レザボア・ドックス
2014年10月07日
自分で自分の行動が理解の範疇を超えることがある。なぜ、なぜなんだ。この年まで
映画「レザボア・ドックス」を観ていなかったなんて。

これは、タランティーノ監督のデビュー&出世作だ。
スティーブ・ブシューミ様もこれでブレイクしたの?
アタシはこれを、シネバトルという、映画イベントで知った。
6人のプレゼンター(一般人)が、
それぞれ自分の好きなオススメ映画を自由に紹介しあい、
誰の映画が一番、会場に来てる観客に「見たい!」と思われるか、
多数決で争うもので、
「きたあかり」9月26日号で紹介した、アレである。
プレゼンターの一人、スーツを着た黒縁メガネの女性が、
「この映画の血だらけぶり、すごい。アタシは血が嫌いだが、
この映画の血だけは大丈夫なんだ!」
と、わかるようなわかんないような、
意味深長のような意味不明のような
解説をしているのを聞き、
血?どんだけ?「地獄でなぜ悪い」より?と思った。
血、見なくちゃ。血を見るぜ、ベイベー。
見知らぬ6人組で宝石強盗を決行するが、失敗。
アジトに逃げ帰った者のうち、一人が、
誰か、警察の犬がいる、密告者がいる、と騒ぐ。
誰なのか?
撃たれて死にかけている一人をどうするのか?
緊迫の中、男たちは言い争う。
冒頭は、
男たちがカフェみたいな飲み屋みたいなところで、無駄話をするシーンから始まる。
マドンナのライクアバージンというヒット曲についての、
独自の見解を饒舌に語るタランティーノ(監督自ら出演している)。
スケベな男たち。チップをけちるおしゃべり男。
本筋とは関係ないこの延々と続くお話、
そして、彼らの黒いスーツに黒いネクタイ、
サングラス。
カフェだか、飲み屋だかを後にして、さて強盗に と出発する彼らの
歩く姿。音楽。

スタイリッシュ。帽子を被っていない次元大介たちよ。あ、髭ないか。
しっかし、男くさ~。
ボスから、互いの経歴、女房の名前、出身地など一切しゃべらないように
指示されている男たちは、マドンナヒット曲評等の世間話しかしない。
映画ストーリーにも出てこない。
ただ、今、知らないまま集まって、強盗。
うん、犯罪集団の生い立ちや過去を、多く語りすぎては
イケナイ。
今、この時、宝石店を襲う。それだけ。
美学、なんだと思う。
今を切り取る。
今の中の、ちょっと過去に行ったり、戻ったり、ぐっちゃぐちゃに話は展開し、
断片が重なって、緊迫緊張の波が観客に襲ってくる。
流れ続ける血と発射される銃弾。喧嘩、アジトの暗さ、煙草の煙。
クール。スタイリッシュ。帽子を被っていない次元大介たちよ。髭ないから違うか。

ハーヴェイ・カイテル

撃たれて死にそうな奴を励まし必死にかばう。最後の表情がたまらなく良い。
タランティーノのこの原作を推したそうで、その彼の慧眼も才能だ。
ティム・ロス

この人は、海の上でピアノを弾いている人かと思っていたが、
確かな演技で、ここにいた。
役柄にちょっとびっくり。傷を負いながら、叫ぶ演技、良かった。
目力、半端ない。存在感大。
マイケル・マドセン

この人が、踊りながら灯油(かな?)を撒くシーン、恐ろし~。
車から灯油(かな?)を持ってくる長まわし、青い空と暗い倉庫の対比。
明るいミュージック、叫ぶ男、こわ~。
平然とした顔のサイコ。
スティーヴ・ブシェミ

かっこいいのよ。しゃべりまくるんだけど。
彼の早口が、音楽とともに、この映画のテンポをつくっている気がした。
また、警官にがんがん銃を撃つシーンの、ちょっと猫背の感じが、
臨場感あって、かっこよくって、やっぱりこの人好きだわと再確認。
以下の登場人物、略。
あ、タランテーノ監督がいた。

当時28歳だそうだけれど、髪の量はそんなに今と変わってない気がする・・・・。
来日時はテレビで見かけたりするけれど、
きさくなおじさんという感じで、
こんなにスタイリッシュで前衛的な、キッレキレの映画を作る人とは思えない・・・
ぶっとんだ個性に才能が加わり、それを完成させる根性・・・。
そういえば、アタシ「キル・ビル」観てない。観るか。ユマ・サーマン出てるし。
そういえば、「海の上のピアニスト」でティム・ロスをもう一度みたいな。
「コーヒー&シガレッツ」や「パルプ・フィクション」でブシューミ様を眺めたいし、
あああ、それから、この映画が影響を受けているとされている
数々の映画を・・・ああ、こうやって、次々と広がり、映画が映画を呼び、
あ~~~助けて~~~~時間とお金をちょうだ~い。
映画って、誘惑の魔法にかけられて迷宮に迷うみたい。
逃れられません。
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コメント
おお~!
「この映画の血だらけぶり、すごい。アタシは血が嫌いだが、この映画の血だけは大丈夫なんだ!」
ですか。
何やら男の匂いというか、次元大介の香りがしてきました。
個人的には、『アルマゲドン』で知った、スティーヴ・ブシェミ(名前までは知りませんでしたが)の演技は観たいので、借りてみようかと思います。
Re: タイトルなし
ちょい若おやじさん
コメントありがとうございます。
そう、この、わかるようなわかんないような解説をしていた彼女が
シネバトルで優勝してました。
チャンピョン大会で争う予定です。
(まだ応募もしていないのに、勝ち抜いてチャンピョン大会にでるつもりのアタシ)
うん、若なら一度は観るべき映画だと思います。
女ではわからない世界を堪能してくれそうだ。
そして、若の感想を聞いてみたいっ
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Re: タイトルなし
鍵コメさん
コメントありがとうございます。
ご自分の心楽しさだけを追求し、ゆっくりしてくださいね。
待ってます。