八朔の雪」

ひねくれくうみんさんの ブログ記事で知りました。高田郁「みをつくし料理帖」

みおつくし


神田御台所街の料理屋で店主に店を任されている 澪(みお)。
故郷大阪の味が、江戸の人々に受け入れられないことなどに苦労しながらも、人々の人情に支えられ研鑽を続けていく、、、というお話です。
NHKでドラマにもなりました。

みおつくし3

みおつくし2


ヒロイン澪は、大阪の水害で、わずか8歳の年に両親を亡くします。大きな料理屋「天満一兆庵」を営む夫妻に拾われ奉公人となりますが、その料理屋も火事で消滅。息子を頼って江戸に行く夫妻に付いては行ったものの頼みの息子は行方知れずだった。。。

不幸に続く不幸。なんですが、お話の折々、人々の人情に、また、心が折れそうになりながらも頑張る澪に、心があったまりました。

たとえば、澪がお稲荷さんにお供えした油揚げがいつの間にかになくなっていることを不思議に思うシーン。

「神狐はんが食べはったん?」
(中略)
見知らぬ誰かの食の情景に、澪の作ったものが混ざる。それを思うだけで、澪は胸の奥がじんと痛いような温かいような、不思議な感覚になる。
何かを美味しい、と思えれば生きることができる。たとえどれほど絶望的な状況にあったとしても、そう思えればひとは生きていける。そのことを澪は誰よりもよく知っていた。
---美味しいものを作りたい---



美味しい料理の描写も良くって。心がほっこり。たとえば、澪が勉強のため日本橋の高級料理屋「登竜楼」に行き、吸い物を食すシーン。

ほどなく運ばれてきた椀は、龍蒔絵の吸い物椀。下から包むように触れる。漆の質感で、澪は店主の器選びの確かさを思った。
「ああ」
 蓋を取った瞬間、上品は鰹の香りが広がる。つる屋で嗅ぎ慣れた濃厚な鰹出汁の香りとは全く別物だ。奥ゆかしく、そのくせ、うっとりするほど芳しい香り。
 澪は夢中で椀に唇をつけて、その汁を吸った。口に含むと、鰹のほのかな香りが鼻へと抜けていく。ゆっくりと飲み込む。途端、澪は瞠目した。なんと抑制の利いた爽やかな味だろう。これが鰹出汁の本当の味なのか。



雑多な日常に硬くなった心をほぐしてくれるような、秀逸な小説でした。シリーズで何冊も出ているようなので、次を図書館予約しなければ!(^o^)丿




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[ 2020/02/17 10:09 ] | TB(0) | CM(10)

キズ大根と 松平定知著 「アナウンサーの日本語論」

東根市の よってけポポラ さんで、キズ大根が売られてました。
ほかの、綺麗な大根は130円くらいなのに、キズありだからか 50円という超特価で。

まるで、アタシみたい。数か月前の手術で体の悪いところ切り取ったから、ちょうどこんなキズがあります。そ~か、キズがあると安値なのか。なんだか、自分のことのように悔しい。買いましたが。

キズ大根


さて、最近読んだ本。松平定知著「アナウンサーの日本語論」。

アナウンサーの日本語論_


これは、アナウンサーなどで、長く、話す仕事をしてこられた著者が、
独自の視点から「伝わるように伝える」技術、つまりは、喋りの技術を解説された本です。
文章ではなく、お話して相手にわかってもらうには、共感を得るにはどうしたらいいか、などが書かれています。

中に、私の朗読術 として、著者の朗読への思いが述べられています。ご存じの方も多いと思いますが、著者は長い間、ラジオで藤沢周平作品などを朗読されていました。

松平定知さんは、睡眠時間もとれないほどの激務のさなか、藤沢周平作品と出会い、「これは一生懸命生きている人への応援歌だ。人々の心を和ませる」と感銘をうけ、夢中になります。何年もNHKに訴えて、やっとラジオで朗読できることになるのでした。

宮部みゆきさんの藤沢作品評が紹介されていました。少し長いけど、とっても良いので全文載せます。

「ごく普通の人間がごく普通に生きていても、たとえば世間様に顔向けできないことや、もう自分でも思い出したくないことの一つや二つはあるものだ。他人は、そんなことは忘れなさい、忘れるところから新しい人生を送るべき、などと言うが、そんな簡単なものではない。それこそがやっぱり人間の傷なのだし、そこまで引きずっている自分にとって重いものを、大げさに見せはしないけど、捨て去ろうとするのではなく、それをいったん自分が引き受けて、生身の人間として、その傷といっしょに生きていくと覚悟をきめる、そのことを書いていくことが大切なんだ、その覚悟をもって一生懸命生きていき、結果として得られるその人の小さな幸せや小さな理解は、全力でつかまえて逃してはいけない、それでいいのだ。

ということを、藤沢文学は教えてくれている」


「アナウンサーの日本語論」、伝えることについてだけではなく、人の生き方についても、考えさせられる良い本でした。
傷を引き受ける覚悟と、一生懸命生きること、小さな幸せや理解をつかまえること、全て、アタシにはとても難しいけれど、いつかできることを信じて、キズ大根でも煮ますかね。

この方の傷は?

松平さん、食べに来て~☆




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[ 2019/11/18 17:45 ] | TB(0) | CM(14)

川端康成 「掌の小説」 から 「化粧」

朗読会のために、短い小説を探していて見つけました。
川端康成「掌の小説」 から 「化粧」
      ↑ 川端康成が20代の頃から40年余りにわたって書き続けてきた掌編小説作品集。



あらすじ

   主人公(男性)の家のトイレ窓と、隣の斎場(葬儀場)のトイレ窓が、
   斎場のゴミ捨て場となっている空き地を挟んで、向かい合っている。
   だから、こちらのトイレ窓から、斎場のトイレ窓がよく見える。

   ときたま、そこに、化粧をしている女を見かける。

   濃い口紅を引くところを見たりすると、屍を舐める血の唇を見たように、
   主人公はぎょっと身を縮める。
   主人公は、そんな女たちを、魔女、とも思う。

   ところが、その窓に、ただひたすら泣きじゃくっている17~18歳の少女を見かけた。
   少女の姿に、主人公の「女への悪意」がきれいにぬぐい取られていくのを
   感じられたのもつかの間、

   少女は、小さい鏡を持ち出し、鏡ににいっと一つ笑う

   主人公は驚き、謎だと思う。

あらすじ、終わり  短っ!




