中国ドラマ「君、花海棠の紅にあらず」: テレビ: きたあかり日記
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中国ドラマ「君、花海棠の紅にあらず」

2022年04月15日

名作です。間違いありません。
観た方がいいです。ぜったいお勧め。中国ドラマ 『君、花海棠の紅にあらず』全49話。

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1930年代の中国、北平(ほくへい:現在の北京)。
人気京劇役者、商細蕊(シャン・シールイ)の舞台を観た豪商、程鳳台(チョン・フォンタイ)は、その素晴らしさに夢中になる。

大富豪の程鳳台。

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演劇脚本を書く勉強をしに海外留学していたが、実家の没落のためにやむを得ず帰国し、夢をあきらめ家再興に生きていた。商売が成功し北平では知らぬ人はいないくらいになっているのだが、ふとむなしさに包まれる心に悩まされていた。
自分のやりたいことを追求し精進し、完璧な芸をきわめている商細蕊へのあこがれだろうか、程鳳台は商細蕊の劇団を陰ひなたに応援するようになる。

人気京劇役者の商細蕊、

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芸術家肌で傲慢とも言えるほど芸にも衣装にもこだわる。劇団の経営状態は火の車。世渡り上手とはとても言えない。幼い頃に京劇の劇団に売られ、日々京劇芝居をたたき込まれ字を読むことも出来ない。

二人は全くタイプの違う人間ととも思えなくも無いが、何故かとても気が合い、友情を育んでいく。
しかし、日本軍による北平の占領により、人生の全てに、日本からの影響を避けられなくなって、、、

あるとき、商細蕊は程鳳台に問いかけます。
「良い日本人もいるのに悪い日本人もいる、なぜなんだろう」
日本人の中には、商細蕊の芸術を認め、賞賛してくれる人もいれば
商細蕊が座長を務める劇団の劇団員に乱暴する人間もいます。
時代の複雑な状況に、商細蕊は混乱しているのでした。
程鳳台は
「日本人がどうこうというのではない。戦争が人を悪人に変えてしまうんだ」

家族のために自分を抑えて生きてきた程鳳台、でも決して、ひねくれることなく、視野広く、人に優しい。
どんな人をも尊敬します。平等に接します。商細蕊に対してだけじゃない。いつもねちねちと嫌みを言う妻にも、お金のために金持ちの男の恋人になる女にも、匪賊にも、商細蕊の劇団の下働き女性にだって紳士。
上の台詞に感動したわよ。程鳳台素敵♡

一方、商細蕊も、良いの♡
程鳳台とは違って名家に生まれたわけではなく、幼い頃に京劇の劇団にお金で売られて、家畜の扱いで厳しい修行をさせられた商細蕊。

普段は食べることと冗談が好きな普通の青年なんだけれど、京劇のこととなると、超人的な力を発揮。それは、伝統の良さを守っていこうとしながら、悪な因習は打破しようとする信念へとつながっていきます。

役者の人権を大事にしよう、役者というと犬家畜のように世間から馬鹿にされるのは良くないと、借金で役者を劇団に縛るのをやめようとします。契約制にしようと京劇組合に提案します。
(当時の京劇劇団って、幼い子供を親から買って、その借金で子供を縛り、体罰で芸を仕込んでいたらしい。)

大御所たちからは大ブーイング。北平では公演できないほど嫌がらせを受けるようになります。

↓当時の劇場の様子
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それから、

日本軍に占領されたあと、日本人は伝統文化を持っているから、京劇文化が無くなってしまうんじゃないかと心配した彼が、当時、普及し始めた映像やカメラ、レコードに、自分の芝居を残そうとするところも良い。
彼は日本軍と親しくしているのではないかと新聞にあることないこと書かれ、一般ファンから総スカンをくらって、精神的なストレスから声が出なくなってたときがあり、舞台に出られなくなってたのね。そのときに、「時間がたくさんあったから、いろいろ考えた。京劇のために自分が出来ることをしたい」だそう。


↓ 化粧をし衣装を着た商細蕊
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綺麗でしょ~。歌声の良さは分からなかったけど(京劇を知らないので)、仕草は優美そのもの。
心打たれたアタシは、YouTubeで現代のいろんな京劇を見始めちゃったわよ。
声はまだ、その良さが分からないけれど、動きがすごい。ウエストの線が床と並行になったまま歩くし走る。訓練の厳しさを感じます。

も~ね、とにかくお勧め、このドラマ。

主演の二人のことばかり書いたけれど、脇役たちも素晴らしいよ。
一途な信念の美しさを、沢山の登場人物に教えられた。かっこいいよ。


許されるなら、命令したい。このドラマ、観なさい!




