読書の秋 : 本: きたあかり日記
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読書の秋 

2020年10月13日

友人二人とアタシの三人で、とりとめのないお喋りしていたところ、アタシ以外の二人が、村上春樹ファンだということで村上春樹の話に盛り上がりはじめました。アタシは、2~3冊読んだくらいで、特段好きというわけではなかったので、フムフム、とありがたく村上春樹の良さを拝聴していました。友人たちの言うところによると、村上春樹の小説の登場人物たちの多くが「善人」なのだそうです。そうですか?前述のとおり、アタシはあまり村上春樹を読んだことがないからわからない。わからないのが悔しいからというわけではないけれど、そこでついつい言ってしまいました。

「登場人物が善人だと読んでいて楽しい?」

なんと答えていいのか困った顔の友人たちに、調子に乗ったアタシは続けました

「登場人物が悪人というのも、かなり楽しいよ。例えば、西村賢太の私小説シリーズ。働かず、同棲する女のヒモのように暮らし、女の実家に土下座の勢いで頼み込んで借金までし、そのうえ、ちょっと気に入らないことがあると女を殴る蹴る・・・」

西村賢太さん
↑ 力強い文章がステキ、とアタシは思う芥川賞作家、西村賢太氏。

友人Aはナイスな発言をしてくれました。
「わかる~。アタシ、有吉佐和子の「悪女について」を思い出した!」

そんなことを教えてもらって、読みたくなってしまい、
ということで、有吉佐和子の「悪女について」を読んでみたわけです。

有吉悪女
↑ 素敵な表紙だなあ。内容にピッタリ!


「悪女について」
成功した金持ちの女実業家としてテレビにも出演している有名人、富小路公子が突然、自社ビルから転落し、謎の死をとげる。一代で財を成した美貌の彼女について、彼女を知る人物27人が彼女を語る・・・天使のような善人だったという証言もあれば、悪魔のような詐欺師だったという証言もあり、彼女の人物像は、その死と同様に謎に包まれて・・

というお話なのですが、人によって、証言が違いすぎるのが面白い。ある人にとって公子は善人であり、また、ほかのある人にとっては悪人なのです。真実は闇の中。いや、真実なんて、無いのかもしれない。と思わされて、夢中になって読みました。1978年に連載されていた小説のようですが、お話は戦中戦後で、貧しさをベースにした土臭さ風俗も興味深かったです。

それから、アタシの中で、有吉佐和子祭が続いています。

こないだ「芝桜」を読み(長い小説だった・・・)、おととい、「非色」を読了。
「芝桜」は対照的な性格の芸者さん二人を描いた作品で、「非色」は戦後すぐ黒人アメリカ人と結婚した女性のお話です。

どちらも、深く芳醇な印象を持ったのですが、それは、豊かな風景情景社会風俗描写はもちろんのこと、いろんなタイプの人間を登場させ、個性が絡み合い、それがまた時間の変化によって曲がりくねって変化する 面白さ妖しさ、から湧いてくる気がしました。

祭りはまだまだ続きそうです。



追伸  

 ふとしたきっかけから、知り合いがマイケルジャクソンのファンで、マイケル関連の本を何冊も所有していらっしゃると知りました。ありがたくも裁判についての本を貸してもらえたので、それも熱心に読書中です。マイケル祭りは1年と数か月続いていますが、有吉佐和子祭りは、あとどのくらい続くかしら~笑




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コメント

私の仲間内での会話で読書になるってことはまずないですね。本人も含めて知的レベルが・・・(笑)


私も村上春樹は読んだことがありません。有吉佐和子の悪女については面白そうですね。今度読んでみようと思います。

有吉佐和子の「悪女について」面白そうですね。
読んでみたくなりました。
が、27人も語るのか?
成功した金持ちはさすが知り合いが多いのね。
私には27人も私を語ってくれそうな人はいないなぁ。 ←友達少ないタイプ

きたあかり様
こんばんは。

小説には興味がありませんが「悪女について」の表紙はいいですね。
私もそう思います。

愛新覚羅

村上春樹は

一度、読んでみたけど、ダメだった。
何か読めないわ。
悪女について
は面白そうだね。
読んでみようかな。
老眼のため、最近は
ほんとに読書が苦手になった。

Re: タイトルなし


 怪しい隣人さん へ

 読書が話題になる集合って、アタシもあまり・・・。
 知的レベル?いや~人それぞれ、趣味は好き好きですから。

 有吉佐和子の「悪女について」は、なかなか面白かったデス。
 これも好き好きとも思いますが・・。おすすめです。(*^-^*)

Re: タイトルなし


 さとちん へ

 アタシも27人もの知り合いはいないわよ!
 そもそも、アタシに友達、いないのよ!

 「悪女について」のヒロイン、公子は、商売でものすごく成功してし、
 テレビに出ている有名人ということで、みな、公子を自分の知り合いだと認識。
 興味深いです。
 お時間あれば、読んでみて~☆
 

Re: タイトルなし


 aishinkakuraさん へ

 教授は小説には興味を持てないようですね。
 人それぞれ、好みがありますもんね。

 この小説の主人公、公子は、上品な雰囲気の美女で、
 それゆえに翻弄され、また逆に、それを利用して成功していきます。
 と、説明しても、興味を持っていただけないかしら~笑

Re: 村上春樹は


 わんわんママさん へ

 村上春樹、すごくファンが多いけれど、アタシも、そんなに気持ちが入り込めない作家さんです。クールでかっこいいのはわかるけれど、アタシは、土臭い人間臭いのが好きなんだと思います。
 老眼・・・アタシもすっかり目が弱くなり、休み休みじゃないと読書できなくなりました。
 眼鏡を頼りにしています。笑

村上春樹さんは毎年ノーベル文学賞にノミネートされてますが、春樹ファンのお祭りのようになっていますね(笑)有吉佐和子さんは『華岡青洲の妻』を始め何作か読みましたがこの作品は知りませんでした幅の広い作家さんなんですね。

悪女について 読んだことあります!

 やっときたあかり様の話に付いて行くことができました。悪女について、かなり前に読みましたが、公子は私的には嫌な奴だと思いました。
 あまりにも詳しく言うとネタばれですので…

 村上春樹様は、ノルウェイの森しか読んでいませんが、主人公とまわりの女が盛りの付いた動物のようにやりまくっているのが、どうもいかん。

コメントの編集

Re: タイトルなし


nohohonさん へ

 村上春樹さんファンの皆さんの中には、村上春樹さんのノーベル文学賞受賞を心待ちにされていらっしゃる方もいるようで、毎回大きく報道されていますね。もし受賞されたなら、それこそ大大祭りになりそう(*^-^*)
 有吉佐和子さん、アタシも「花岡青洲の妻」「恍惚の人」くらいしか読んだことがありませんでした。これから楽しみながら読もうと思います☆

Re: 悪女について 読んだことあります!


 ひねくれくうみんさん へ

 公子、アタシには、理解できるよ。貧しい中にあんな母親と暮らし、夢をつかむために夢を見、幻にとりつかれてしまったのかと思うのよ・・・って、あんまり詳しく言うとネタバレだ~笑

 ノルウェイの森、若いころに読んだせいか、アタシもついていけなかったなあ。今読むと、また違った感想を持つかも・・・でも、読まないと思う。わははは

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Author:きたあかり
ご訪問ありがとうございます。
夫が単身赴任中で、下の娘と二人暮らしのパート主婦です。暇なはずなのに、なぜか毎日忙しい。謎です。
日々の平凡な家事の事、読んだ本や観た映画のこと、趣味の朗読や絵本読み聞かせのこと、などを記事にしています。

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