葬式という、悲しみの場でも、化粧を忘れない女たち、さんざん泣いた後に、にいっと笑う少女、主人公には、女とは、とても理解できない 生き物なんだろうと思う。良いとか悪いとか、そういうところとは別の世界の上にありそう。

アタシも、化粧、という習慣について、よくわからないと思うこともある。美しくありたいと願う気もちを、なぜいつも尊く優先させられるのか。自分のなかでも、他人からも。。。でもその分からなさは、この主人公が、少女の笑いを分からないのと同じなのだ。ようするに、分からないのだ。

自分ではない誰かの、癖とか、思想とか、常識とか、は、ぎょっとするようなものが、あることもあるんだろう。相手からすれば、それは当たり前のことなのかもしれない。お互いに、分かってない。

もやもやとした、でも、なぜか、一本筋を通してもらったような小説だった。
なんだか、スッキリ気持ち。

女性に驚く主人公、なんだかかわいいなあ。




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[ 2019/11/14 20:54 ] | TB(0) | CM(8)

わたしたち、親が思っているほど子どもじゃないの

テレビドラマ「凪のお暇」を見ていたら、

凪のお暇
↑ おもしろいよ

主人公の凪ちゃんの隣に住む小学生が
わたしたち、親が思っているほど子供じゃないの」と言ってました。

凪


ほ~んと、その通り、親が思っているほど、単純な思考を持っている子どもだけじゃないでしょう。急激に成長して、世間というか、周りの状況がわかってくると同時に、自我もしっかりしてきて、折り合いをつけるのに戸惑う時期なんじゃないかな。子供にもよると思うけど。

子供向けオススメ本を選ぶのに、注意したいものだなあと思いました。勧善懲悪すぎるのは、駄目かなあ。

アタシ、趣味で絵本読み聞かせボランティアをしているのですが、そのグループで、活動の一環として、小学生に読んでほしいお勧め本をプリントにして、某学校で配っているのです。今まで、アタシも何冊か出したのですが、自分で言うのもなんですけど、好評で、紹介した本を仲間たちが読んでくれて、アタシのおすすめ文章に意見してくれたこともありました。「私は、あかりちゃんのようには思えないわ!違うと思うの!」だって。反響があると、張り合いがありますね。

次は何を紹介しようかなあ。

これは、読み聞かせる絵本にも言えることだけれど、自分が、「好きだ」と思わないと、人にその良さを伝えられません。この「好き」という感情は、自分ではどうしようもないものです。どんな名作でも、合わない本は、好きになれない。

最近、「道草」という本を読み、

道草

なかなかに面白く、どこが面白かったかというと、主人公の男の、男の人独特の我儘さが面白かったのね。体の具合が悪くて、普通は、夕食にご飯を三杯食べるところを、一杯しか食べなかったのに、妻は全く、そんな夫の普段とは違う行動に注意をはらわず、体調の悪さを見抜いてくれなくて、くやしいとか。そんな、子どもじゃないんだから、妻に具合悪いのを言いなさいよ。言わなくても気が付いてってのは、勝手な言い分よ。ったく、明治の男ってやつは!笑  

とりあえず、同じ人の書いた、小学生でも大丈夫な雰囲気の本かしらと勝手に選んで読んでみたのがコレなんですが、

坊ちゃん

駄目。好き好きとは思いますが、アタシはあまり、小学生にはオススメしたくないなぁ。主人公が子どもっぽすぎる。田舎を馬鹿にし、自分の正義で行動しすぎる。そこが痛快とも言えなくもないけれども。

ただ良かったのは、言葉の使い方の面白さ。
唐変木(とうへんぼく)とか、猪口才(ちょこざい)とか、頓珍漢(とんちんかん)とか、意味は分かるけれど、実際の生活ではあまり使わない、けど趣深いことばが沢山出てきて、アタシは楽しくなり、もぉ、使いたくて使いたくて。

だから、パート先で
「B社員さん、頓珍漢な指示ばかりだして、困ったものよね」
とか
「ベテランパートを黙らせようと意地悪な細工をするA社員、猪口才なやつ!」
とか
「わけわからない唐変木なC社員の仕様書についていけないわ」
とか、言いたいのですが、パート仲間のみんなに呆気にとられそうなので、ブログ記事に使おうっと。

アホなこと言ってないで、小学生むけの本探さなくちゃ。頓珍漢で唐変木で猪口才なアタシでも探せるやつをね。
ああ、使えた!気持ちいい。\(^o^)/

ったく、アタシ、なにやってんだか。
おばさんは、子どもが思っているほど、大人じゃないのよね。



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[ 2019/08/17 13:51 ] | TB(0) | CM(10)

沢村貞子「わたしの献立日記」

病院の待合室にありました。沢村貞子「わたしの献立日記」

献立日記

何気なく手に取って読みました。大女優の沢村貞子さんの毎日の献立や、日々の暮らしを綴ったエッセイがありました。
旬の素材を使った和食を、仕事をつづけながら作り続けるのは、並大抵ではなかったと思います。一本気で気丈な、強い女を感じさせられました。

でもとっても、お茶目で。上品なユーモアがあって、ついつい微笑んでしまいました。

ひとつ紹介します。エッセイ「冷凍庫」。

冷凍庫を信用していなかったのだけれど、沢山のお餅をいただいたので、冷凍してみたというお話では。。。

↓ 抜粋

それから(冷凍してから)半年。うっとうしい梅雨の日に思いついて、冷凍庫の隅にいくつか残っていた切り餅を出して解凍したら、なんとおどろいたことにまだ柔らかいもち肌の名残があった。
(人間もこんなふうだと嬉しいけれど、、、まさかずっと冷凍庫に入っているわけにもいかないし。)
溜息をつきながら、老女は雨空の下で、あべ川餅を口に入れた。---おいしかった。


溜息をつくんだけれど、お餅はおいしいという、心に同居する反対の気持ち。人間くさくて、かわいらしくて魅力的。
お餅を食べたくなりました。




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[ 2019/07/07 15:49 ] | TB(0) | CM(4)

舞城王太郎がわからない

知り合いに、舞城王太郎という小説家を教えてもらいました。
有名作家だそうです。三島由紀夫賞受賞者だそうです。全く知りませんでしたが。

読んでもらいたい。あなたは絶対に好きだと思う。感想が聞きたい。

そう言われて嬉しくて、読みました。「阿修羅ガール」と「好き好き大好き超愛してる」、を



阿修羅_  好き好き_


苦しくて読破できませんでした。  (T_T)

主人公のつぶやきの中で、遅々とストーリーが進み、主人公の妄想なのか幻想なのか、もしくは現実なのか、全くわからないまま、何ページも進んでいきます。出来事があったのかないのかわからない気持ち悪さのなか、なんの説明もなく、急に、全くつながりのないファンタジーが始まります。

アタシは衝撃を受けました。


なんだこの、わからなさは。


今までにない、スタイルだ。

昔やっていたツイッターというシステムで、誰かのつぶやき文章が一つの自分の画面内に次々と現れ、当然それは、統一感ゼロでありながら、自分の興味という範疇には入っている。そんな感じ。

ブログも、ブロガーの方々それぞれの個性で運営され、自分もその中の一つで、それぞれでありながらも、自分のブログ活動と言う範疇には入っている。そんな感じ。

突然、字が大きくなったり、行間が変わったりするのも、ネットという仕組みを使って文章をよむ感じに似ています。

新しく、その危険な様がとても美しいのだけれど、アタシには無理。読めません。わからなすぎます。
読み進める足掛かりがないのです。ある程度の長さの小説の長文を読むうえで、一歩一歩、自分の中の解釈を地固めしていくことができない。ふわふわと、もがき苦しまなければならない。苦しみの先に、何かがあるのかもしれないけれど、体力的に、不可能。もしかしたら、何かがあるとかないとか、そんなことを追及していないのかもしれないなあ。

