吉川トリコ「光の庭」: 本: きたあかり日記
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吉川トリコ「光の庭」

2016年08月08日

三千花のFacebook見つけたよ。

10年以上も前、Facebookなんて無い時代に、

不良少年たちに乱暴されて殺されたはずの、あの大石三千花。

当時は大騒ぎで、取材も多かったね。

死んだはずの大石三千花のFacebook?


同姓同名じゃないよ。

だって、「銀チョコラバーズ」の所属って、ある。


女子高校生仲良し五人組だったアタシたちのグループ名。

ほかの人には秘密だった。誰も知らないはず。

これは、ほかの四人のいたずらなの?


あ、iPhoneが振動した。

「大石三千花さんから友達リクエストが届いています」



↑ 吉川トリコ「光の庭」。

光の庭



女子高校生仲良し五人グループ「銀チョコラバーズ」は、

いつも一緒に笑い転げ、アタシたちは最強!と信じていたけれど、

でも卒業すれば、当然のことながら、それぞれの道を歩んでいくわけで。

友情も薄れていきます。そして三千花の死。


東京に出て、ライターをしていた志津が仕事に行き詰まり、

卒業後18年たって、高校のある田舎の実家に戻るところから物語は進んでいきます。

そこに届いたお友達リクエスト。高校卒業後すぐ、三千花は死んだはずなのに・・。

Facebook三千花の正体は誰?

志津は、銀チョコラバーズのメンバーに会いにいきます。


これは、、、、

亡くなった三千花以外の四人のメンバー、特にライターの志津が、

自分の今を不満に思いながら、

他の三人と比べて、安堵したり嫉妬したりしているのが、

せこいというか、なんというか、気持ち悪い物語でした。


志津は、都会で仕事に行き詰って田舎に帰ってきておきながら、

そこが田舎だというだけで、そこに暮らす人々を馬鹿にしています。

昔の友達に会ってのランチでも、友達の服装がどのくらい高価か、吟味するのが重要。


専業主婦になった法子は、大学在学中に子供ができてしまい

できちゃった婚をしている自分の生活をつまらなく思い、家事は大嫌いで、

子供のことはそっちのけ、ネット中毒主婦になっています。


理恵は、お金持ち旦那さんとのセレブな生活が自慢。

いい暮らしがしたくて、戦略的に高収入の男性と結婚したのです。

でも夫からは顧みられない日々。。何も告げられずぅの無断外泊が普通。

うっ憤を、アルコールと不倫と、不倫の公開ブログで晴らしています。 

               もう一人いるけど省略。



最後の最後まで、彼女たちの人間性はそのままで、

こんな風に生きていたら、人生はつまらないだろうなあ、と寂しく思いました。


友達とおしゃべりするときって、その友達がどんな状況にいるかってのもいいけれど、

その中身、物事に対する考え方とか、そういうのも重要じゃないのかな?

どんな高価な衣装を身に着けているか、バックのブランドは何か、

家はどこで、マンションなのか一戸建てなのか、

夫は何をしている人か、有名人と知り合いかどうか、

それもいいけど、、、、さ。


家庭のことや仕事のこと、金銭面や健康のこと、

一人として自分と同じ状況の人はいないはず。

状況を自分と比べて、上とか下とか思って、優越感を得たり、逆に劣等感で苦しんだり、

そんなことじゃなくて、人と人ってつながっていけるとアタシは思います。


例えば、こんな話題でつなが、、、

えっと、ああ、思い浮かばない、、、、

アタシも、つながっていけない人間なのか、、、ああ、気持ち悪い、、、

女ってこんなものなの?、、、。


あ、あった!オリンピック!日本がんばれ!


         
          え?三千花の謎はどうなったかって?
 
          後出しじゃんけんのような、これもまた気持ち悪い筋書きでして、、、




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コメント

吉川トリコ? 知らない作家さんです。
本の表紙がステキ。
気持ち悪い人間関係の話?
且つ大石三千花さん絡みのホラーサスペンス??
結末を含めたあらすじだけ知りたい(笑)

事実は小説より奇なりっていうから
その本に書かれているような人間関係、あるのかもねぇ。

Re: タイトルなし


 さとちん へ

 こんな長い、しかも何を言っているのかわかんない記事を
 丁寧に読んでくださり、ありがとうございます。

 吉川トリコさんは、映画『グッモーエビアン!』の原作者です。
 さとちんの好きな大泉洋が出てるわよん。

> 事実は小説より奇なりっていうから
> その本に書かれているような人間関係、あるのかもねぇ。

 それそれ!ネットで見たら、女の友情ってこうだよね~っていう
 意見が多くてビックリ!
 アタシが特殊なの?
 身に着けている服やバックや靴の値段や、
 夫の年収、住んでいる家の豪華さ、そういうことで
 人を、自分より上とか下とか見ないのって特殊?
 う~ん。
 後味の悪い小説でした・・・・。
 

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Author:きたあかり
ご訪問ありがとうございます。
夫が単身赴任中で、下の娘と二人暮らしのパート主婦です。暇なはずなのに、なぜか毎日忙しい。謎です。
日々の平凡な家事の事、読んだ本や観た映画のこと、趣味の朗読や絵本読み聞かせのこと、などを記事にしています。

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