NHKテレビドラマ「いだてん」感想
2019年03月22日
日本ではじめてオリンピック(1912年ストックホルム大会)に参加した金栗 四三(かなくり しそう)と、
日本発のオリンピック開催(1964年)にむけ開催招致に活躍した
田畑 政治(たばた まさじ)。
二人を主人公としたNHK大河ドラマ「いだてん」

視聴率が悪いとか、出演している俳優さんのなんとかという人が逮捕されたとか、
あんまし良い評判は聞かないけれど、
アタシはとっても、このドラマが大好きで、おおいに応援したいのです。
こないだの日曜あたりは、中村勘九郎さん演じる金栗四三が、

↑ 金栗四三
いよいよストックホルムにてマラソンに出場です。
金栗四三は、熊本出身で、東京高等師範学校へ進学のため
東京へ上京してきた青年です。とくに野心のない純朴な田舎の青年として
ドラマ当初は描かれていました。
梨園の貴公子が、田舎から都会に上京して驚く青年を見事に、演じています。
四三くん、マラソンを始めたのも、「長い距離を走れるか試してみよう」というくらいの気持ち。
世界新記録を出したがため、オリンピック出場を打診されても、
「辞退しま~す」と言っていました。
でも、説得され、日本代表として、北欧ストックホルムまでやってきて、外国人選手たちを
間近に見ているうちに、彼は少し変わったのでしょうか?
プラカードに、「JAPAN」と表示しようとする監督、大森兵蔵(竹野内豊)に、

真っ向から反対します。
自分は日本人だ、JAPAN人じゃない。
JAPANとは、外国人が勝手にそう呼んでいるだけで 「日本」 が正しい と。
熊本弁で堂々と主張する彼が清々しくて、頼もしくて、
「成長したなあ」と、まるで母親目線のアタシ。泣きそうになっていると、
監督は「JAPANと表記しないと外人さんに分からない」と反論します。
ほとんど喧嘩状態になっている言い争う面々に、
役所広司さん演じる選手団団長嘉納治五郎は言います。
「たがいに認め合っているからこそ、自分の意見を遠慮なくぶつけあえる。
相互理解だ!」

↑選手団団長 嘉納治五郎
アタシは、喧嘩をやめるように上から目線で怒鳴るのではなく、
意見を戦わせる仲間たちを賞賛する、嘉納治五郎にもまた、泣きそうになってしまいました。
いいなあ。嘉納治五郎!
ドラマがはじまったばかりのころは、この嘉納治五郎をはじめ、
人物の描き方が薄いように感じていましたが
筋が進むにつれて、登場人物たちが発言していくセリフに、だんだんと
それぞれの個性をしみじみ思わされてきました。
古今亭志ん生もいいのよ。 ←登場しながら ドラマのナレーションをやってます
若い頃を森山未來さんが、年を召してからはビートたけしさんが演じられています。


森山未來さん、町のチンピラが、す~っと落語に夢中になる様が初々しく
何かを好きになる素晴らしさを、中年のアタシにも思い出させてくれました。
土下座して 橘家円喬に弟子入りを頼むシーン、抱きしめたくなりました。
そしてビートたけしさん、天才が天才を演じてるのは、もうテレビ画面の前で
胸をわしづかみにされながらも、手を合わせて拝みたくなる神々しさです。
志ん生は、高座で客を前に寝てしまったという逸話があるそうですが、
ドラマでのその場面、ビートたけしさんが演じたさい、
客から「寝かせといてやんなよ」と声がかかります。
高座で寝ている、その様子をもありがたがられる、芸人としての愛嬌。
オーラっていうんですかねぇ。人の魅力を見せつけられるって気持ちの良いものです。
ということで、
時代が前後しすぎて、わかりにくいとか、主人公の知名度が低いとか
誰それの活舌が悪いとか、、、、視聴率が悪い理由を
いろいろと言われていて、その意見もわかることはわかるのですが、
それ以上の魅力にあふれるドラマだと、アタシは思っております。
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コメント
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「いだてん」私も見てないのですが。。。
先日、文京区の伝通院へ行った時、“金森四三”の(宣伝)旗を沢山見ました。
後で知ったのですが、“金森足袋”なるものが文京区で作られたものだということでした。
何か因縁があるのか?これから「いだてん」見ないと。
金栗四三、TV視聴率が悪いせいか熊本もイマイチ盛り上がりがかけています。出身地の和水(なごみ)町では期間限定の記念館をオープンしていますが入館者は目標以下。四三すき焼きという、牛肉の変わりに豚肉を使ったすき焼きもあります。(これは東京でお金がなかった四三がすき焼きやにこっそり豚肉を持ち込んだというエピソードから)。
オリンピックではゴールできなかったけど(行方不明)、55年後にストックホルムに招待され晴れてゴール。その記録54年8か月6日5時間32分20秒3。箱根駅伝などを考案した四三、もっと皆に知ってほしいです。とか言ってるBBは番組を観てないけど(^^;
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Re: タイトルなし
鍵コメ Kさん へ
面白いですよね~
毎年大河ドラマを見ている層は、毛色が違う感じが嫌かもしれないけれど
お好みに合えば最高のドラマと思います。
作りが新しいですよね~(^^♪
Re: タイトルなし
chococake55 さん へ
ま~金栗足袋は、文京区で作られたものなんですね!
ドラマでは、職人気質の足袋職人さんが、金栗くんの要望に応えて
いろいろと足袋を作ってあげていました。
その足袋職人役、逮捕されてしまったので、他の方に代わるようで・・・
アタシ、代役に立った人の方が、職人っぽくて良いように思え、
楽しみです。
chococake55 さん、一回試しにドラマをご覧ください。
お好みに合うかもしれません!(^^)!
Re: タイトルなし
BBさん へ
あら~。熊本でもイマイチ盛り上がってないのですね。
それは悲しい・・・悲しいけれども、アタシも、もし記念館あったとしても
見に行かないかも・・・ゴメンナサ~イ。
ドラマでは、あんまりカッコよく描いていないからかもしれないです。
田舎っぺな感じです。
これからドラマが進んで、カッコよくなっていけばいいなあ。
そしたら、熊本でも盛り上がるかも・・・どうかなあ。
Re: 役者
鍵コメ マさん へ
その通りで。役者さんのオーラがスゴイのも見所です。
記事に書かなかったけれど、白石加代子さんの気迫、
なぜか、画面に向かって
「ゴメンナサイ」
と言いそうになりました。(*^-^*)