阿修羅ガールと好き好き大好き超愛してる、じゃない他の作品なら可能でしょうか?
気になります。
もし、これならという作品があれば、教えて下さい。

また読めないかもしれませんが。挑戦だけはしてみたいです。




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[ 2019/07/04 22:00 ] | TB(0) | CM(10)

江戸川乱歩「孤島の鬼」

江戸川乱歩長編最高傑作。
ネットで調べたら、乱歩自身もそう考えていたそうだわよ。  (高木彬光 談)
大いに同意。

kotouno.jpg


主人公の蓑浦は、同じ職場の若い女性、初代と恋に落ち、結婚を決意するが、
初代の母親を取り込み、猛烈に初代と結婚しようと申し込む、恋のライバルが現れる。

ライバルとは、驚くことに、蓑浦の知り合いで、しかも同性愛者の諸戸。
彼は以前から蓑浦に恋情を寄せていて、蓑浦も、それを悟っていた。
蓑浦を女性と結婚させまいとして、諸戸が策略を巡らせたのか。

そんな折、初代が、初代の自宅で殺されてしまう。自宅は密室状態だった。
悩む蓑浦は、知人の、探偵業を営む深山木に調査を依頼する。

しかし、その深山木も殺されてしまう。白昼堂々、多くの人が遊ぶ海岸でいつの間にか
胸を刺されていたのだ。大勢いたのに、誰も見ていなかった


ということでストーリーは密室殺人と衆人環視の殺人のダブル謎から始まりますが、
アタシは、そこよりも、ラストあたりの盛り上がりが、たまらなく良かったです。

暗闇の洞窟で生死を彷徨うシーン。
蓑浦と諸戸、宝探しのため、古井戸の横から暗く深いトンネルのようなところに入っていくのですが、
(どうしてそんなことになるのか、は、省略)(悪しからず)
目印にしていた縄が、いつの間にかに切れていて、真っ暗闇の洞窟の中で迷い
どうしたら外へ戻れるか分からなくなってしまうのです。

その不気味さ。それは異常で独特な世界観を生み出します。
ギリギリの精神状態の諸戸のセリフ。抜粋します。

「箕浦君、僕たちはもう再び地上へ出ることはない。誰も僕たちを見ているものはない。僕たち自身だって、お互いの顔さえ見えぬのだ。そして、ここで死んでしまってからも、僕らのむくろは、おそらく永久に、誰にも見られはしないのだ。ここには、光がないのと同じように、法律も、道徳も、習慣も、なにもない。人類が絶滅したのだ。別の世界なのだ。僕は、せめて死ぬまでのわずかのあいだでも、あんなものを忘れてしまいたい。いま僕らには羞恥も、礼儀も、虚飾も、猜疑も、なんにもないのだ。僕らはこの闇の世界へ生まれてきた二人きりの赤ん坊なんだ」

怖い。怖いんだけれども、つい、聞き入ってしまう、引き付けられてしまう、
美しいセリフです。

諸戸の言うところの、法律、道徳、習慣、羞恥、礼儀、虚飾、猜疑、は、
既存の当たり前な社会がうまくまわっているからこそ成り立つのであって、
そうでなければ、成り立たない。絶対ではないのです。

全てから解放されたかのような諸戸は、蓑浦に求愛します。また抜粋。

「箕浦君、地上の世界の習慣を忘れ、地上の羞恥を捨てて、今こそ、僕の願いを容れて、僕の愛を受けて」

拒否されます。切ないなあ。




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[ 2019/06/11 15:52 ] | TB(0) | CM(14)

山田あかね「ベイビーシャワー」

ベイビーシャワー_


 料理アシスタントの美園と、カメラマンの今日子。二人は、二人とも、誰からも強制されることなく、自分で、恋愛も結婚も仕事も選んできた。苦しくても、自分の意志で決めてきた。対象も、時期も。

だけど、出産だけは思い通りにはいかない。はっきりとしたタイムリミットがある。体は日々老化している。子宮も卵巣もそこから作られる卵子も待っていてはくれない。何も決めないことは、子どもを持たない選択をすることになる。

四十歳を間近に、美園は「子どもを産みたい」と思うより、恋人に話してみるが、拒否されてしまう。恋人には別に家庭があるから。一方、今日子は、子どもを持つことは絶対にできなくなりそうな病におかされ・・・。

というようなお話です。

子どもを産みたいという気持ちは、とても動物的なもので、
仕事の質とか量とかとのかねあいとか、経済的に、とか、彼氏がいるとかいないとか、そういうことにとらわれずに、産みたいと言う意志を通せればいいのだけれど、現実はそうはいきませんね。人一人をこの世に誕生させるのですから、責任がありますし。
でも、この小説の中では、女たちは自然に、自分の意志を通していきます。たくさんのことに躓き、傷つきながらですが。

美園ちゃんは結局、ゲイの知り合いにお願いして、妊娠することに成功するのです。読んでいて、「おめでとう」という気分になりました。現実世界ではなかなかお目にかかれないことを物語りとして読み、おめでたいなあと思うことは、なかなか楽しいことです。



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[ 2019/05/20 19:00 ] | TB(0) | CM(10)

伊藤豊雄「建築」で日本を変える」

建築については全く知らないのだけれど、著者の伊藤豊雄さんは、アタシがたまに行く仙台メディアテーク(図書館やイベントスペースなどの複合施設)

仙台メディアテーク1

せんだいメディアテーク2

を設計した有名な建築家で、↓

伊藤さん ← 温厚な笑顔が素敵


たまにテレビに出ておられ、
その容貌が、ジャガー横田さんの旦那様↓にとても似ていらっしゃるように思え、

ジャガーさん夫妻

↑ジャガーさん、45歳で出産はすごいなあ。


記憶に残る方で、、、、つい、表題の本を読んでしまいました。

建築で ← やっぱり似てる!


冒頭、氏は、経済活動の停滞などについて

「今、世界で生じている未曽有の事態は、成長し続けるという前提がもはや成立しない時代に成長を求めるがゆえに起こっているのです」

とし、

「「経済の豊かさより心のゆたかさへ」という転換。それを建築や都市に置き換えてみるとどうなるのでしょうか。私は、次の四つに集約されるのではないかと考えています。
一 自然との関係を回復する
二 地域性を取り戻す
三 土地に固有の歴史や文化を継承する
四 人々の繋がりやコミュニティの場をつくり直す」


と書いています。文章は、そこから、氏が実践した地方の建築物についての解説へと移っていくのですが、、、自然との関係性が、どうも都会的な視からのものに感じ、なじめなく思えました。たぶん、アタシが、素人、というか、建築を知らないオバサンだから、ピンとこないのだと推理します。でも、そんななか、非常に実感できた箇所がありました。

