映画 「PLAN 75」: 映画: きたあかり日記
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映画 「PLAN 75」

2023年03月14日

映画「PLAN 75」について、知人が言ってました。
「超暗くって、アマゾンプライムで30分見たけど見るの止めた!」

で、逆に興味を持ち、見てみました。

プラン1

ストーリーは、↓ こんな感じ。

近未来、老人が増えすぎたことによる財政難で、日本政府は75歳以上の国民が、安楽死を選択できる法を成立させる。
役所に申請すれば、最後に使える10万円を付与される。期日までは専用コールセンター職員と楽しくお喋りも出来る。そして期日に指定場所に行けば、薬によって眠るように死なせてくれる。

78歳のミチ(倍賞千恵子)は夫と死別し、清掃員として働きながら、つつましく一人で暮らしていたが、高齢を理由に解雇されてしまう。つぎに働くところを探しても見つからない。そんなピンチの時に、住んでいる団地から出て行かなければならないことになってしまった。働くところ同様、高齢のミチに住むところを貸してくれる大家は皆無だった。

友人の孤独死を発見するなど、悲しい出来事もあり、ミチは、PLAN75制度に乗り、安楽死することを決めるが・・。

プラン2
  ホテル清掃中のミチ



     ↓ ここからアタシの感想

あらすじを文章にしてみると、悲惨な老人の、悲しいだけの映画のようだけれど、
実際に映画を観ていると、違うの。
主人公ミチは、どんなつらい経験をしても、大げさに騒がず、しっかり自分の頭で考えて、
次の行動を起こすのね。
失業すればハローワークに行って、慣れない機械操作で求人を検索するし、
賃貸マンションから出て行かなければならなくなれば、何件も何件も不動産屋さんをまわるし、
そして、もう、
どうにもならないと判断すると、「PLAN 75」を活用(?)して、死ぬことを決め、役所に申請する。

これからひどいネタバレだけれど、良いことにして貰うと

最後の最後、死ぬ施設のベッドに横たわり、死ぬ薬を吸引したミチは
機械の故障なのか、死にきれなかったのね。
そこで、誰も周りにいなかったのも幸い、
ミチは逃げ出すのよ。

映画内では、それからミチがどうなったのか、描かれていないけれど、
ミチの懸命な真摯な生き方を感じさせられた観客は、ミチを応援したくなるのでは?
どんな状況でも、自分で考え、判断して、
先へ向かって歩んでいくことの大切さを思いました。
それが間違っていたら、やり直せば良い。

どんな世の中になっても、どんなに年をとっても、孤独でも、
頑張っていける。


プラン3

倍賞千恵子さん、最高でした。静かで自然で力強い演技。
加齢による皺だって、曲がった背中だって人の価値を損なわせるものじゃない。
美しいのだと思いました。
有名女優じゃなくたって、どんな人だって、そうだと思いました。



↓   最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
     
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コメント

薫子もアマプラで、この映画見掛けました。でも、プラン75なんて荒唐無稽だなあと思い観なかったけど、観てみようかな?倍賞千恵子さん、素敵に年取られてますよね。

きたあかり様
こんばんは。

実際に今後起こり得る話ですね。
高齢者はまだいいかもしれません。
60代の人なんかもうなにも希望もなく生きるのですからもっと残酷です。
40代、50代の人も真面目に仕事なんかやらなくなってしまうでしょう。

早く認知症になったもの勝ちの世の中になるのでしょうか。

PLAN75まであと2年の愛新覚羅

きたあかりさんの人となりが
しっかり見える良い記事、
有難うございました。

それぞれに立場は違えど
前を向いて懸命に生きていきたい。

今日と言う日があることに
感謝して生きたい。




映画のご紹介ありがとうございます。
作者が、どんな思いで書かれているか分かりませんが、こういう世の中が来ないとは言えませんね。
いえ、昔あったことです。
(生活苦になるから)年寄りを背負って、姥捨山へ捨てに行ったという事実。
今も、それと同じような方向へ進んでいると思います。
年寄りは、手負いになれば(金持ち以外は)助けない。
それに歯止めをかけることは出来るのでしょうか?

コメントの編集

なかなか現実的に今後あるかも知れない???
テーマだね!

そうでしたか

お友達も、最後まで見たら、また違う感想を持ったことでしょうね。
賃貸住宅を貸してもらえないって、私も経験しました。あるとしたら、築40年のボロボロアパートで、私ってこの程度…と悲しくなりました。公団なら大丈夫でした。
まあ、死ぬまでは生きて行こう。

コメントの編集

あかりちゃんの記事読んで観てみたくなったわ。
この映画の存在は知っていたけど
予告を観たら倍賞さんの老い加減がリアルすぎて
観るのはちょっと辛いなぁと思っていたのよ。
そうか、ミチは最後逃げ出したのね。
そのネタバレのおかげで観たくなったのよ。
さて、あかりちゃんがミチなら
その後どう生きると思う?

