羽田圭介「黒冷水」
2015年11月12日
今話題の芥川賞作家、羽田圭介氏のデビュー作、「黒冷水」読んでみました。病院で、診察までの待ち時間中に読み終えました。
待ち時間4時間です。 長いよ。

羽田圭介氏、受賞を待つ間、デーモン閣下メイクをしてて、話題になりましたね~

テレビのクイズ番組などにも出演するほどの大ブレイク中。
こないだ、テレビ見てたら登場して、
「なんだ~デーモン閣下メイクしてなくても、目力(めじから)すごいじゃない!」

と、妙な感心をしてしまったので、著作を読んでみました。
そんな理由で本を読む読書の秋。

17歳の高校生にして文藝賞を受賞したっつ~「黒冷水」 。
憎みあう兄弟のバトルなお話です。

過去のいじめ、兄からの暴力、進学先学校偏差値コンプレックスなどなど
複雑な感情がもつれあい、弟は、兄を徹底的に嫌って
執拗に、しかもばれないようにこっそりと、兄の部屋をあさります。
兄の秘密を見て興奮することで、兄に対して優越感を持てるのです。
弟は、兄が隠しているエ〇本をみつけ喜んだりしてます。
兄は、弟の行動を察知し、嫌悪し、弟を痛めつける復讐を計画し、実行します。
貯金箱をあさるだろうと予測し、手をつっこませるような仕掛けにしておいて
中は500円玉じゃなく、鋭利な剃刀の刃を仕込んでおきます。
弟は見事にひっかかり、血だらけに。
兄は更に、身体的だけではなく精神的にも、弟を追い詰め・・・・。
両親の前で徹底的な恥をかかせ・・・。
エスカレートする兄。
二人の攻防はどこまで行くのか。
本の裏表紙に「スピード感あふれる文章」とあったけれど、
するすると読めるテンポに、なるほどと納得しました。
弟のゆがんだ性格を、気持ち悪いと思いながら、飲みこんでしまうのです。
まるで、心太(ところてん)を食べているみたいだったわよ。
ぬるぬるしている気もするけれど、酢と辛子と醤油の刺激がからまって、
すいすい行ける感じ。
気持ち悪いけど、どきどき感がたまらない。先に行こう。このお化け屋敷を!
でも、半分くらいまで読んだところで、心太(ところてん)の中に、
のびたラーメンが数本入っている気がしてきました。
ちょっとした不快感なんですね。
弟を憎む兄が、それを悩んでカウンセリングを受け、
気分を変えて、弟への憎悪を和らげたあと、
なぜまた、黒冷水に襲われる(弟への嫌悪感に包まれる)のか。
どうも納得いく説明がない のです。
また、両親の心情が、よくわかりません。
特に母親。
これだけ憎みあう兄弟に、悩まないのでしょうか。
悩むのは、弟がネットゲームをやりすぎること等、平凡なことだけで、、、、。
兄が弟を精神的に痛めつけたあとの
母親の行動があまり描かれていないから、
そう思うのだと思います。
上記、アタシが感じたラーメン数本は、実は巧妙な仕掛け で、
当時17歳の少年だった作者は、ねらって、そうしているのかもしれないなとも思え、
次は、氏の芥川賞受賞作品「スクラップアンドビルド」を読もうかと思っています。
17歳でデビューした羽田氏が、30歳で何を書いたのか、興味を持ってしまうのは、
あの、戦国武将(ただし、事務系の会計係っぽい)みたいな目力(めじから)のせいでしょうか???
う~ん。「火花」読もうかと思ってたのに~。そういうときは、どっちも読むのよ~。
はいはい。


羽田さんって、けっこう身長が高いですね。
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コメント
コメントありがとうございました。
お加減はいかがですか?
待ってる間に病気貰いそうですね。
読書時間が持てて有効でしたけど。
出来れば早く診察して頂きたいですよね。
憎しみ・・・・
一緒に賞を取ったのは知ってましたが
17歳でデビューですか(^_^;)
兄弟の憎しみ合いってどんなんでしょうね?
おいらは考えられませんな(^_^;)
おいらも今度診察には本をもって参戦ですな(笑)
Re: タイトルなし
hippoponさん
ほんと、待たされすぎて気が遠くなりました(笑)
乾燥してるし~。
検査結果を聞きにまた行かなくちゃいけないので、
ゆ~うつです。(@_@;)
Re: 憎しみ・・・・
がちゃぴんさん
17歳でデビューし、天才と言われたようですが、
長く売れなくて大変だったみたいです←テレビで見た(笑)
がちゃぴんさんのお子さんたちは、仲が良いのですね~
ウチの娘たち、最近は大人になったからか収まりましたが、
ひどく仲が悪くて、心配したものです。
今後、離れたら、また変わるかな???