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コメント

きたあかり様
こんばんは。

時代背景がいいですね。
1912年に清王朝が滅んでいますので中華民国になってまもない頃ですね。
1931年が満州事変勃発ですから、国としてかなり病んでいる頃ですね。
愛新覚羅溥儀はそのころ天津にいたはずです。
その頃の中国に行ってみたかったです。

愛新覚羅

中国映画って殆ど見たことないです。
で、中国の俳優さんは全く知りません。
しかし、このポスターによると、二人とも美しい顔立ちですね。

コメントの編集

Amazonプライムで検索してきましたが
『君、花海棠の紅にあらず』は有料でしたので、無料になるまでしばしお預けです。

おもしろそうです

主役の二人はどちらもいい男なので、見ていて楽しくなりそうです。
やはり、美しいものを見るのはいいこと。
で、無料の配信サービスがあるまで待とうと思うのですが、きたあかり様は有料で見たのですか?

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Re: タイトルなし


  aishinkakuraさん へ

 そうなんです!よくぞ時代背景についておっしゃってくださった!

 長く続いた清国がなくなった混乱の時期、庶民はどんだけ大変だったのだろうか、それはそれは苦労が大きかったろうと思って見始めたのですが、ドラマだからなのか、けっこう平和で、一般庶民も京劇や外食など娯楽を楽しんでいます。決して豊かではないけれど元気です。
 清の国に対する愛情もまだまだ深く、京劇の年寄り役者は「西太后様の御前で演じた。俺はすごい」と自慢してるし、珍妃(西太后から井戸に投げ込まれた有名な女性)の侍女だったという女性も尊敬されてるし、それから、なんとか王という、王族の親戚の存在さえも普通に受け入れられ、尊い人と尊敬されています。
 のんきというかなんというか。 

 満州事変勃発の頃ですから、相当な激動の時代と思うのですが・・・!

 そのころ、愛新覚羅溥儀は天津にいたのですね。考えてみれば、激動の人生の人ですよね。西太后の旦那さんがしっかりした人じゃなく、しかも早く亡くなったのが、そもそもの原因では。西太后の子供も早くに亡くなってますよね。う~む。

Re: タイトルなし


 ぽっちゃり婆さん へ

 アタシも、あんまし見たことなかったです。
 最近です。
 大泉洋の「新解釈三国志」という映画を観に行く前に、ちょっと勉強しようと、アマプラで三国志のドラマを観たのが転落の始まりでした。笑

 ぽっちゃり婆さん、機会あれば是非!

Re: タイトルなし


 nohohonさん へ

 無料になったら是非ご覧ください。
 絶対お勧めです。
 純粋でまっすぐな二人が、信念に正直に行き、でも周りに受け入れられず悩み、お互いに助け合い励まし合うのがたまりません。時に泣き、時に笑って、つらくても前に進んでいきます。

 ちなみにアタシは、二回目をTSUTAYAでDVD借りて観る予定です。
 来年くらいに、DVDを購入してるかも。笑

Re: おもしろそうです


 ひねくれくうみんさん へ

 これ、BSトゥエルビでやってたのですよ。録画してたの。
 もう終わっちゃったけど~~~。
 機会があればぜひ観てください。

 主役の二人、容姿も性格も全然違うんだけれど、それぞれ最高に素敵ですよ。
 京劇シーンでは女性の美しさも堪能できます!
 

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夫が単身赴任中で、下の娘と二人暮らしのパート主婦です。暇なはずなのに、なぜか毎日忙しい。謎です。
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