「図書館を中心にした施設は、老若男女、多様な人々が集まり、コミュニティの中心的な役割を果たせる公共空間であると言えます。「せんだい」を進めていた頃は、書籍がデジタル化されていくと図書館に人は来なくなるのではないかとも言われていました。しかし結果的には、ますます図書館に人が集まるようになって、そんな意見は自然消滅しました。
もちろん現在の図書館は、コンピュータを使った検索は当たり前でデジタルコンテンツも多数収集されるようになり、IT化は進んでいます。けれども人々が図書館に来るという行為には、本を読んだり知識を得ることよりも、むしろその場所に行かないと得ることができない、デジタルでは経験できない、もっと感覚的、身体的に何かを得たいという欲求が隠されているのではないかと思います。


その通りなのです。アタシの行動はまさにおっしゃるとおり。本は、ネットを通しても読めるんでしょ。デジタルっていうの?キンドルとか。よく知らなくてゴメンナサイだけど、とても便利だと思います。でも、アタシ、そこじゃなくて、本屋さんや図書館に行きたくなるのです。本が沢山並んでいる質感、迫力。物色にきている多くの人々のさまよう様。そのなかにいる自分を実感したいのです。なによりも、圧倒的な情報量の前で、自分がいかに知識のない人間かを分からせられるのが好きなのです。説明できない触感とでもいうかなあ。ということで、今日も行ってきま~す!




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[ 2019/05/08 18:29 ] | TB(0) | CM(8)

山田あかね「まじめなわたしの不まじめな愛情」

敬体でずっと書かれている文章の中にふと常体が入ってきて、ソーメン食べてたら数本だけウドンが入ってた、みたいな気持ち悪さがありました。内容がまた、その気持ち悪さにぴったり☆

まじめな_

主人公は蒼井しずか38歳。フリーのライターを生業にしています。しずかは、女性誌の仕事で、大手広告会社の社員、下辺勉38歳と出会います。下辺勉は、しずかの記事を映像化したいと言ってきました。国際的な大きな賞をとったこともある名のある男、地位のある男、甘い容姿の男である下辺に、「一緒に仕事がしたい」と言われ、しずかは夢中になります。下辺は魅力的な言葉でしずかを包みます。「おまえに初めて会ったとき、風を感じたんだ」「おまえと出会えたのは運命だよ」
しかし、一緒に暮らし始めると、下辺は、ひどい男尊女卑主義者で、暴力をふるい、別れた妻の自慢話ばかりするデリカシーの無い男で、しかも、違法な薬の中毒者でした。しずかは、下辺を病院に連れて行きます。そこで、状況を把握した医師にしずかは言われます。下辺は薬物依存症だ。そして、しずかは、そんな下辺に依存している。お互いに依存しあっている今の関係を断ち切るべきだ、別れるべきだ。

「ある中の夫には、しっかり者の世話女房がついているものなんです。私がいないとこの人はだめになると言って、その男の依存症を支えているんです。下辺さんは、薬物依存症ですが、構造は同じです。あなたはすでに仕事を放って、彼の世話に夢中になり、彼のことばかり考えている。依存症の患者は必ず、まわりを巻き込むんです。彼は薬物に依存し、あなたは彼に依存している。依存しあって、深みにはまっていくんです」
下辺は入院し治療を始めます。やがて退院しますが・・・。


男の甘い言葉に、なんだか怪しいなあと思いながらも、誘惑され深みにはまっていく様子が切なくて、
わかっていても、恋から離れたくない女心をすごくよく理解できて、
善悪では確立できない人間の欲望を、憎みたいけれど愛おしくなるような、自分のいやらしい部分をみせつけれれる。そんな複雑な小説でした。
小説の最後のほうで、しずかは言います。「私が下辺に惹かれたのは、その絶望でした」




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[ 2019/04/17 17:22 ] | TB(0) | CM(8)

改行どうしよう

小説伊達政宗

入院中に読破しようとしていた山岡荘八「伊達政宗」が手ごわくて、ずいぶん、前に退院したというのに、いまだに読み終えていません。面白くないというのではないのです。歴史小説独特の複雑多数の登場人物に閉口しているのでもありません。ただただ、改行が多くて、改行の度に思考がストップしてしまい、前に進めないのです。時間がかかるのです。年のせいか、目を動かす、正確には目玉を動かすのが”たどたどしく”なっているからと思われます。若ければなあ、健脚ならぬ、健目だったらなあ、と苦笑しながら読んでいます。性格ができていないアタシは、進めるうちに、文句も言いたくなってきます。
「一文につき一改行って?行間を読めってこと?重厚にしたいっていう演出?いくらなんでも含蓄ふくみすぎ!」
しかし、ハタっと思いつくのがアタシです。
「きたあかり日記(このブログ)も改行が多いぞ!」
「もしかしたら、すんばらしく読みにくいブログだったりして???え?」
ブログって、人それぞれの個性があるから楽しくて、写真がたくさんあったり、逆になかったり、テンプレートもいろいろで、何が良いかってのは無い、お好みなのはわかっているのだけれど、小説「伊達政宗」を読んで改行が嫌になってきた記念、今日の記事は改行を少なくして書いてみました。どうかなあ。キーボードを打ってみては、なかなかやりやすいかな?思えば、なんで、改行を多く設定したのか、すっかり忘れているアタシでした。読んでくださる方が、読みやすいかなあ、と勝手に思ったからだったかしら?

改行が多い2

さて、小説「伊達政宗」。
歴史小説を読んでるときは、いつもだけれど、ホントはどうだったの?ということは考えず、筆者の文章をこの小説上だけの真実と仮定して読んでいます。ときどき、小説家のつぶやきのような一文があると、仮定の上での筆者の意見ととらえながらも、しみじみ、自分の心に何かが届きます。一つ、紹介します。
”全宋は人がよい。いや、常識家は常に善意に満ちたものだ”
施薬院全宋という三成の使いの人と政宗の会談の場面。三成が政宗の長男を秀頼のお側小姓としてつかえさせいとの秀吉の意向を全宋が政宗に伝えます。「秀吉というより三成の推薦だろう」という政宗に、全宋は「(三成は伊達家に対して)気の毒であったため、出来る限りのことをしたいと素直に兜を脱がれた」と説明します。政宗は、三成の裏の意図(伊達家を操ろうとしている考え)を見抜いて全宋を人がよい、と評します。ホントはどっちでしょうか?兜を脱いだのでしょうか?伊達家を操ろうとしていたのでしょうか?全宋は人がよいふりをしているだけかもしれません。ホントのところは分かりません。小説でもはっきりとは書かれていません。分からないなと思いながら、読み進めます。



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[ 2019/04/10 18:28 ] | TB(0) | CM(12)

柴崎友香 「寝ても覚めても」 感想

柴崎友香著「寝ても覚めても」、ネタバレ少し含む感想です。

この小説は映画にもなるみたいです。

この小説をこれから読む予定の方、映画を観ようと思っている方、

ネタバレ注意です。

寝ても覚めても_


わかりづらい文章大集合でした。

例をあげましょう。 ↓この小説の中の一文です。

「春代は二か月前に前の彼氏と別れたのを機に引っ越して向かいのコンビニでアルバイトしている地滑りの研究をしている大学院生の男の子と意気投合してつき合い始めた。」

よく読めば分かりますが、読みにくい。すごく疲れる・・・。

大多数の人がそうだと思います。   アタシの”文章を読む力”が無いだけ?え?


