川本晶子著「刺繍」
2015年08月12日
市民図書館で何気なく借りたら、けっこう好みでした。ラッキー。

イラストレーターのエリは、実家の母の介護が父の手に余るようになったため
実家に戻り同居しはじめたが、
父の勧めで、エリの20歳年下の恋人、敏雄にも同居してもらい、
介護を手伝ってもらうようになる。
痴呆が進む母は、少女のように敏雄に恋をし、
なぜか父は、それをほほえましく思う。
同居は順調のようでもあり、そうでもないようであり、
エリと敏雄の介護をめぐるささやかな諍い、エリの浮気などを経て、
母はだんだん衰えていき、、、
生々しい介護の現場アリ、エリと敏雄の恋の現場アリと、
生活臭や人間臭がぷんぷんにおいながらも、
突飛な性格の登場人物がいたり、奇想天外な事件があったり、ということはなく、
淡々と静かに、そう、刺繍のように物語が進んで、
ほっとする小説でした。
焼き芋を買った主人公エリが、
「昔ながらの紙袋に包まれたそれは、懐かしく、持つ手に熱く、セーターを通して
胸に暖かい」
と言うシーン。なんとなく、ほっとしませんか?ま~今の季節暑いから~あれですが~笑
いつも使っている平易な言葉で、いつもは忘れているちょっとした気持を
思い出させてくれ、気持ちが緩むというんですかネ☆
昔、夫に内緒で娘と三人、焼き芋屋さんから焼き芋を買ったことを思い出しました。
夫は、焼き芋を買うことを禁止していました。
でも、禁止されると余計食べて見たくなるもので、
夫が留守の日曜日に、三人で秘密の冒険したのです。
わくわくしたなあ。あったかくって甘かった。
三人でニヤニヤして、十分に満足して、二度とは買いませんでした。
↓ 読んでくださった方、本当にありがとうございます。


コメント
市民図書館でふらりと借りたものがアタリというのはいいですよね♪
僕も、デジタルオンリーの検索よりもぶらぶらと図書館や本屋さんに行ってしまうのです。
もちろん、インターネット検索も便利ですが。
石焼き芋!
幼少期から今に至るまで、音が鳴れば行ってしまいます。
うちはよくお使いで行かされてました。
そして、子供が行くとだいたいオヤジが・・・ムフフ。
サービスしてくれました^^
>「昔ながらの紙袋に包まれたそれは
>懐かしく、
>持つ手に熱く、
>セーターを通して胸に暖かい」
何気ない表現がいいね。
石焼き芋、
焼き芋屋さんの焼き芋は、最高だよね!!
伝え方・・・・
この本はきっと表現の仕方がストレートに伝わって来る本なんだね(。◕‿◕。)
おいらも焼き芋が入った袋から暖かさが伝わるのが思い出せますね(^0^)/
おいらが買ったときは新聞紙の袋だったかな・・・
石焼き芋禁止だったの?(^_^;)
不思議です(;´д`)
「刺繍」・・・話逸れるけど
久しぶりにあかりちゃんの可愛い刺繍が見たいな〜。
最近は刺していないの?
Re: タイトルなし
ちょい若おやじさん
うん、アタリで嬉しいです。
図書館や本屋さんって、独特に良いですよね。
デジタルにはない魅力があります。
石焼き芋屋さんがサービスしてくれるかわいい子どもだったのですね。
若!さすがです。
今もサービスしてもらってますか???
Re: タイトルなし
エルさん
エルさんも石焼き芋屋さんの焼き芋が好きですか?
買ったことありますか?
家でチョコレートをトッピングっなんつって。
Re: 伝え方・・・・
がちゃぴんさん
ええ、この本は、気どってなくって、安心できる本でした。
最近の本は時々妙に高級なお洒落グッズを取り揃えている内容も多く、
そんなこと言われても、それをわかる高級な暮らししてないしなあ、
なんて寂しく思ったりしてます。。。
だからこそ、芋の暖かさ、いいなと思います。
> 石焼き芋禁止だったの?(^_^;)
> 不思議です(;´д`)
いろいろ禁止です。少しずつ打破してます。どこまで行けるかなあ。
Re: タイトルなし
さとちんさん
最近はね、目も体力気力もなくなって、刺してないなあ。
刺せば楽しいんだけどね。
でも、見たいと言ってもらうと嬉しいです。
明日にでも昔の作品(?)をアップしようかな。
思うにアタシ、針と糸が好きなんだろうなあ。