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野瀬泰申著「文学ご馳走帖」

図書館で偶然みつけた本。野瀬泰申著「文学ご馳走帖」
様々な有名文学作品に登場する様々な食べ物についての解説をした本です。

文学


第一章は織田作之助作「夫婦善哉」に登場する紅ショウガの天ぷら。

アタシ、この小説「夫婦善哉」大好き。生活能力ゼロの妻子持ちぼんぼんに惚れてしまった芸者蝶子の物語で、二人は駆け落ちするんだけど、蝶子は苦労に苦労を重ねて、、、って有名なお話ですよね。
で主人公蝶子の父親が営むのが屋台の天ぷら屋。その様子を表したくだり。
(↓)
”路地の入り口で牛蒡、蓮根、芋、三つ葉、蒟蒻、紅生姜、鯣、鰯など一銭天麩羅を揚げて”
蒟蒻?え?紅ショウガの天ぷら。ええ?紅ショウガを天ぷらにするのぉ?野瀬泰申氏によると近畿圏では普通のことで、しかもウスターソースをかけて食べるそうな。ホント?



第二章は正岡子規著「仰臥漫録」に書かれた菓子パン。

「仰臥漫録」は、子規の最晩年の日記。結核を病み、寝返りも打てないほどの体で、とじた半紙にその日々を綴ったそう。9月2日の食事はというと。
(↓)
朝 粥四椀、はぜの佃煮、梅干し砂糖つけ
昼 粥四椀、鰹の刺身一人前、南京一皿、佃煮
夕 奈良茶漬け四椀、なまり節煮て少し生にしても 茄子一皿
二時過ぎ 牛乳一合ココア交ぜて 煎餅菓子パンなど十個ばかり 昼飯後梨二つ 夕飯後梨一つ

恐るべき量!死期が近い病人とは思えない!アタシの入力ミスじゃないですからね!
(シルバニアファミリーが使うくらいの食器に盛られているわけじゃあないだろう。なんて大量)


この本には、他にも、志賀直哉作「小僧の神様」に登場する寿司、夏目漱石作「三四郎」の牛鍋、林芙美子作「放浪記」のあんパンなどなどたくさん解説されています。
寿司の章には江戸から現在までの寿司の歴史が、
牛鍋の章には日本人が牛を食べるようになった経緯が、
あんパンの章にはあんパンがパンを日本人が好きになっていくきっかけになった様子が詳しく解説され、
たいへん興味深いです。

小腹の空いた冬の夜の読書にオススメです。
ますますお腹が空くことでしょう。ふふふ。




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ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 感想

[ 2023/12/20 18:23 ] | TB(0) | CM(12)
なんか、とっても楽しそうな本ですね。
ホント、死期を迎える人のメニューじゃないですよね。
そう言えば、知人が癌で亡くなる数日前、「天ぷらが食べたい」と言って、奥様と一緒に、天ぷら屋さんへ外出されたそうです。
ほんの少ししか召し上がらなかったそうですが、楽しかったでしょうね。
その本、そんなことも、感じられる気がします。
[ 2023/12/20 22:34 ] [ 編集 ]
あかりちゃん、こんばんは!
正岡子規、死期が近い人の食べる量じゃないよね!
薫子も漱石の「それから」を読み途中で檀一雄の「火宅の人」読んでるよ。
やはり、漱石は難しいよ!
檀一雄は檀ふみのお父さんだけど、家族そっちのけで放蕩しまくったのね。
それでも皆から慕われてるのは、やはり人柄なのかしらなんて思いつつ読んでるよ。
[ 2023/12/20 22:48 ] [ 編集 ]
大阪の紅ショウガの天ぷらは有名ですが、
蒟蒻は知りませんでした!
想像もできない。

