宮下奈都「太陽のパスタ、豆のスープ」
2016年09月27日
宮下奈都 著 「太陽のパスタ、豆のスープ」を読みました。以下、ネタバレてますので、ご注意くださいマセ。

結婚間近の婚約者から、突然に別れを告げられた明日羽(あすわ)。
混乱し悲しむ彼女に、おばのロッカさんが、やりたいことリストを書くことを勧めます。
明日羽は
食べたいものを好きなだけ食べる
髪を切る
ひっこし
おみこし
たまのこし
そんなことを何気なく書いてしまいます。
ロッカさんに促され、さっそく、引っ越しから実行する明日羽。
実家を出て、近所に一人暮らし。
つくづく、独りぼっちだと思う明日羽でしたが、リストを眺め、
ひとつひとつ行動し、また、リストを書き直したりするうちに
気持が変わっていきます。
明日羽ちゃんは、同級生たちが次々と結婚し、
一生自分で稼いでいく自信がないし、
優しい彼に依存したくて、結婚を決めたのでしたが、
失恋し、結婚ではない、リストを実行するうちに、
いろんな感情を知り、思いを巡らせ、自分の中の濃いそれを知って、
それを知るだけでも失恋の価値がある、と、考えるようになるのです。。
そして、自分の芯になることって何だろう、と模索していきます。
私が選ぶもので私はつくられる。(中略)
そうありたいと願うことこそが私をつくっていく。
徐々に徐々に、じっくり考えながら見つけていきます。
失恋という悲しい体験から立ち直っていく彼女の清々しさが心地よく、
細やかな思いの吐露から、わが身を思ったりして、
ちょっと切ないけれど、良いお話でした。
自分の芯となる何か、みつけられてないけど、
いつかみつかるかもしれないし、
そしてもし、みつからなかったとしても、探す行為だけでも、
価値があるかな、と思いました。 人生よ、ブラボーに向かえ!なんちって。
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コメント
面白そう!
早速読んでみたいです。予約します。最近宮下奈都さんにはまっています。彼女の深層心理(?)の物語が面白いです。し・・期待を裏切らないです。
結婚間近の相手に振られる?悲しいじゃありませんか!
だけど、相手の愛情のない結婚をするよりも、良かったかも…
私もしたいことを紙に書こうかしら?
引っ越しは考えているけど、おみこしは考えていない。
Re: 面白そう!
tugumi365さん へ
はまっていらっしゃるんですね~
宮下奈都さん、アタシはまだ三冊しか読んでいないので、
これから、ほかの本、tugumi365さんお勧めの本を
読んでみたいと思います。
図書館で借りられるかしら・・・(^^♪
じっくり考える登場人物の真摯な姿勢が好感持てます。
そして、自分も、考えてしまいました。
Re: タイトルなし
ひねくれくうみんさん へ
おみこし!はははは!
明日羽ちゃんも、それは途中で消してたよ。
アタシは、昔から、やりたいことを紙に書いてたよ。
これが出来たらいいなあって。
出来たことを想像して、なんとか我慢してた。
くうみんさんも書いてみたら??
あ、マラソン終わってからでいいから。
サイン会のサインの練習あるだろうし☆