恵美ちゃんとマヨたこ: 思いつき: きたあかり日記
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恵美ちゃんとマヨたこ

2015年08月20日

先日、自分の親の事を少し書きましたら、

高校時代の友人、恵美ちゃん(仮名)のことを思い出して、

今日はちょっと書いてみます。長いよ。ごめん。


恵美ちゃんは、お父さんお母さんにとっても愛されている一人娘で、

何不自由ない暮らしでいるようでしたが、それはそれで、親の愛が重く、

大変そうでした。

娘と親が一心同体なんですね。彼女の家は。

何をするにつけても、親の了解が必要で、窮屈そうでした。


高校生時代のある日、恵美ちゃんが

「今度の日曜日、セブンプラザに洋服を返しに行くのにつきあって」

とアタシに言ってきました。

聞くと、先日、恵美ちゃんが、セブンプラザで買ったピンクのサマーセーターを

親御さんが気に入らず、激昂して、お店に返してこいって怒られたんだって。


そのピンクのサマーセーター、購入するときもアタシがつきあって、

一週間くらい前かなあ、一緒に行ったのでした。


恵美ちゃんの白い肌と、優しそうなたれ目に、

ピンクのサマーセーターは、とても良く似合って、

「恵美ちゃん!とっても良く似合う!素敵!かわいい!」

アタシがそう言うと、恵美ちゃんは嬉しそうに笑っていました。


アタシは、恵美ちゃんが幸せそうなので、とても嬉しく、楽しく、、、

でも、家に帰って親御さんに見せたら、叱られたんだね。

少しだけ透け感があるのが、親御さんには頭にきたみたい。

返してこないなら、この場で鋏使って切る!とまで言われたって。

恵美ちゃんの全てを自分のことのように思うのでしょう。

服装の趣味まで制限するなんて。


アタシは即OKし、次の日曜日にセブンプラザへ恵美ちゃんと一緒に行きました。

その日、恵美ちゃんは悲しそうでした。

若い娘が、自分の気に入った服を着られないのは、悲しいことです。

恵美ちゃんはいつも明るい子で、授業と授業の間の10分の休み時間に

アタシを誘って流行歌を歌うような元気な子なのに、

無口になってました。


だいたい、服を返しに行くのに、一人で行かず、アタシを誘うって?

