映画と本「紙の月」
2015年06月27日
映画観て、それから本を読みました。(テレビドラマは観てない・・)ごく普通の主婦が、働いている銀行から多額の金を横領し、破滅する物語です。
証書を偽造、客から預かった金を、大学生の恋人に貢ぎます。

映画、
宮沢りえちゃん演じる主人公梨花の首と指が美しい。
見とれちゃいました。
支店内のベテラン社員、小林聡美演じる隅さんに横領を見つけられるのですが、
ラストで、全てが発覚した際の、宮沢りえちゃんと小林聡美の一騎うち的会話、
ぶつかりあいの迫力は、恐ろしいほどに迫力があります。
(お金は)偽物だから壊していいと思ったと言う梨花に対し、
偽物だからこそ、お金では自由にはなれないという隅さん。
理性が壊れ、何者かの虜になっている梨花の切迫したけれど抜けちゃってる表情と
一本筋を通して生きている隅さんのしっかりした、けれども、ただ相手を責めているだけじゃない表情。
同じ女性として、きっとアタシはどちらの面をも持っている、
葛藤の中で生きている、
どちらにも転べる、と思って、、
怖かったです。

一方、原作の方は、隅さん的女性は登場しません。
買い物に依存してしまう女性たち、逆に、節約を盲信している主婦などが登場し、
映画と違って、一騎打ちではなく、織物のように、梨花の暴走の脇を
同じようだけれどギリギリ違う色の糸が縦横に走っているようです。
これはこれで、怖いです。
わかるのです。
年若くなくて、もうチヤホヤされなくなって、夫とも微妙に気持ちがかみ合わなくって、
そんな時、若い男性に「最初に会った時、いいなと思ったんだ」なんて言われて、
心が揺れて、なんとなく高級な化粧品を買ってしまう梨花とか、
離婚した夫に引き取られた娘に会う時、見栄を張って高級な服を身につけ、
娘にも高額な洋服やバックを買ってあげてしまってカード払いに愕然とする亜紀とか、
逆に、節約に目の色を変え、娘を追い詰め、万引きまでさせてしまっても、
節約の信念にとらわれ、夫の助言に耳を貸さない木綿子とか。
そして、梨花のように、犯罪に手を染める、そこへの一線、
もしかして、ある日、アタシもひょいと飛んでしまうかも、とか。
若くない女性の切なさや寂しさ、わかるんですもの。
ふわりと良い気分になりたいんだよね。ウソでも。ニセモノでも。
本当かウソか、そういう問題じゃないんだよね。
アタシ、どうしたらいいの。どうしたいの。どうすべきなの。ふらふら。
気を付けます。はい。
↓ 読んでくださった方、本当にありがとうございます。


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コメント
銀行へ行って、
記帳して、、、
会社のお金、、
ああ、、このお金、、
使っちゃおうかなあと、、
考える事度々、、
微妙な感情
どうすべきなの。ふらら…って読み間違ごーた(苦笑)
つい先日、私も観ました…この映画。
で、やっぱり共感出来る部分もあり、
それを認めたくない部分もあり…なんだか
複雑な見終わりでしたわ(-∀-;)
Re: タイトルなし
エルさん
アタシは、そう思ったこと一度も無いです。
お金じゃなくて、書類の一部に見えちゃうんです。
エルさんには才能があるのかも。
応援します♪
Re: 微妙な感情
ふららさん
> どうすべきなの。ふらら…って読み間違ごーた(苦笑)
あ、ふららって打ってたはずが・・・なんつって、違う違う。
> 複雑な見終わりでしたわ(-∀-;)
映画も良いけれど、原作も良いわよ~是非是非読んでください。
アタシは、数時間で読めましたので、忙しいふららさんでもきっと大丈夫❤
もっと複雑な感情に遊べるかもよん。