さらに、登場人物の把握も大変です。

突然、新規の登場人物が描かれていて「?」と思っていると

数ページ後に、その人がどういったわけのどんな人なのか

やっと書かれていたりするんです。      この人誰だっけ?って前に戻って読んじゃったわよ!


また、ストーリーに全く関係のない、何かを暗示しているとも思えない

情景描写なのかストーリーの一部なのか 

よくわからない文章箇所が多すぎます。    それが芸術なんか?



文章を読んで内容を分かってもらおうと言う意志が全く感じられない。

筆者から突き放された感が孤独よ。


でも、それが狙い なのかしら、と思えたのは、ヒロインの女の子の恋愛が

急に方向転換するラスト。


そっかそっか、恋愛って、混とんとしてて、自分でもわけわかんないよね。

理屈じゃない何かがあるわけね。

ふ~ん。

10年恋こがれていた彼氏と再会して、この人じゃないってわかったのね。

今つきあってる人がやっぱり好きなのね。

10年の月日に自分が経験してきたことが、自分を10年前の自分では無くしている。

同じように、彼も、10年前の彼じゃないわけで。


でもそれって、アタシの解釈であって、違うのかも。

ま、どうでもいいさねえ。アタシの感想なんて。

アタシもアタシの感想がどうでもいいわ。



読書中、筆者からずっと突き放されていた読者は、同じようにこの小説を

突き放して感じ取り、当然、ヒロインの恋愛急展開についても、

勝手にやってればぁ、と突き放してしか考えられないのです。

ま、どう思おうと、、どうでもよいのでしょう。


共感を全く期待しない表現方法、ストーリー展開に、

「こういうんでもいいのね、人間」

と思ったのです。

「たとえ人を孤独にしようと、それによって自分が孤独になろうと、 

自分の思いだけで生きていく」   かっこいいなあ☆ 潔いなあ☆


勇気が出ました。 そこが狙いなんだよ、きっと。

自分勝手、いいもんだなあ。    そこに終わるのか!ま、実際の生活ではそうはいかないけどね。


しかし、どうやったらコレ、映画になるんだろう、不思議すぎる・・・・。

映画 寝ても覚めても

やはり、観客の共感期待、ゼロな感じでいくのかしら~。




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[ 2018/06/25 13:30 ] | TB(0) | CM(8)

羽田圭介「成功者K」感想

なんだこの表紙は!  読者を馬鹿にしているのか! 

インパクトある素敵な表紙だわ☆ なんてわかりやすいのかしら☆

羽田圭介「成功者K」  以下、ネタバレ多く含む感想です。

成功者K_


芥川賞受賞後、売れない小説家だったKは、一躍時の人となる。

成功者Kの誕生だ。

テレビに出まくり、その効果で本は売れ、ファンレターをくれる複数の女性ファンとの

情事に明け暮れる。

芸能事務所に所属しない成功者Kは、えげつないギャランティの交渉も行う。

バラエティ番組でのリアクションの取り方も上手くなってきた。

しかし、密着番組の取材を受け始めるあたりから、歯車が狂いはじめる。

気まぐれに関係を持った正体不明の女性から脅迫めいたメールをもらったり、

売れない時代からの彼女にフラれたり、ギャラの未払いに悩んだり、

バラエティ番組でも、スタッフからダメ出しを貰ったり。

それになんだろうか、頭痛がひどい。

やがて成功者Kは気が付いていく。


抜粋「芥川賞をとって成功者Kに変身したと信じてきたが、有名になったのは

    成功者Kだけだ。小説家Kは、たいして有名になっていない 中略  

    遊んでいる場合ではない。Kは新たな小説を書き、小説家の自分が

    己の力で成功者にならなければならないと



さて、続きは。ラストは。 

下の方に書くよ。これから読もうと言う方は読まないでね~。

成功者K2


アタシは、その意外な落とし方に驚きました。

Kは、壊れるのです。分裂してしまいます。気が付くのが遅かったのか!

   取りようによっては、前半部分が壊れているとも考えられるが。


それはないだろうと思いました。

前半、とてもリアリティあふれる現実的な内容だったのですよ。

とても客観的で直接的な文章の連続でした。

それが急に、客観的で間接的になってしまうのです。

文豪が、庭の風景や鳥のさえずりやなんかで、何かを暗示するような手法が、

急に使われてるように感じたのです。突然、行間を読めと言われているようです。

行間を読めという意図が、わかりやすいのがまた、、嫌だ!


人それぞれ、読者それぞれ、好みの問題だと思います。

アタシとしては、最後まで、キリッキリに現実的に書いてほしかったです。

マスコミに翻弄され、テレビ番組の嘘八百に埋没し、壊れるっていうラストは

良いのですが、それを現実的に書いてほしかった~。

あくまでも、アタシの希望ってだけですが。


とはいえ、文章がうまくて読みやすく(プロの小説家なので当たり前ですが)、

前半なんて、声に出して大笑いする箇所もたくさんあって、

なかなか読み応えのある小説でした。

ご本人の主演で映画化されないかな~笑  


おっと、なんだかんだ文句言っておきながら、

結局この小説が好きなんじゃないかアタシは!


これ↓も面白かったです。





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[ 2018/05/18 18:18 ] | TB(0) | CM(4)

林真理子著 「我らがパラダイス」感想

久しぶりに、本を読んで笑ったよ! 林真理子 著 「我らがパラダイス」!

我らがパラダイス

東京・広尾の、超高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」で働く

三人のおばちゃんたち。受付係の邦子。看護師の朝子、食事係のさつき。

彼女たちは、それぞれの家庭で深刻な介護問題に困窮していた。

生活のために、親の介護もそこそこに、お金持ちの老人たちの世話をする日々。

働きながらの介護は、肉体的にも精神的にもギリギリ。絶体絶命。

施設に預けたくても難しい問題が多々。

でも、一人で家に置いておくわけにもいかない。徘徊してしまう・・・。

ついに追い詰められ、自分たちの親と、寝たきりで意志を表現できない

入居者老人を入れ替える作戦に出る。


そんなバカな!バレるに決まってるでしょ~!  (;゜0゜)



と、序盤は、深刻な介護問題に悩む登場人物たちが切なく、

暗く悲しい気分で読んでいたのですが、

入れ替えがバレてからのドタバタ喜劇が非常に面白く、

人生の終わり近くにいる老人たちの、まだまだ元気なパワーも思わせられ、

泣いて笑える、良い小説でした。

介護についても、深く考えさせられ、また、自分が介護される立場になったときのことも

考えました。


人は誰でも老いるものだけれども、お金のあるなしで、老後の生活って

こんなにも違うものなのね。

セブンスター・タウンの住人は、お金の力で豊かな老後をおくっています。


でも、将来を憂い、今から暗くなっていても、仕方がない。

前向きにいこう!