彼女の気持ちが、アタシにはよくわかりました。


アタシは、恵美ちゃんを慰めたくて、でも、言葉がみつからず、、、。


アタシは言いました。

「恵美ちゃん!大沼デパートの地下に、マヨネーズ入ったたこ焼きがあるって

 前に恵美ちゃん言ってたけど、嘘だべ。

 ほっだな、あるわけねえべ。アタシ、信じねがらな」

恵美ちゃんの白くなったほっぺたに赤みがさしました。

「嘘なんね。ホンテンだぁ。嘘だど思うなら、これから行ってみっべさ。

 こっからすぐ近くなんだから。大沼デパートは!」


恵美ちゃんは、アタシが無知なのを指摘し、講釈を垂れるのが大好きなのです。

「ほんと!あかりはモノを知らない!絶交する!」

そう言いながら、楽しそうに映画や本の話をアタシにするのです。

「ほぉほぉ、なるほど。それはしゃねがった!」

アタシが納得すると、恵美ちゃんは得意になり、ご機嫌になります。

「だから何だって言うんだべ!アタシは全く理解できない世界だべ」

アタシが否定すると、恵美ちゃんは不満げですが、次の説得の策を考えるのか

目に炎が燃えるようになります。

アタシは、納得すれば、そう言うし、納得しなければ、否定します。

恵美ちゃんにとっては、それが面白いのでしょう。


マヨネーズ入りたこ焼きを、アタシタチは食べに行くことになりました。

財布に、たこ焼きぶんの小銭があるか、二人でそっと確認して、

よし、大丈夫!となると意気揚々と、大沼デパートの地下に行きました。

そこには、堂々と

マヨたこ」(注:マヨネーズ入りたこ焼き)がありました。

二人で食べました。


恵美ちゃんは、

「ほらぁ、あるべさ」

と言って嬉しそうでした。

アタシは

「ホンテンだあ。悔しいけど、ホンテンだあ」

と悔しそうなそぶりを見せ、そして食べて

「うまいなあ。アタシは恵美ちゃんのおかげでマヨたこ食べれたなあ」

と言いました。

恵美ちゃんは笑いました。良かった。アタシは本当に嬉しかった。



アタシは、ホントはマヨたこを知っていました。

大沼デパートのあたり、アタシはもう縄張りみたいなもんでした。

そのへんで育ったのです。

どこで何を売っているか、そんなん全部わかってました。


恵美ちゃんのために知らんぷりをしました。

恵美ちゃんが元気な気持になれるように。

アタシに講釈を垂れられるように。得意満面になれるように。


アタシは恵美ちゃんが大好きで、恵美ちゃんが幸せなのが

嬉しいのでした。


その時は気が付かなかったけれど、

何十年も経って、今の年になると、恵美ちゃんは、

アタシがマヨたこを知っていることを、実はわかっていたのではないかと思えます。


わかっていて、アタシが恵美ちゃんを慰めたいのを察知して、

アタシの気持ちを恵美ちゃんが尊重して、そして二人で笑いたくて、

騙されてくれた気がするのです。


その後も、恵美ちゃんと一緒にいろんなところに遊びに行き、いろんなものを食べました。


マヨたこは本当においしかったけれど、

高校の購買部で買う、まるで黒コンニャクのようなヘンテコなコーヒーゼリーも

恵美ちゃんと一緒に食べると、最高においしいのでした。




↓   読んでくださった方、本当にありがとうございます。

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コメント

こんにちは。

「実はわかっていたのではないか」か…。
思い返したらそう感じてしまう。でもホントのところはどちらでもいいのかもしれない。

ふたりにとってそれはさして重要ではないだろうから。

重要なのは「同じ時間を共有する」事だろうから。

…たぶん。

束縛・・・・

恵美ちゃんの親御さん愛情という名目の束縛だよね(^_^;)
それはそれできっと辛かったろうね・・・・
この記事読んでておいらも高校時代をそこで過ごしたので(ついでに訛りも)目に浮かぶようです(。◕‿◕。) 
七日町からすずらん街にかけてはあかりちゃんの庭だよねヽ(´▽`)/
凄く懐かしく感じますo(^▽^)o

コメントの編集

あかりちゃん、ワタシ、なんだか 目から汗が・・・(゚ -Å)

それで、いま恵美ちゃんは どうしているの?
お元気?

Re: タイトルなし


to-na-mo-naさん

> 重要なのは「同じ時間を共有する」事だろうから。
>
> …たぶん。

 うん。そうだね。たぶん。
 どっちにしろ、二人で笑ったと思う。
 「同じ時間を共有する」、先日、似たようなことを言われ、、
 思い出しました。
 ブログのネタにしよっと。ありがとう。

Re: 束縛・・・・


 がちゃぴんさん

 がちゃぴんさんも、高校時代に七日町を闊歩してましたか??
 アタシがそこを庭にしていたのは、もう何十年も前だけれど、
 がちゃぴんさんと同じく、懐かしいです。大沼の甘栗とか。

 ちなみに、
 アタシは、小学生のころ、市民会館の噴水に裸足でばちゃばちゃと入りこみ、
 水遊びをしていました。笑
 

Re: タイトルなし


 さとちんさん

 長いのに読んでいただき、さらには汗まで、、、
 ありがとうございます。

 恵美ちゃんは、超やさしい、超イケメンの男性と結婚し、
 かわいい子どもにも恵まれ、
 舅や姑とも仲良くって、幸せに暮らしています。

 実家の両親のことは大変みたいだけれど、
 旦那さんがいつも守ってくれるようになり、、、
 
 ええ、実はアタシ、うらやまし~のよ☆

うん。
いい青春だ!!
女子トークがいいねえwv-10

Re: タイトルなし


エルさん

 青春かぁ。遠いなぁ。
 で、エルさんは、どんな男子トークを??

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