宇梶静江著「すべてを明日の糧として」: 本: きたあかり日記
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宇梶静江著「すべてを明日の糧として」

2017年01月22日

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昭和8年、アイヌの子として北海道に生まれた著者、宇梶静江さんは

あたたかい両親のもと、自然のすべてに神が宿る、自然に感謝して生きる

そんなアイヌ文化に親しみ、

しかし、社会からのひどい偏見と差別、いじめを受けながら貧しく育ちます。


いくら勉強ができても、アイヌの子というだけで差別され、

先生から取り上げられることはありません。


アイヌ研究の学者、児玉教授の人権侵害はひどいものです。

静江さんは、北大の民族学教室に呼ばれ、アイヌの着物を着せられて壇上に立たされ

「アイヌは手が長くて、眉毛が濃く・・」

なんて、説明の見本にされたそうです。

児玉教授は、アイヌの墓地を堀り、頭骨や装飾品を収集したというから驚きです。



「お嫁に行け」という両親をなんとか説得し、貧しい暮らしながら

中学に進学した静江さんでしたが、いざ卒業となると

アイヌ人を就職させてくれるところは一つもありません。

友人に誘われ東京に行き、そこで和人と結婚します。


子どもに恵まれ、

平穏な主婦としての生活。でも、静江さんは、和人の中の和人の文化の中に暮らすことに

違和感を覚えていきます。

自分はアイヌなのだという思いが大きくなってきます。


そして、大病をし、「死」を身近に感じたとき、このままでは、という思いが、

とうとう「アイヌだとわかれば差別されてしまう恐怖心」を打ち負かしてしまいます。

猛烈に勉強し「信じることを社会に発信したい」と、朝日新聞に投書します。


「ウタリ(アイヌ語で同胞・仲間という意味)たちよ、手をつなごう。

 アイヌだからという独特の差別を受けたのは何であったのか見つめられたら。

 ともに考えていけたなら」




子どもたちのこと(娘一人息子一人、息子さんは俳優の宇梶剛士さん)も

ありました。ここは、このきたあかり、泣いてしまったので、そのまま抜粋します。


子どもたちは、ものごころついて、自分たちがアイヌの血をひいていることを知っても

何も悩まず、何も気にせず、すくすくと育ってくれた。

そのことがアイヌの血を忌み嫌っていたおろかな母親を目覚めさせ、

投書へと突き進めさせたといっていい



アイヌ人だというと差別される、アイヌであるって恥ずかしいことなんだ、

隠したい、そんな思いから脱却し、アイヌ文化を尊いものとして認める。

差別されるツラさは身に染みている、攻撃されるかもしれない、

それでも、信じた道に進んでいく。

強い女性だと思います。



アイヌの考え方、本にたくさん紹介されています。

ここに表しきれないので、またまた、きたあかりを泣かせた箇所を、本文そのままにどうぞ。


アイヌの社会では、その人その人が本来持っている才能や長所を何より大事にする。

村には、魚獲りの名人がいたし、シカ狩りの名人がいた。料理上手のおばさんがいたし

裁縫上手のおばさんがいた。障害のある人だって、年を取っている人だって

それぞれにいいところがあった。

子供のころ、目の見えないおばあちゃんを、冬の間、うちでお世話したことが

あったけれど、囲炉裏端で、そのばあちゃんは、いつもシナの木の繊維で

ポシェットを編んでた。年季の入った丁寧な仕上がりだったよ。暖かくなって

自分の家に戻ったとき、穀物やら

野菜やら分けてくれる人へのお礼用だったんだろうね。

年をとっても目が見えなくなっても、優しさで応える。ばあちゃんはそうやって

年寄りの生きる姿を見せてくれてた。

一人一人が輝く命で、神様から与えられた才能や役割がある。



アタシには、宇梶静江さんのような強さも行動力も無いけれど、

それはそれで自分なのだわ。

アタシはアタシにできることが何かある。信じて一歩一歩進みたいと思いました。


宇梶静江さんが古布絵制作された絵本

「シマフクロウとサケ」アイヌのカムイユカㇻ(神謡)より、

子供たちに読み聞かせしよう。

決意したアタシでしたが、、、

でも、それには、、、壁が・・・・どうしよう。

壁のことは次回★




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コメント

No title

私もこの本を読んで良かったと思う一人です。お父さんが山にこもって働いたお金を 周りの人達にすべて使う場面がありました。 貯金しなさいよ~と思ったけど 子供の頃アイヌの子供と勉強した夫(転勤族)に言わせると
相互扶助の精神が強いとのことでした。謙虚な精神性ですね!!

Re: No title


tugumi365さん へ

 アタシも、お父さんがやっと稼いできたお金を近所の人へ
 ごちそうするのに使ってしまう場面には驚きました☆
 和人とは文化が違いますね。
 文化、考え方、自分とは違う人々と、自分はどう接するか、
 考えさせられました。

 

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