林真理子著「小説8050」: 本: きたあかり日記
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林真理子著「小説8050」

2022年05月05日

林真理子著「小説8050」

80.jpg

父の代からの歯科医院。町内では一目置かれる存在であるはずの大澤家。
しかし実は、7年もの間引きこもっている息子がいた。
息子翔太は、中学生のころに不登校となり、それ以来7年も、引きこもっているのだ。公共の相談窓口にいってみたり、精神科医に相談してみたり、父親も母親も手を尽くすが、翔太はいっこうに部屋を出ようとしない。
しかし、ちょっとしたきっかけにより、父親は知ることとなる。翔太は中学時代の壮絶ないじめにより、不登校になってしまい、結果、引きこもりになったと。そして決意する。いじめた相手に復讐しよう。息子と一緒に復讐しよう。
有能な弁護士に出会ったことで、少しずつ進展していくが、いじめた側や学校は、いじめを認めるはずはなく。。。

というようなお話で、

以下、上記以上にネタバレですが、お話続きとしては

結果、親切な証人等により、民事裁判で勝訴し、いじめた側に損害を賠償させることができたのです。翔太は親に感謝し、未来を築こうと歩き出します。


そんなにうまく行くケースはまれであろうと、現実は甘くないだろうと、すぐに思います。
小説では、親御さんは知的で常識もあり思いやりにも溢れ、さらには経済的に裕福であるから弁護士に頼むことも出来る。でも、そんな親ばかりではないでしょう。

8050問題って、80代の親が、その年金で、50代の引きこもりな子供を養っているってことで、この小説とは少しテーマが違う気もしましたし。

ただ、こんな風に立ち直れるケースもあるのかもしれないと、
現実に引きこもり子供がいる親御さんには、希望の光になる本なのかもしれないとも思いました。

林真理子氏の文章の巧みさ、素晴らしいですし。
情景描写に無駄が無く、短文長文テンポが良くって、2日で読み終えました。長いのに。

最近は、わざとなのか、読みにくい文章を書く作家の小説ももてはやされているような気がするけれど、わかりやすく読みやすい小説がアタシは好きなのさ。





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コメント

>最近は、わざとなのか、読みにくい文章を書く作家の小説ももてはやされている

そう思います。
何が言いたいんだとめんどくさくなって途中で読むのやめたことあります。
8050問題もあればヤングケアラー問題もある
現代社会はどうなっていくんでしょうね。

私も!もって回ったような文章を書く作家嫌い。
カッコつけずにシンプルに書けよ!と思っちゃう。
その点、林真理子のエッセイはわかりやすく正直なので好んで読みます。
が、彼女の小説って・・・読んだことないかも(⌒-⌒; )
なんでだろ?なんでかわかんないけど手が伸びないのよ〜。
でも、あかりちゃんがおすすめならば読んでみたい気もします。いつか。

ところで、その本の筋書きを読むと
私の知人の旦那さんで、息子をいじめた女の子の藁人形を作った息子と一緒に
夜中に五寸釘刺しに行ったという人を思い出しました。
それで息子の気持ちが落ち着くのならって話だったけど・・・
親っていうのはすごいね(^^;)

確かに題名と内容がちがうような感じですが、勧善懲悪な内容は落ち着いて読めますよね。

林真理子は愉楽にてを読んだことがありますが、あまり面白いとは思えませんでした。

きたあかり様
こんばんは。

私には竹馬の友がいるのですが、まさに引きこもりの元祖みたいなヤツです。
小さいときから頭脳明晰で成績がよく、中学までは公立でしたが有名校に通っていました。そして当時全国1だった日比谷高校も間違いないと先生に言われていたそうです。
ところが中学の終わり頃からおかしくなり、ひきこもりになりました。
私とは話をしてくれるのですがその他の人間とは話をしません。
原因は何なのか聞こうとしましたが怖くて聞けませんでした。
結局は3年後に外に出て仕事をしだしました。
秀才だったのに最終学歴は中卒です。
今は信州に引き込んで静かに奥さんと暮らしています。

愛新覚羅

小説読まないけど・・・
林真理子久々に聞いた作家だ!
懐かしさも感じる作家さんだ!