何だか良い映画のようですね。きたあかりさんのこの記事で私も見てみたくなりました。

>>どんな状況でも、自分で考え、判断して、先へ向かって歩んでいくことの大切さを思いました。それが間違っていたら、やり直せば良い。

本当にその通りですね。やり直せるのが人間の特権なはずです。

興味ある

そっか、アマプラにあるんだ。
気になってたから明日見てみようかな。
年取るとほんとにアパートに
入居できないんだよ。
孤独死されたら事故物件に
なっちゃうからね。
そういうのを何とかしてほしいよね。
倍賞千恵子さん大好きだし見たいわ。

アマゾンプライムを開くとトップにPLAN 75が出ますがそういう映画なんですね。
ネタバレとあったのでブログ後半は読まずにコメントしています。(笑)
きたあかりさんのブログを読んで興味が湧いたので見てみようと思います。

Re: タイトルなし


薫子さん へ

 荒唐無稽では全然なくって、とってもリアルに作られています。
 そこが良かったと思います。
 倍賞千恵子さんは、流石のベテラン女優でした。
 素晴らしかったです。
 お時間あれば是非ごらんください!

Re: タイトルなし


 aishinkakuraさん へ

 実際に起こるかもしれないと思わされるような
 リアルな映像でした。
 そこが「暗い映画」と評価される理由のような気がします。
 
 政府のキャンペーンで「PLAN75って素敵なことなのよ」と宣伝されると
 そうなのかな、そうだよな、絶対そうだ
 と、洗脳されてしまうてくる内容もあり、
 宣伝に踊らされず、自分の頭で考える大切さも思わされました。

Re: タイトルなし


 パープルさん へ

 良い記事とおっしゃってくださり、ありがとうございます。

 今日という日があることに感謝、そのとおりですね。
 アタシも前を向いて明るく生きたいと思います。

Re: タイトルなし


 ぽっちゃり婆さん へ

 姥捨て山、実際にあったことなのでしょうか。
 恐ろしいです。
 昔、村田喜代子氏の「蕨野行」という小説を読みました。
 姥捨ての話でした。
 生きること、死ぬことについて考えさせられる、暗い小説でした。
 今後、日本も世界も、どこへ進んでいくのだろうか。
 

Re: タイトルなし


 銭右衛門さん へ

 おっしゃるとおり、現実的な映画でした。
 映像もリアルなんですぅ。

Re: そうでしたか


 ひねくれくうみんさん へ

 賃貸住宅を貸してもらえないって、
 前にくうみんさんのブログで読ませてもらいました。
 YouTubeで、「賃貸が得か、家を買うのが得か」っていう動画があって、
 少し見たのですが、「絶対賃貸が得」って言ってて、
 そうでもないだろうなあと思いましたよ。
 借りたくても借りられなくなったら、住むところないのでは!
 価値観はそれぞれですが、、、、

Re: タイトルなし


 さとちん へ

 記事を読んで観たくなったとおっしゃってくださり
 ありがとうございます。超嬉しいです。

>予告を観たら倍賞さんの老い加減がリアルすぎて 

そうなのよ。そうなんだけれど、終盤になると、その「老い」が
 崇高で美しいものに見えてきたのよ!アタシだけか?

>さて、あかりちゃんがミチなら
>その後どう生きると思う?

 まずは、役所に行って「PLAN75」取り消し申請をして
 役所で手助けしてくれるかもっと調べて、
 ダメなら路上生活かしら。

でもアタシ、映画観てて、ミチのリスク管理の無さを良くないなあとは思ったのよ。
いずれ自分は、年齢的に働けなくなるだろう、病気もするかもしれないって
考えておかなければならなかったのでは?ってね。
映画では詳しくは描かれていないんだけど。。。 

Re: タイトルなし


 怪しい隣人さん へ

 記事で見たくなったとおっしゃってくださりありがとうございます。
 すごく嬉しいです。

>本当にその通りですね。やり直せるのが人間の特権なはずです。

 失敗も沢山しちゃうのが人間だと思います。
 また、頑張ればいいや、ということで
 ↑ 自分に言っている・・・笑 
 

Re: 興味ある


 わんわんママさん へ

 わんわんママさんは、倍賞美津子さんがお好きなんですね。
 アタシは今までは、そんなに好きじゃなかったの。
 寅さんくらいでしか見たことなかったし。
 でも、「PLAN75」の魂の演技(?)で大好きになりました。
 大げさではない自然な演技が魅力的でした。
 
 お時間あれば、ご覧になってください。

Re: タイトルなし


 kazさん へ

 記事を読んで興味がわいたとおっしゃってくださりありがとうございます。
 とても嬉しいです。
 これからご覧になるかもしれないのであれば
 ネタバレ読まないで正解です!
 素晴らしい映画でした。いろいろなことを考えさせられました。
 
 

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Author:きたあかり
ご訪問ありがとうございます。
夫が単身赴任中で、下の娘と二人暮らしのパート主婦です。暇なはずなのに、なぜか毎日忙しい。謎です。
日々の平凡な家事の事、読んだ本や観た映画のこと、趣味の朗読や絵本読み聞かせのこと、などを記事にしています。

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