羽田圭介「成功者K」感想
2018年05月18日
なんだこの表紙は!インパクトある素敵な表紙だわ☆ なんてわかりやすいのかしら☆
羽田圭介「成功者K」 以下、ネタバレ多く含む感想です。

芥川賞受賞後、売れない小説家だったKは、一躍時の人となる。
成功者Kの誕生だ。
テレビに出まくり、その効果で本は売れ、ファンレターをくれる複数の女性ファンとの
情事に明け暮れる。
芸能事務所に所属しない成功者Kは、えげつないギャランティの交渉も行う。
バラエティ番組でのリアクションの取り方も上手くなってきた。
しかし、密着番組の取材を受け始めるあたりから、歯車が狂いはじめる。
気まぐれに関係を持った正体不明の女性から脅迫めいたメールをもらったり、
売れない時代からの彼女にフラれたり、ギャラの未払いに悩んだり、
バラエティ番組でも、スタッフからダメ出しを貰ったり。
それになんだろうか、頭痛がひどい。
やがて成功者Kは気が付いていく。
抜粋「芥川賞をとって成功者Kに変身したと信じてきたが、有名になったのは
成功者Kだけだ。小説家Kは、たいして有名になっていない 中略
遊んでいる場合ではない。Kは新たな小説を書き、小説家の自分が
己の力で成功者にならなければならないと」
さて、続きは。ラストは。
下の方に書くよ。これから読もうと言う方は読まないでね~。

アタシは、その意外な落とし方に驚きました。
Kは、壊れるのです。分裂してしまいます。気が付くのが遅かったのか!
取りようによっては、前半部分が壊れているとも考えられるが。
それはないだろうと思いました。
前半、とてもリアリティあふれる現実的な内容だったのですよ。
とても客観的で直接的な文章の連続でした。
それが急に、客観的で間接的になってしまうのです。
文豪が、庭の風景や鳥のさえずりやなんかで、何かを暗示するような手法が、
急に使われてるように感じたのです。突然、行間を読めと言われているようです。
行間を読めという意図が、わかりやすいのがまた、、嫌だ!
人それぞれ、読者それぞれ、好みの問題だと思います。
アタシとしては、最後まで、キリッキリに現実的に書いてほしかったです。
マスコミに翻弄され、テレビ番組の嘘八百に埋没し、壊れるっていうラストは
良いのですが、それを現実的に書いてほしかった~。
あくまでも、アタシの希望ってだけですが。
とはいえ、文章がうまくて読みやすく(プロの小説家なので当たり前ですが)、
前半なんて、声に出して大笑いする箇所もたくさんあって、
なかなか読み応えのある小説でした。
ご本人の主演で映画化されないかな~笑
おっと、なんだかんだ文句言っておきながら、
結局この小説が好きなんじゃないかアタシは!
これ↓も面白かったです。
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コメント
現実
きたあかり様
こんばんは。
フィクションの世界とリアルの世界がごちゃごちゃになってしまったのですね。
こういう頭をした人は犯罪を犯しやすいです。要注意。
愛新覚羅
へぇ~今度、時間ある時でも読んでみます。
Re: 現実
aishinkakuraさん へ
はい。注意します・・って、知り合いじゃないんですけどね☆
っつ~か、小説の世界のことですから~(^^♪
と、アタシの訳の分からない文章を読んでくださりありがとうございます。
どう書いていいやら、、、(@_@)
本の感想って書くのが難しいです。と言いながら書いてしまうのですが。
Re: タイトルなし
銭右衛門さん へ
そう言ってもらえると、記事にしたかいがあります。
ありがとう☆