こういう

話だったんだね。
最近はほんと本読まなくなってしまって。
近眼の老眼って、ほんとに面倒なのよ。
眼鏡をはずして裸眼で本を読む。
しかし、周りを見渡そうとすると見えないから、
眼鏡を探すって感じで、だんだん本を読まなくなります。

そうですねえ

こんなにうまく行きっこないよ、とは思いますが、やはり悪い奴が成敗されるのはスカッとさわやか(古いですか?)です。
小説は実話ではないので、読後感が良くなくては。
読みにくい文章は私も嫌です。何を気取っているんだか。

コメントの編集

Re: タイトルなし


nohohonさん へ

 アタシも途中で読むのを止めた本、たくさんあります。
 読みにくくても、何か魅力があればいいのですが、感じられず・・・
 現代の感受性に遅れてしまってるのかなあと思いましたが(゜_゜;)

>8050問題もあればヤングケアラー問題もある

 ヤングケアラー問題、、
 何でも揃い何でもしてもらっている恵まれた子供もいれば、
 そうではない子供もいて、とても切ないです。
 

Re: タイトルなし


 さとちん へ

 林真理子氏はエッセイが有名ですもんね。
 小説は読んだことないって人、多いと思います。
 というアタシも、林真理子の小説読んで、まあまあ面白かったと思えるのは少ない・・・
 これは珍しいって感じ。失礼しました。

 わら人形とか五寸釘とかすごいね~
 息子さんの気持ちは落ち着いたのかしら?
 何かあると「わら人形と五寸釘」というパターンが一生続いたら大変な気もするけど。笑

Re: タイトルなし


 怪しい隣人さん へ

 そう!たまに勧善懲悪なのを読むと落ち着きます。
 正義は勝つ、悪は滅びる!みたいな。

>林真理子は愉楽にてを読んだことがありますが、あまり面白いとは思えませんでした。

アタシも、林真理子で面白いと思った小説は少ないのです。
 なんでだろう。「白蓮れんれん」は四分の一くらい読んで捨てました。笑
 これは珍しいのでした。

Re: タイトルなし


 aishinkakuraさん へ

 その方、何が原因で引きこもりとなったのでしょう?
 親御さんはもちろん、教授も心配されたことでしょう。
 ですが三年後には外に出得て仕事を始めたのであれば良かったです。
 人生、型にはまっていなくても、
 ちゃんと仕事をして、自分の力で生き、法を守って暮らせば大丈夫な気がします。
 頭が良くて秀才と呼ばれ、社会的に尊敬される仕事についていても、
 警察のご厄介になってはいけません。
 と、最近、仙台で、お医者さんがその勤務する病院から備品を盗んで、
 逮捕される事件があったので、ちょっと言ってみました。。。(゜_゜;)

Re: タイトルなし


 銭右衛門さん へ

 むか~し「ルンルンを買っておうちにかえろう」で有名になりましたもんね。
 でも最近も、令和に変わるときの年号を考える委員になったりしてましたよ。
 (^。^)

Re: こういう


 わんわんママさん へ

 アタシも近眼の老眼よ~。
 普段は遠近両用眼鏡をかけてて、読書は読書用の眼鏡かけます。
 めんどくさい~
 アタシも、昔よりは本を読まなくなりました。
 結婚前は、毎晩寝る前は読書だったのに~
 

Re: そうですねえ


 ひねくれくうみんさん へ

 スカっとさわやか、いいですね~。
 さっき、ニンニクたっぷりの油そばを食べてきて、今一番ほしいのは「スカっとさわやか」です。
 と、ちょっとずれたかしら???

>読みにくい文章は私も嫌です。何を気取っているんだか。

そう!
 読みにくくても何か魅力があればいいんですけど・・・!

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Author:きたあかり
ご訪問ありがとうございます。
夫が単身赴任中で、下の娘と二人暮らしのパート主婦です。暇なはずなのに、なぜか毎日忙しい。謎です。
日々の平凡な家事の事、読んだ本や観た映画のこと、趣味の朗読や絵本読み聞かせのこと、などを記事にしています。

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