ホテルローヤル
2014年03月29日
勤務している職場を辞めると決めてから
妙に本を読みたくなった。
たぶん動揺しているからだ。
落ち着きたいんだ。
紙をめくってストーリーを読みすすめて、
現実逃避したいのかしら~
ということで本屋に行く。
本屋に入ってすぐの「おすすめコーナー」に
平積みになった「ホテルローヤル」を見つける。
直木賞受賞で話題になった直後、この本は人気がありすぎて
「入荷待ちです。もうしわけありません」という
張り紙が本屋にされていたことを思いだし、
あ、今なら買えるんだ~となんとなくお得な気分がして、
買ってしまった。
失敗した。
読んで、痛撃なパンチをくらわされた感じ。
深刻な気分になっているときに読む本ではない。
精神的に健康なときによまないと、ふらふらになる。
愚かで悲しくて救いようがない。
計算された構成が、読了後どよんと胸をつく。
以下、ちょっとだけ内容を紹介。
これから読もうと思う人は読まない方がいいかしら~。
★第一話★
恋人の願いを聞き入れ、廃墟になったラブホテルの一室でヌード写真を撮らせる女。
あと5キロ痩せてくれと請われて、炭水化物を抜き、一週間でなんとか3.5キロやせ、
写真雑誌への投稿写真を撮らせる。
★第二話★
経営の苦しい寺の住職の妻が、檀家の男たちに一回3万円で抱かれる。
介護のようなその行為。そしてお布施として3万円・・・。
でも、それが介護でなくなった時から、住職は気づいてお布施をしまわない。
★第三話★
家業であったラブホテルを廃業するその日、業者のエッチ屋に
御法度をやぶりたいと頼むオンナ。「お願いします」
でもエッチ屋は妻の影にその願いをかなえてやることはできない。
お話が進むにつれ、過去へと戻っていき、それは少しずつ泥臭く、
生活感が出てくる。
オトコとオンナが無知でただ、純粋であればよかった時代から、
現代の乾きにつながっていって、
むなしい・・・・。
でてくる男というオトコ、みんなが頼りなくて軽薄で薄っぺらい考えなし。
おめ~かかわりあった女の心を平穏に包み込んでやる包容力はないのかアホ!
砂をかむような関わり合いに、嫌にならないのか、このスケベ!
オンナの気持ちを少しは考えなさいっ!
でも、でてくる女というオンナ、これがまた、その軽薄な男に引きずられる
おんな、そうオンナなのだよ。
寒々しい気持ちをかかえながら男に寄りかかってしまうオンナなのだよ。
ああ、みんな愚かだなあ。
きっと、アタシも愚かなのだ。
つーか、完全に愚かです。
わかっていても治りません。
と思って、気分が悪くなり、頭も痛くなり腹も痛み足も痛く、
布団を敷いて寝込んでしまったアタシは、
かなり「ホテルローヤル」にやられた といってよく、
作者の筆パワーに圧倒され、
ご飯もろくなものをつくれず、スケートの真央ちゃんの顔もよく見ないまま、
今夜も飲んだくれて、
きっと明日、「ホテルローヤル」、二回目を読んで しまうんだろう。
追伸
最近、少しだけ本を読むようになってきた上の娘とアタシはよく本を回し読みしていて、
エロい描写も気にせず親子で同じ本を読んでいるんだけれど、
これはダメだ。
高校生の娘には、ダメだ。
と思った。

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コメント
おもしろそうですね。私も読もう。
私はいつも図書館で本を借ります。人気の図書は1年待ちとかなります。読む頃には全くの流行遅れだ。
ふ〜〜む、、
ふ〜〜む、、娘さんには、、刺激が強いかもかも。。
Re: タイトルなし
ひねくれくうみんさん
コメントありがとうございます。
> おもしろそうですね。私も読もう。
心身ともに元気なときにどうぞ。
> 私はいつも図書館で本を借ります。人気の図書は1年待ちとかなります。読む頃には全くの流行遅れだ。
そうなのです。アタシも働いていない時はよく図書館に言っていました。
新刊を読むのは無理です。
古い本もこれを読みたいと思ってもないことが多いです。
そこにある中から選ぶという、
軽トラで野菜を売りに来る農家の方から野菜を買い物するみたいな感じになります。
市民図書館軽トラ説と呼んでください。
Re: ふ〜〜む、、
エルさん
コメントありがとうございます。
どのあたりまでなら大丈夫なんでしょうか?