正岡子規が病人とは思えない食欲だったというのは、
何かで読んで知っていましたが、あらためてスゴイと思いました。

しかし、なんと言っても蒟蒻の天ぷら!
???
[ 2023/12/20 22:49 ] [ 編集 ]
きたあかり様
おはよう御座います。

紅ショウガの天ぷらを食べたことがあります。
それだけで味がありますのでさすがにソースは
かけませんでした。
単品ではなく種々お天ぷらが沢山あるなかに
アクセント的に使うものだと思っています。

Tow-Pen
[ 2023/12/21 06:40 ] [ 編集 ]
面白そうですね
食べ物の話は、身近で面白そうです。
そういえばおじさんも、愛読書は食べ物の出てくる時代小説。お料理番組も好きだった。韓流ドラマは「チャングムの誓い」。
それにしても、正岡子規様、死にそうな身でよく食べまんな。
[ 2023/12/21 10:22 ] [ 編集 ]
魚へんの漢字はだいたい読めると思っていましたが鯣は読めませんでした。

紅ショウガの天ぷらは食べたことがありますが、どうだったか記憶がありません。きっと美味しくなかったんでしょうね(笑)。

私にとっての文学ご馳走帖は鬼平犯科帳の軍鶏鍋屋ですね。
[ 2023/12/21 18:26 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし

ぽっちゃり婆さん へ

 その天麩羅、ほんの少ししか食べられなかったとしても、良い食事、楽しい時間だったことでしょう。なんだか泣けてきてしまいました。
 そしておっしゃるとおり、子規が猛烈に食べたのも、残された少ない命への執着だった気がします。切ないです。

>なんか、とっても楽しそうな本ですね。 

ありがとうございます。偶然見つけた本が面白くってラッキーでした。
[ 2023/12/25 18:24 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし

 薫子さん へ

 檀一雄の「火宅の人」、面白いですか???
 読んでみようかしら。
 
 漱石はアタシはあまり読んだことありませんが、朗読のレッスンで「夢十夜」を練習したことがあります。深すぎてよくわかりませんでした。

 しかし、薫子さんは読書家ですね。またいろいろ教えてください☆
[ 2023/12/25 18:27 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし

 バニーマンさん へ

 えええ。紅ショウガの天麩羅は有名なんですね!それは!
 ウスターソースで食べるのですか???
 食べてみたいです。

 蒟蒻、不思議ですよね。油に入れたらはねそうだし。。ううむ。
[ 2023/12/25 18:29 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし

 Tow-Pen さん へ

 教授は紅生姜の天麩羅を召し上がったことがあるのですね。
 なるほど、それだけで味がありますよね。
 ウスターソースは必要ない???
 アクセント的は、食べたこと無いけどわかる気がします。
 辛いし、赤いからポイントになりそう。なる?

 食べてみたいです。
[ 2023/12/25 18:32 ] [ 編集 ]
Re: 面白そうですね

 ひねくれくうみんさん へ

 食べ物の出てくる時代小説はいいですよね。アタシも読んだ気がしますが題名を忘れてしまいました。そしてなんと、お料理番組も好きだったのですね。NHKの「今日の料理」とかですか?あと、キューピー3分クッキングとか。今はネットでいくらでもレシピを検索できるけど、昔はお料理番組くらいしかなかったもんなあ。「チャングムの誓い」は、男性にも人気ありますよね。知り合いのだんなさん、二回見たって言ってました。

>それにしても、正岡子規様、死にそうな身でよく食べまんな。

 残り少ない命への執着かしら。それだとしても量が多すぎる!
[ 2023/12/25 18:37 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし

 怪しい隣人さん へ

 鯣、もちろんアタシも読めませんでした。そういえば本文内にはふりがなありました。スルメ、だそうです。スルメの天麩羅ってのも面白そうだ。

>私にとっての文学ご馳走帖は鬼平犯科帳の軍鶏鍋屋ですね。

鬼平犯科帳って読んだことないです。面白そう!
[ 2023/12/25 18:39 ] [ 編集 ]
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