吉田修一「怒り」
2016年02月17日
吉田修一「怒り」。
面白すぎて一気読みです。
とまりません。
やめられません。
やめられないとまらない~

こんなに夢中にさせてもらえるなんて、なんてアタシは幸せ者。
おお、出会いをありがとう。
と、あらすじは、本の裏表紙をそのまま↓
若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。
犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は知れず、捜査は
難航していた。そして事件から一年後の夏-。房総の港町で働く洋一と愛子の
親子、大手企業に勤めるゲイの優馬、沖縄の離島で母と暮らす泉の前に
身元不詳の三人の男が現れる。
三人とも怪しく描かれ、誰もが犯人に思えるよう、小説は進んでいきます。
進みながら、登場人物たちの切ない思いがひしひしと伝わってきて、
謎解きと共に、登場人物たちの行く末が気になり、
吸い込まれるように読んでしまいました。
家出した娘をやっと見つけだし、故郷に連れ帰った洋一。
娘の体はボロボロかもしれない。
男の口車に乗せられ、働かされていたところが・・・。
娘には幸せになってもらいたいけれど、帰郷後親しくなった今度の相手は
素性も知れない男だ。もしかして、あの殺人事件の犯人?
いいのだろうか大丈夫だろうか、心配だけど応援もしたい男親の切なさ。
行きずりの男は何をしてきたのか何をやっているのか
全くしらないまま心惹かれ、同居してしまった優馬。
突然姿を消され、動揺する。
病気の母の見舞いに行ってくれてまでいた彼。
墓の話までしていた彼。
あの殺人事件の犯人かと疑うような発言をしたあと消えた・・。
男にだらしない母のために、何度も転居してきた泉。
今度は夜逃げで沖縄の離島に引っ越して、
旅館で働く母の手伝いなどをしている。
そして、友達の辰哉に連れられて行った無人島で、野宿している男と出会う。
その後、男は、辰也の家で営んでいる旅館の住み込み従業員となるのだが・・。
タイトルは「怒り」なんだけれど、
怒りを行動に出しているのは、犯人と、もう一人だけ。 誰が一人なのかは、読んでみて~
みな、苦しい生活とツライ過去を受け入れながら、今をとまどい、
でも、静かに生きているの。
そんな登場人物たちのラストシーンも圧巻で、
読み応えがありました。な、泣ける・・。
吉田修一氏の人物の描き方、胸に突き刺さるようで、
『悪人』の時もやられちゃったんだけど、またやられました。
なんだか映画化されるみたいよ。
楽しみだわ~☆いえ~い☆
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コメント
映画もだけど、noxは名前を覚えるのが苦手だから誰が、どんなキャラか忘れちゃう・・・今も記事読んでいる時に最初に戻って誰か確認したりしてたw
アニメとかなら奇抜なキャラに出来るから覚えやすいんだろうけど・・・
Re: タイトルなし
noxさん
ごめんなさ~い☆
わかりにくかったですよね。
アタシも、登場人物名を色別にしようかと思ったけれど、
かえってわかりにくいかと・・・
今度から気を付けます。
と、丁寧に読んでくださり、ありがとうございます。m(__)m