中宮寺菩薩半跏像: 出来事: きたあかり日記
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中宮寺菩薩半跏像

2020年12月01日

「奈良・中宮寺の国宝展」に行ってきました。

奈良中宮寺の国宝展


心臓がバクバクして胸がつまり、息苦しく、たまらなくなりました。

東京国立博物館で見た持国天さまに魅了され、仏像の初心者解説本などを読んでいるアタシですが、駄目なのよ。本の写真を見、解説を読んでも、やはり実際にお姿を見ないと、胸に迫るものが薄いのよ。いつかまた、感動してみたいものだと思っていたところ、先日、市報にて、宮城県美術館で 奈良・中宮寺の国宝展っていうのを開催していると知りました。

奈良、中宮寺のご本尊様、「菩薩半跏思惟像」を見られるとあって、躍るような思いで出かけました。国宝です。中宮寺様のホームページでは

半跏思惟のこの像は、飛鳥時代の最高傑作のひとつであると同時に、わが国美術史上、欠かすことの出来ない存在です。
また国際美術史学者間では、この像の顔の優しさを評して、数少い「古典的微笑(アルカイックスマイル)」の典型として高く評価され、エジプトのスフィンクス、レオナルド・ダ・ヴィンチ作のモナリザと並んで「世界の三つの微笑像」とも呼ばれております。
半跏の姿勢で左の足を垂れ、右の足を膝の上に置き、右手を曲げて、その指先をほのかに頬に触れ、人の悩みをいかにせんかと思惟される清らかな気品をたたえておられます。

とあります。

展示室に入る前に、解説のビデオを見られるようになっていて、少しだけ知識を得てから、いざ!

↓ 購入した写真絵葉書
奈良中宮寺の国宝展4


美しいのよ。圧倒的よ。自分の存在全てを忘れてしまうような、いや、自分以外の全てをも世界中をも忘れてしまうような、美しさ。怖いほどの存在感でした。あたしなんかの文章でその感想を書いていいかとも思うけれど、書いちゃうけど

微笑が、なめらか。やわらかい。

奈良中宮寺の国宝展2


開いているか開いていないのかわからない目に通った鼻筋。面長な顔の顎は適度にふくよかで、口角が上る角度がものすごく決まっている。あれ以上上っていてはいけないし下がっていてもいけない。微妙で精巧な角度なの。解説(出口んところにあった本を購入した)によると、瞼の輪郭も広角も、はっきりと刻まないことで、やさしい印象になっているのだそう。

長い首を支える胴は、顔に比べて華奢。小さいように感じる。腕の付け根が、子どものように、細い。お顔だけの写真をみると、ふくよかな感じを受けるけれども、反して胴の部分は、細いの。若く清楚な印象。

そして、がずっしりと大きい。大きいし、厚みがある。全体のすがすがしい美しさに、その足の大きさで安定感を加えている気がしました。

頭の後ろの光背(大きなうちわみたいの)。写真で見ては分からないけれど、少し斜めに傾いて付けられているの。参拝者が、下から見上げた時に、その模様がお顔に後ろにしっかり見えるようになっている。床に対して、光背のうちわ(と言っていいのか?)が垂直になっていたら、お顔を見たときに、お顔の傾きと整合せず、模様がうまく合わさらないでしょう。

全体は円錐形で(これも解説本にあった)、端正でありながら、安定感がある。

頭と体の部分は、他に類を見ない、寄木(よせぎ)技法で作られているそう。当時(7世紀後半)は、一本の木を彫って像を作るのが一般的だったのを、このお像は、複雑に木材を組み合わせることで、精巧な表現を可能にしているとか。

アタシは、アタシは、美しさのすばらしさに感動しながら、これを製作した人間(たち)の、執念というか、こだわりというか、芸術への追及というか、そんなんにも鬼気迫るものを思わされましたよ。天上界で菩薩様が静かに瞑想するお姿を、どんなに激しい情熱で作り上げたのかと思うわけよ。