文章のテンポの良さ、笑っちゃうユーモアに、介護問題を深刻に考えさせられながらも

元気&勇気が出ました。




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[ 2018/04/13 09:21 ] | TB(0) | CM(10)

読書で心が・・・合戦は避けるべきだが・・・

思い出さなくてもいい、過去の嫌な出来事が

なぜか次々に思い出される時って、絶対、自分の心が弱くなってるとき。

何かあったのだろうけれど、一体、それは何だっけ?


わからない。(´・_・`)


そんな昨日でした。なんだろうな~と思っていました。


と、そういう時に限って、夫が冷たい言葉を発してきたりして、

で、ふだんは「はいはい」と聞き流して、すぐに忘れて、笑顔でいられるんだけれど、

なにせ、心がふさぎ込んでいるので、ムッとしてしまうわけ。

すると、夫も、難しい顔をしてしまうわけ。いかんなあ。


ま、そんな時もあるさ。読書でもしよう、と思ったのですが、、、

あ、いや、その読書がイカンのかもしれない。 たぶん、いや、確かにそうだ!


読んでいるのは、司馬遼太郎「関ケ原」

関ケ原
今、下巻の途中。とうとう合戦がはじまりました!


関ケ原の合戦の前後を描いた小説ですが、たくさんの登場人物が

様々な個性で登場します。それぞれが、それぞれの思惑で活躍します。

嘘、虚栄心、忠義、見栄、陰謀、ぐるぐる渦巻いて、アタシは

今までの人生での自分の価値観がひっくり返されたような気持になっています。

何が正しいというのは、主観なのです。絶対ではないのです。

アタシが今まで憎んできた 悪 は、実はそうじゃないようにも思え、

かなり気分が悪いのです。

あの時の上司の意地悪、あれも、必要悪だったのだ。

損得勘定で動く人。それはそれで、その人にとっては、善 なのだ。な~んてね。


しかし、気分が悪くなるなら読まなければいいのに、

これが、悪いことに、すんばらしく面白いのです。(;゜0゜)
 
困ったもんだわよ。また、落ち込みながら、続きを読む今日なのでした。


や、休み休み、読もう。

これ以上、家庭内が不穏な空気になったら、家庭内合戦になってしまう。笑

嘘、虚栄心、忠義、見栄、陰謀、ぐるぐる渦巻いたりして。ははは。




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[ 2017/12/11 11:11 ] | TB(0) | CM(10)

又吉直樹「劇場」感想

お笑いコンビ、ピースの 又吉直樹さんの書かれた小説「劇場」、

ネタバレ含む感想です。  これから読む方は読まない方がいいと思います。

又吉直樹さんは、「火花」で芥川賞を受賞しています。  みんな知ってるって!

「火花」は、以前に読んだのですが、アタシはよく、その良さがわからず、

そんなに面白いと思わなかったのですが、

数か月前に、文芸評論家の池上冬樹さんの講演会を聞いた際、池上さんが

「又吉直樹の小説は本物だ!」と絶賛していたので、「劇場」を読んでみました。

大変面白く読みました。主人公の男の ダメさ加減が、ダメすぎて切ない。

そこが良い。


劇場_


演劇を志し、何とか公演を催すも全く芽が出ず、評価も得られず収益もあがらず、

苦しんでいた永田。そんな折、

彼は、町で偶然出会った女子大生の沙希をナンパ、付き合うようになります。

その後も、永田の劇団は全く売れません。

劇場の借り上げ代や生活費に困った永田は、沙希のアパートに転がり込み

住居費、食費、光熱費、一切の面倒を見てもらう、ヒモのような生活をおくるようになります。

沙希は明るく優しく健気に永田に接しますが、永田は、彼女のそんな様子が

かえって腹立たしく、生活の面倒を見てもらっているにもかかわらず、

沙希に冷たく当たるようになります・・・。ちょっとした沙希の言動を激しく責めたり、

アパートに帰らなくなってみたり、ふらりと突然に帰ってみたり。


最低な男です。この永田。

演劇論なのか理屈ばかり言っているけれど、大切であるはずの彼女の気持ちを

全く考えず、自分のことばかり。自分の感情ばかりが大事なのです。

そして、沙希が離れようとすると、くっついていって、気まぐれに甘い言葉をかけます。

沙希は、優しい子なので、ついつい、情に流され、そして結局は、

元に戻るのです。よりを戻します。そのうちに、沙希は、体調を崩していきます。


ここまで来たら、わかりなさい、と、アタシは思いました。

でも、最後まで、永田はわかっていない。沙希が、どうしたら幸せを得られるのか。


彼の、全く間の抜けた最低な言動で、物語は終わります。切ないです。

そして、沙希も、わかっていないのが、また、切ない。


永田には、素晴らしい脚本は書けないだろう。人の気持ちをわからない人に

人間を描けるわけはないわよ。

アタシは確信しました。 ぷんぷん!


で、思い出したんだけれど、最低ヒモ男小説の金字塔と言えば

織田作之助の「夫婦善哉」です。

「夫婦善哉」も、まったく生活力のない男に、年増芸者が尽くす話です。

いい加減にしろと言いたくなるほどのバカ亭主(籍は入れていない内縁関係)に

芸者が心底、尽くして尽くして、でも報われないという切ないお話です。


なんて、男女って、愚かなんだろうね。

でも、男と女の関係って、愚か、がベースなのかもしれないなあ。

しみじみ。     たまに大人な発言をしてみた!






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[ 2017/10/25 11:40 ] | TB(0) | CM(6)

住野よる 「君の膵臓をたべたい」

ホラー小説なのかと思ったら、全然違いました。青春っぽいです。

君の膵臓をたべたい_


住野よる 作 「君の膵臓をたべたい」。 ネタバレちょっと含む感想です。

氏が、小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿していた作品だそうです。

映画にもなってます。観てないけど。


実生活で実際に他人と交流するより、本を読んでいた方が、よっぽど楽しい

主人公の高校生 「僕」 

不治の病に侵されて、余命いくばくもない 「僕」のクラスメイト 桜良 (さくら) の

交流の物語です。

桜良は社交的で明るく、「僕」は根暗、正反対の二人は、自分には無い

相手の個性を認め、尊敬し、影響されていきます。

しかし、、、、ある日、、、事件が、、、


というようなストーリーで、それは別段目新しくもなく、


① 不治の病に侵されているはずの桜良が、妙に元気すぎたり、

② 二人の会話の個所が、どっちがどっちを喋っているのか

  非常にわかりにくく読みにくかったり、

③ 伏線かしらと思えるような小道具が最後まで伏線はられているとは

  思えなくて気持ち悪かったり、

③ 「僕」の信条の吐露がクドすぎて飽きてきたり、

④ 改行が多すぎて、メガネのアタシには読みにくくてイライラしたり

  (↑思いっきり自分勝手ですみません)(だってそうなんですもの!)