たくさんの人が、手を合わせて拝んていましたが、アタシもそうしました。その、たくさんの人たちの誰よりも長く、目を吸いつけられそうになりながら見つめていたアタシ。勢いがついたのか、出口のところで売っていた写真と解説本と、お像のクリアファイルを購入してしまいました。写真は飾り、本は読めばいいのですが、

クリアファイル

クリアファイル、ありがたすぎて何をはさめばいいか、全く見当もつきません。(。-_-。)





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コメント

きたあかり様
こんばんは。

仏像がお好きとは高尚な趣味ですね。
この仏像はどこかで見たことがあると
思ったら徳川家康が三方原で武田信玄に
たたきのめされた後に描かせたといわれる
「しかみ像」のポーズなのですね。
左右は逆になっていますが同じだと思います。
ということは家康もこの仏像を知っていたのかも
知れませんね。

愛新覚羅

きたあかりさんは、本も沢山読まれていらっしゃるし、趣味が高尚ですね。
私、この写真を見て、弥勒菩薩?なんて思っちゃいましたよ。^^
少しは、きたあかりさんの爪の垢でも煎じて飲まないとね。

コメントの編集

ほほほほ(^^)/
仏像みると修学旅行を思い出すよ!
なんか修学旅行で仏像ばかりいっぱい見た記憶があるよ~

仏像ですか

 神様、仏様は性別を超越しているので、男でも女でもないそうですが、男性的、女性的な仏像はありますね。 
 お写真は女性的で優美なお姿の仏像。
 クリアファイルは額にしまって拝むのがいいのでは?

コメントの編集

Re: タイトルなし


 aishinkakuraさん へ

 しかみ像ってなんだっけ?と思って検索してみました。
 おお、あの有名な絵ですね~。
 言われていれば似ています。
 
 この、脚を組み、頬に手を当てて思索するポーズは、
 半跏思惟像といって、仏像のひとつの形です。
 古くガンダーラの仏像にはもうあって、それが中国に伝わり、
 日本にも伝わってきたのだそうです。(本に解説がありました)
 弥勒菩薩様はよくそのポーズです。

Re: タイトルなし


 chococake55さん へ

 とんでもごじゃりません。高尚だなんて!
 ただ、ミーハーなだけ。
 本を読んでも、内容などをすぐ忘れてしまいます。(*´з`)

 ちなみに、このお像は、お寺伝では、「如意輪観音菩薩」とされているそうですが、
 元来は「弥勒菩薩」であったのでは?という説もあるそうです。
 (本に書いてありました)
 

Re: タイトルなし


 銭右衛門さん へ

 銭ちゃんは、修学旅行先が奈良京都だったのかな?
 アタシもだよ~
 でも、あんまし仏像見なかったなあ。 
 ああ、行きたい。行って仏像を見たい!
 (^_-)-☆

Re: 仏像ですか


 ひねくれくうみんさん へ

 おっしゃるとおり、女性的ですね。
 中宮寺は尼寺だそうで、ぴったりなお像だと思います。
 額にしまって拝む、そうですね。普通に使えませんよ。
 読み聞かせのプリント挟んで会合にでるのはやめておきます・・・。

やさしいお顔をしていらっしゃいますね。何もかも包み込んでくれるようなお顔です。良い出会いをされましたね~^^

エンディングノート

の後遺症がまだ残ってるんだね。
気持ちの波立ちは収まったかな、
そうそう、私も上野の記事を
読んでいこうと思っていたら、
コロナで公開中止になったんだよね。
あれはショックだったわ~。
近くで、見られる機会が
あってほんと良かったね。

Re: タイトルなし


nohohonさん へ

 良い出会いとおっしゃってくださり、ありがとうございます。
 自分では「出会い」と思いつきませんでした。
 出会いを大事にしていこうと思います。(*^-^*)

Re: エンディングノート


 わんわんママさん へ

 波立ちは、だいぶおさまってきました。
 不安定で、いけませんなあ。
 
 地方に住んでいると、なかなか思うように見たいものを見ることができません。
 今回の特別展は嬉しいものでした。
 (^_-)-☆

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Author:きたあかり
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夫が単身赴任中で、下の娘と二人暮らしのパート主婦です。暇なはずなのに、なぜか毎日忙しい。謎です。
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