読むんじゃあなかった、ちくしょ~アタシの時間を返して~  とも思いましたが、

良い点もありました~☆

この主人公の「僕」。時々、非常に魅力的な発言をするのです。


例えば、二人で焼き肉を食べた後の会話。

カフェにて。桜良はカフェオレ、「僕」は珈琲を飲みながら。


桜良「あ、確かに反対かもねー、君、焼き肉の時カルビとかロースばかり食べてたじゃん。

    焼き肉なんてホルモン食べにいくみたいなもんなのに」

僕  「思ったより美味しかったけど、やっぱり普通の肉の方が美味しいよ。生き物の内臓

    を好んで食べるなんて、悪魔のやることだね。

    コーヒーに砂糖やミルクをめたらめったら入れるってのも悪魔のやることだ。

    コーヒーはそのままで完成しているのに


ほ~。コーヒーに砂糖やミルクを入れるのは悪魔のやることなのかね。

入れない方が悪魔っぽいけどね。ブラックコーヒーは悪魔の味だから美味しいのだよ。

それに、じゃあ、カフェオレは、ど~なんのよ。小悪魔?

な~んて言い返したくなるわよ。かわいい。


あと、それから、これも!


僕 「言葉は往々にして、発信した方ではなく、

   受信した方の感受性に意味の全てがゆだねられてる」


これは、なるほど~と思いました。

ブログ記事を書いていても、人によって、受け止め方が違うなあって痛感しています。

きっと、自分もその中の一人で、どなたかの思いのこもった記事を

別の意味で取っていたり、するのでしょう。

人とは難しい。だから面白い。



ということで、ストーリーはアレでしたが、「僕」の発言が興味深く、それだけで、まあ

読んで良かったかな~と思えます。

ヒロインの発言を、「僕」くらい魅力的にしてくれていたら、もっと良かったのに~。

意味不明な明るさしか、わかんなかったよ。

作者は男性か。う~ん。そうかっ!   ふむむむふむむ  w( ̄o ̄)w




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[ 2017/09/30 10:18 ] | TB(0) | CM(8)

林真理子 「正妻」 感想

林真理子作「正妻」

正妻 上   正妻 下_


最後の将軍、徳川慶喜が、

正妻の美賀子 からの視線と、側室のお芳からの視線で、描かれています。

美賀子は公家のお姫様。お芳は江戸浅草の町火消の娘です。

全く違う個性の二人なのですが、二人とも、時代と慶喜に翻弄されながらも

そして、時に、泣きながらも、たくましく強く、冷静に時代と慶喜を観察し、

自らの考えを持ち、自らの意志で、未来、もしくは生き方 を掴んでいきます。


強い気持ちになれる 面白い小説でした。


来年のNHK大河ドラマは、西郷隆盛を描いた”西郷どん”。

林真理子氏原作で、脚本も女性。しかし、主役は男性。

どんなドラマになるのか、楽しみです。  いろいろ言われているみたいですが。




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[ 2017/09/25 10:10 ] | TB(0) | CM(4)

ニョロニョロ同士は友達なのです

ニョロニョロ同士は友達みたいです。

    ↓ ニョロニョロ

ニョロニョロ


以下、抜粋。

「たのしいムーミン一家」 より

 ずっと沖のほうに、ニョロニョロの島が、暗礁や岩にかこまれて、ひっそりと横たわっていました。一年に一度、ニョロニョロというお化けたちが、世界中を荒らしにでかける前に、この島に集まるのです。ニョロニョロたちは世界のあらゆる方角から、その小さい白い、まじめくさった、のっぺらぼうの顔をして、だまりこくって、集まってきます。
 といって、どうしてニョロニョロたちが、毎年こんな集まりをもつのか、それを説明するのはむずかしいのです。なにしろ、あの小さいお化けは、口をきくこともできないし、耳もきこえず、遠い遠い旅をしてこの島にやってくるほかに、なんの目的も持っていないからです。
たぶんニョロニョロたちは、ゆっくりとくつろいで、休んだり、友達と会ったりすることができるこの島が気にいっているのでしょう。


「ムーミン谷の仲間たち」の ニョロニョロのひみつ より
     ムーミンパパがニョロニョロを思っての記述で、

 ボートがあらしではこばれていくあいだに、パパは思いました。---まあ、考えてもみたまえ。よろこぶことも失望することもない。だれかをすきになることも、だれかをおこったりゆるしたりすることもない。ねむることも、寒さを感じることも、まちがいをおかすこともない。はらいたをおこすこともないし、それがなおることもない。誕生日のお祝いをすることもなければ、ビールを飲みすぎて後悔することもあいんだ、あいつらは。
「やれやれ、なんておそろしいことだろう」


なるほど、

ニョロニョロは、口もきけず、耳も聞こえず、よろこぶことも失望することもないようです。

だれかをすきになることも、だれかをおこったりゆるしたりすることもないようです。

でも、

ニョロニョロ同士は友達なのです。

何か、制限されるような状況でも、欠けているところがあっても、

友達同士になれるってことでしょうか。

そうか (´∀`*)


ムーミンの物語を読むと、ほのぼの、心があたたまります。

時々読み返し、ぼ~っと珈琲を飲むのが好きです。


↓ スナフキンとムーミン。大体同じ大きさ

スナフキンとムーミン


↓ ミーが箪笥の上に乗っているところ。ちっちゃいのか?

ミー




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[ 2017/08/10 22:52 ] | TB(0) | CM(8)

ムーミンの大きさ

ムーミンは、だいたい電話帳くらいの大きさ らしいです。


↓ ムーミン
ムーミン


この間、↓この本を読んでいたら、

世界でいちばん愛される絵本たち


トーベ・ヤンソンさん(ムーミンの作者)のインタビュー記事↓が載っていて

トーベ・ヤンソンインタビュー


読んでいくと、こんな記述が!おお!

ムーミンの大きさ


なんということでしょう。

今までアタシ、まったくの自分勝手な先入観で、ムーミンとは、大体

体長1メートルくらいと思い込んでいました。

電話帳くらいの大きさとは!

フィンランドの電話帳は見たことないけど、まさか、1メートルってことはないでしょう。

日本のそれと、同じくらいと考えていいのでは?
    

その日の夕方、帰宅した夫にさっそく報告です。


「ねえ!すごい発見をしたよ!ムーミンって、電話帳くらいの大きさらしいよ!

 今日読んだ本に書いてあった!」


夫はあきれ顔で言います。

「架空の生物の大きさを、どうのこうのと議論するのは不毛なことだ」


そ、そうかもしれないわ!   (・ω・`彡 )з

でも、ロマンが無いんじゃな~~~い?  (*`へ´*) 

実在するとかしないとか、作りものだとか作りものじゃないとか、

そういう問題じゃなくて、

想像力が形となって、現実の人間の何かに訴えかけてくるところに

物語の意義が・・・・


とかなんとか言っても、夫には伝わらないのであきらめ、

一人、ムーミンを読み返してみました~。

続くぅ☆




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[ 2017/08/09 22:13 ] | TB(0) | CM(22)

村田沙耶香 「殺人出産」 感想

今現在の日本では考えられない社会制度、社会常識の世界の中での人間模様 を

描いた短編集でした。非常に非情に頭を刺激されました。 

クレイジー沙耶香。クレイジーなんですが、アタシは好きです。

一冊に四作品ありました。以下、ネタバレ含むあらすじと、ちょびっと感想です。

殺人出産_


「殺人出産」    表題作

未来の日本。 。

恋愛して結婚して子供をもうけるという時代は去り、

多くの人は、人工授精で子どもを得るようになっていた。

すると、偶発的な出産が無くなったことにより、人口が極端に減ってしまった。

そこで対策として、海外から、殺人出産システムが導入される。

「産み人」となり、10人子供を産めば、1人殺していいという制度だ。

「産み人」になることを決断した人は崇められ、保護され、

政府により、病院に収監され、次々と出産するよう、医療処置される・・・。

10人無事に産み終わったら、殺したい人を申請し・・・。



「トリプル」

カップルより、トリプルで付き合うことが、若い世代のブームになった社会。

高校生 真弓 も、トリプルで付き合っている。

でも母親は、それを嫌悪し、ふしだらだと真弓を責める・・・。



「清潔な結婚」

性別のくくりのとらわれない、仲の良い兄弟のような夫婦。

そんな清潔な結婚を望んだ男女が夫婦となり、様々な取り決めの中

暮らしていたが、やがて、子どもを持ちたくなったときに、、

その清潔な取り決め生活から、たいへん困ることになり、

二人仲良く相談の結果、、、



「余命」

医学が進み、自然な死がなくなった社会。

人々は、そろそろかな、と思った時に自ら好きなように

死ぬようになっていた・・・。

それなりのオシャレな死を選ばないと蔑まれる。どうしようかしら。

昔はいいなあ、自然に死がやってきてくれたのに。




以上、四作品。

全て、驚きの価値観の社会に暮らす人間たちを描いたもので、

自分がいかに常識人であるか、わからせてくれるものでした。

表題作、10人産んだら1人殺していいって・・そりゃあないでしょ。


ただ、そんな自分の道徳を、登場人物のセリフに、揺さぶられました。


「特定の正義に洗脳されることは狂気ですよ」


表題作「殺人出産」で、産み人制度反対の女の子が、

”殺人を餌に子供を産ませ続ける制度は狂っている”と、

”過去の、殺人は悪だ という考えの社会が正しい”と、

”過去の世界が「本物の正義」だ” と、主張します。

それに対して、

家族から産み人を出した主人公の女性が反論するのです。

「特定の正義に洗脳されることは狂気ですよ」



正義と言うのは、時代とともに変わるもの。これが当たり前、は、変化していきます。

確かに頷けないでもありません。

1000年前の日本人の正義と、今の自分の正義は違うでしょう。


なら、アタシの正義も変化していくのか、どう変化していくのか

その先を想像すると、、、なんと恐ろしいことでしょう。


更に言えば、

特定の正義に洗脳されることが狂気であると仮定するならば、

互いに互いの正義がぶつかり合った場合でも、

互いに狂気であるから、

自分が正しいわけじゃあない、と思わなければならないわけで。


怪談話より怖いよ。

正義は自分で決めるしかないのかね。洗脳、じゃあなくって。

ということで、クレイジー沙耶香さんの作風は好きなのでした。

        ↑ 特定に洗脳されているか?  なんつって。




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[ 2017/08/02 15:14 ] | TB(0) | CM(8)

田房永子 「母がしんどい」

横暴なお母さんに苦しむエイコちゃんの物語です。

hummuさんからのコメントで知りました。

漫画です。漫画の苦手なアタシでもスラスラ読めました。

母がしんどい_


エイコちゃんは、エイコちゃんの意志を全く無視され、

親の命令で、突然ピアノやバレエを習わせられます。

その習い事で友達関係にイロイロでき、辞められないなあと思っていたのに、

私立中学受験をするからと親に宣言され、突然辞めさせられます。

私立に入ってみると、今度は成績のことで責められます。

「こんないい家に住まわせてもらって、私立へ行かせてもらって、

なんでこんな成績なんだ、お前は!くやしかったら家出して一人で生活しろ」

中学の友達と海に行く約束をしていたのに、

「お母さんとイタリアに旅行しようね」と強制されます。

友達と海に行きたいから行かない、と言うと激怒され、

学校に電話されます。

「担任の先生にどっちが正しいか聞いてやる!」


お母さんは言います。

「アタシは悪くない。すべてエイコのためにやっていること。

 エイコは馬鹿だから、何もわかっていないの。

 アタシの言う通りにやればいいの」


これは、ひどい。

主人公エイコは、母親に苦しみ追い詰められていきます。


でも、その後、エイコは、もがきながらも、病院でカウンセリングを受けたり

結婚したり出産したりを経て、やっと親との距離を置くことに成功します。

やっと抜けきって、かかわりを断てて良かったね~。



親の思う通りにならないと、罵詈雑言を浴びせかける。特に、金銭のことで責めあげる。

アタシの母親そっくりです。

エイコは、どんなに苦しんだことでしょう。

子供なので、母親の言う通り、自分を醜いおかしな子だと思い込み

自分が悪いんだと思っていたエイコ。

相当重症です。


子育てって、人それぞれ考え方は違うけれども、

子供にお金のことで責めたてるって、良くないとアタシは思います。

無駄遣いしたとか、お金を大事にしないとか、

そういうことで叱るのは良いと思うけど、

子供が生きるのに必要な最低限のお金ってあるでしょ、そこを責めるのってどうなの?

誕生してからの食費(ミルク代とか)、住居費(部屋代)、

衣服費(オムツ代とか)、水道光熱費。

小学校にあがれば、ランドセルや学用品、体育着、絵具セットに水着。

それって、子供がどう努力しても自分にかかってくる経費。

それを責められても子供はどうしようもない。

親は、それについては、責められないんじゃないかな。

それを悔しく思うなら、それを打破すべく、子供を施設に入れるとか養子に出すとか、

大人である、親が考えるべきこと。

子供は、自らはどうしようもないよ。


金銭面で子供を責める人って、たまに聞きます。

「子供が反抗してきたから、

”悔しかったら、今まで育てるためにかかったお金を全部返しなさい。

そうしたら、あなたのいう事を聞いてあげる”、そう言ってやったのよ~

 〇男(中学生)ったら、ぐうの音も出なかったわ~。ああ、痛快」

実際に聞きました。


反抗してきたのなら、その原因というか、その内容を両者で吟味すべきでは?

お金の話は全く別の次元の話だし、そもそも、そこで子供を責めるってどうなの?


「お金が大変ならアルバイトしたいなんて言うから、鼻で笑ってやったのよ~

 成績悪いくせに、何言ってるんだって。バイトする時間に勉強しろって。

 成績あげてみろって。高校受験で失敗して親に恥をかかせるなって」


何だかアタシ、何も言えなかったの。

自分の親を見ているようで、心臓がドキドキして苦しくて。

今はもう、その人とのお付き合いは無くなったよ。


親のことで苦しむ人って多いのかなぁと思います。

この本、図書館に予約して借りたんだけれど、予約がいっぱい入っていて

なかなか順番がまわってきませんでした。



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[ 2017/07/11 20:35 ] | TB(0) | CM(10)